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ケモノライフ!キツネさんは転生者  作者: きつね耳モフモフ
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白日夢の跡は塩辛い

VRネタは今後も挟む予定ではあります。路線変更?・・・いいえ違います。

                -気が付けば。-

 もう大分慣れたあの青白い視界が晴れる。・・・目前には薄暗い洞穴の壁がそこにはあった。目前に“人”の作った見慣れぬ人工の天井が観えたとかなんて事も無いし、なんかどっか別な世界のちょっと大人向けな掲示板で、狐耳の幼女のお祭り騒ぎになっていたり、回復して外に出たら狐耳もふらせてと迫ってくる様な不埒な“冒険者”達の姿すらない。

-ここはこの世界に来て初めて目覚めた時の洞穴の中そのものであった。-

・・・“運営”に削除されたとかリセットされたとかいう訳でも無いみたいね。

 周りを見渡しても齧った茸とか毒っぽい草とかを食い散らかして転がっている訳でも無かった。粗末な寝床が依然としてそこにはあり、唯一違うのは垂れた涎で端っこの方が濡れてる位?

 寝ぼけたか・・・お腹が空いてたせいと人恋しいからあんな変な夢を観たのだろうか。頬をつつっと小さな水滴が伝って落ちて行く。

 ・・・自分は泣いていたのだろうか。気のせいか頭がちょっと痛い。

      洞穴の何処かに思いっきり頭付きでもしたのだろう。

-いよいよ重症なのかな?空腹でぶっ倒れない内に“人”探しはした方がいいだろう。- 

    それにしても。この“世界”の“情報”が余りにも少なすぎる。

 精々麓の方に降りるであろう獣道を見つけた程度だ。麓に向かう“道”や“荷車の轍の跡”なんぞ何処にも無かった。“魔物”らしき影は時々観掛けたが。無論向こうがこちらに気が付く前に気配を殺しつつ、こそこそ逃げ隠れるしか“能”は無かった。

   いくら念じた所で“異能”やら“魔法”やらが使える訳でも無い。

        “すてーたす”?何ソレ美味しいの???

 ≪暗視≫を使って夜の森を移動しようとしてみたが森の夜の闇は恐ろしい位深く“魔物”臭かった。所謂詰んでいる。という奴だね。身の丈以上あろう狼っぽい“魔物”らしき物が闊歩してる中に碌な“装備”すら無い現状で飛び込めばどうなるかは誰の目にも明白だった。元々この身体に備わっているであろう本能が夜の闇が支配する森の中へ歩み出す事を拒否しているし。

         ・・・これが≪危険感知≫か・・・

 こんな時は自分が“人”よりの“獣人”である事をちょっとは感謝する。

戦闘能力は純粋な“獣人”よりかは落ちる様だが、柔軟さなら“本家”にも負けては居ないだろう。“蛇”が出るかはたまた“竜”が出るのか。強力な“スライム”とかだったらやだな。

 そんなん目の前に現れたら失禁して卒倒するか逃げれれば逃げ帰るしかない。             逃げられなきゃ。死ぬ。

           -なるようになるでしょ・・・。- 

  少女は涙を拭いて今度こそ本当に・・・山を降りる決意をした。

“人”と邂逅したと思ったらまさかの夢オチでした。べ、別に組み込むのに失敗した訳じゃないんだからね!! ほんと・・・どうしよう(おぃ

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