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【電子書籍化】異世界もふもふ幼稚園(無認可)  作者: 翡翠
第二章 もふもふ騎士さま
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17

 独身のロイさんに聞くよりはお隣のリンデルさんに聞いた方がいいのかもしれないけど、何だろう? ロイさんの方がぶっちゃけ話も聞きやすいんだよな〜。

 リンデルさんにはまだそこまで細かく聞く勇気が出ないっていうか、別に彼女を信用していないとかそういうわけじゃなくて……。

 なんて考えていたら、ロイさんが真剣に答えてくれた。


「いくらまでなら出せるか? か。……そうだな、騎士であればひと月金貨三枚、それ以外の者たちとなるとひと月金貨二枚といったところか?」


 この世界の物価(市場しか見てないけど)とリンデルさんとロイさんの話から、私は騎士様は元の世界でいう年収六百万前後、一般家庭の共働きで年収四〜五百万くらいだろうと当たりをつけた。

 大体ではあるけれど、当たらずも遠からずってやつではないだろうかと思う。

 騎士様のお給料が普通のお仕事をしている人より高いのは、体を張っているからなんじゃないかな。危険手当的な、ね?

 それに独身のうちは昨日連れていかれた独身寮に住んでて、家賃は安いらしいからお金も貯まるみたいだしね。

 それにしても、イケメンで気が利いてエリートな高給取りって、もしかしなくてもロイさん絶対モテるわ。

 ……って、今はそんなことより幼稚園の方だよ!


「一般家庭で金貨二枚……。子ども二人の場合、金貨四枚なんて難しいよね?」

「そうだな。預かってもらえて昼食とおやつがついて尚且つ読み書きを教えてもらえるとはいえ、今まで掛かっていなかった金額を支払うわけだから、さすがに金貨四枚は難しいだろうな」

「だよねぇ〜」


 ハァと小さくため息をつく。

 電気・ガス・水道・家賃・食費がほとんど掛からないとはいえ、今後の自分の生活を考えると安くし過ぎるのも問題だ。

 預かることの出来る人数には限りがある。

 ということは、収入の上限が決まっているということだ。

 元の世界に戻れる保証は全くないし、戻れない前提で考えた方がいいだろう。

 戻れない以上、ここで生きていかなきゃならないわけだけど。

 年金なんてものはここにはないし、当然健康保険なんてものもない。

 家の(この)中で生活している分にはお金がなくてもやっていけるとは思うけど、急な病気になってしまった場合にはやはりまとまったお金が必要になる。

 そう考えると老後のための貯蓄が必要だ。

 子どもたちの相手は大変だから一生の仕事にするのは難しいだろうけど、気力体力のある間は続けていきたいと思っている。

 その後のことはその時に考えるとして、だ。

 いっそのこと、保育園みたいに収入で金額を決めるとか……。

 細かく設定するのは大変だから、例えば騎士みたいに高給取りは一人金貨二枚、極一般的な収入のお家は一人金貨一枚。

 高給取りの人に限って兄弟姉妹がいる場合、二人目以降は半額ならどうだろう?

 思わずチラッとロイさんに視線を向けると、思いっきり目が合ってしまった。


「あの、ええと……。例えばだけど、騎士様みたく高給取りの方の子どもは金貨二枚、兄弟姉妹がいる場合二人目以降は半額で、一般的な収入の方の子どもは一人金貨一枚っていうのは、どう思う?」

「まあ、それなら何とかなるんじゃないか? 三人以上子どもを持つものもいるが、少数だしな」


 どうやらこの世界は子どもはひとりっ子か二人兄弟がほとんどのようだ。

 獣人て子沢山なイメージがあったから、意外だった。

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― 新着の感想 ―
[一言] 更新、待ってました!! 続き楽しみにしています。
[一言] すっごく好きな作品なので更新嬉しいです!ありがとうございます!
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