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【電子書籍化】異世界もふもふ幼稚園(無認可)  作者: 翡翠
第二章 もふもふ騎士さま
17/53

10

 ウィーン、ウィーン、ウィーン……。

 ソファーに腰掛けながら、スイカの器から取り分けたフルーツポンチに舌鼓を打ちつつ、ロイさんが掃除機をかける姿を眺める私。

 あの後、洗濯物を干し終えた彼に箒とちりとりを貸してほしいと言われ、ないと私が答えると、どうやって掃除をするのかと聞かれて。

 掃除機とクイックルワイパーを使っていると答えたのだけど。

 不思議そうな顔をするロイさんに私が掃除機とクイックルワイパーを見せると、彼はクイックルワイパーには目もくれず、掃除機だけを興味津々といった様子で見ていたのだ。

 スイッチを入れてこんな風に使うのだと試しに動かしてみれば「俺がやる」と言って私の手から掃除機を受け取り、掃除機をかけ始めた。

 顔は真顔を保ってはいるけれど目はキラキラと輝いているし、尻尾はゆるゆると振れていて、何なら鼻歌でも出そうな感じ?

 男性に言ったら喜ばれないだろうけど、何だか可愛いと思ってしまった。

 本当なら掃除機をかけた後に軽く雑巾がけをしたいところではあるのだけど。

 私がそれをしようとすれば、彼に雑巾を取り上げられるだろうことは簡単に想像がつく。

 流石にそこまでお願いするわけにもいかないので、今日の雑巾がけは諦めることに。

 それにしても、暇である。

 彼が掃除してくれている横で、ゲームや携帯をいじるのも何だか落ち着かないので、お昼ごはんを何にするかを考えることにした。

 あまり時間を掛けずに、簡単に出来るものの方がいいよね。

 でないとロイさんが『自分がやる』って言いそうだし。

 昨日の手伝ってもらった様子だと、ロイさんだけでもきっと問題なく作れてしまうのだろうけど。

 でもでもでも、私が。このまま何もせずにジッとしていることが苦痛なのだ。

 せめて料理くらいはさせてもらわないと、ストレスがたまってしまう。

 かといって、あまり時間の掛かるものだと『後は俺がやるから君は座っていろ』とか絶対に言いそう。

 短時間で簡単に作るとすると、ごはんものなら炒飯かオムライスか親子丼。

 パスタならナポリタンか明太子。うどんなら肉うどんかチゲ鍋うどん。

 こんなところかな? う~ん、何となくご飯な気分。

 それでもって、辛いものが食べたい気がする。

 うん、キムチ炒飯にしよう。

 ひき肉はあるし、ニラもあったはず。

 フフッ。たまに甘いものや辛いものが無性に食べたくなる時って、あるのよね。今日は辛いものの方だけど。

 それとたまごのスープを作ろう。

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