そして・・・一つの結末が。
急な?話で恐縮ですが連載はここまでとします。
かくしてこの“世界”に“狐巫女”は誕生した。召喚士でありながらも回復師としての能力を併せ持つ狐耳の彼女がいづれ頭角を現したのかどうかに付いては・・・
実は定かではない。
召喚出来うる従魔達は順調に増え、白蛇な大蛇や獅子の顔と能力をも持つ白き“魔犬”が追加されたかと思うと、ゴーレムな狐さんを召喚陣から召喚したりしつつ各地を旅して回ったのだと云う。
彼女の身請け人でもあるミラという名の娘は己が巣立たせた者の一人と結婚し、子を設け孫や“村”の子どもらに囲まれつつ幸せに暮らしたと云われる。
彼女の友人達であるマリーやミリー、そして受付の子らもそれぞれに家庭を持ち、今もなおあの“街”での有数の名士の家庭の祖となったとしてその子孫に代々語り継がれている。
そして、あの狐耳の少女が拘ったあの洞穴の横には一軒の家が建っている。門の所では2匹の“狛犬”と呼ばれる守護獣が守っており、良く白く巨大な狼が玄関の上がり口辺りでまどろんで居たりする。
中に入れば白い毛玉の様な小さな竜が居たり白蛇がとぐろを巻いていたりと時々様相が変化するが、至って平和的ではある。
その横の洞穴の前の小さな社は明確に“狐神”を祭っていた。2匹の狐のゴーレムが入り口で鎮座している境内では、そこに訪れた者ならば運が良ければその境内を清めている巫女姿の“狐巫女”の少女の姿を見掛ける事が出来るだろう。
ちょっと変わった“犬耳”の様な毛色の少女は“狐人”と“人”との混血だと云う。その尻尾は九尾あるとの事だが常時は一尾で九尾になった所は滅多に観られない。
時々家の中からは“鳥人”と“人”の混血の娘が現れる事があるがその度に彼女に少女はモフられて居たりする。彼女はあのミラという名の娘の若い頃そっくりだという噂もある位良く似ているらしい。
彼女らは2人良く連れ立っては“村”に行ったり“街”へ行ったり“都会”に行ったりしているのだとか。
彼女の持つ“魔力カード”の表面には大きく羽ばたく鳥と見合う狐の紋章が浮かんでいるとも聞く。
彼女らは今日もまた決して目立つ事無くその“日常”を過ごしていく。
幾多の時が過ぎたこの“世界”の宇宙へと旅立って行く特殊な船群の一つの船の胴体にもその紋章が誇らしげに描かれていたいたとかいないとか・・・。
本編の“ギルド”登録まで長い道のりでした。活動報告でも書きましたが連載はここらで終わらせて頂きます。長々とお目汚し失礼致しました。




