寮生活
まずはここから
“生活棟”の女子寮と男子寮は入り口が別になってた。移動中に込むのを防ぐ為なのかも知れない。
寮の1階にある管理室の前で申請用紙に名前を記入して窓口のヒトに渡すと引き換えに記号と番号を書いた紙をくれた。部屋は個室ではなくて4人部屋だった。
部屋の中には荷物入れが一体化した2段ベットが二つ並んでるだけの簡素な造りだった。集団生活は“村”で慣れてるし、特に問題は無いかな。
トイレと洗面所は共同のが部屋の外にあるのでそれを使えばいいらしい。浴場と洗濯場は地下1階にあり、部屋毎に交代で掃除当番が回ってくる仕組み。
2年目の適職鑑定後に部屋が再度割り当て変更されるとの事だけど、無用の争いしない様にする為にも合部屋のヒト達とも仲良くしとかなきゃね。ちなみにルームメイトは私ともう一人が“犬耳”で後2人が“人”だったね。貰った紙の番号がベットに割り振られてたから交互にベットに収まる形となった。
お互い名乗って出身地聞いてみたら物の見事にバラバラで全員かなり離れた聞いた事も無い様な地方から出身者ばかり。ここまで徹底的に割り振りやるって事は結構学校側も事故防止に気を使ってるって事か。
入っていきなり派閥とか作るの防ぐ為かも知れないね。“街”であったような“裏”からの引き抜きを警戒してるのかも?同室になる種族も出来るだけ合わせた心算なのかな?私は本当は“狐耳”だからそこら辺はちょっと失敗してるみたいな気がするけど、“学校”側とかがそこんとこ突っ込んでなきゃ特に気にしない方向で。
因みにここまでの間で瞳の違いに気が付かれてない理由としては私がいつも目を見開いてないからかな?狐さんの瞳って猫科と同じなんだよねー。まあ普段目を見開いてて瞳の違いに気付かれたとしても“混血”な理由で瞳が猫っぽいのかな?と思われたりするだけかも知れないけど。
そんなこんなで始まった寮生活も順調に滑り出した。ご飯食べるのに“研究棟”まで一々“学校”の中突っ切らなきゃいかないのは気になるけど、食べて直ぐ寝るとかでなくてそれはそれで良いのかも。
晴れた日には“学校”中央のテラスで食べるのも良し。購買も食堂に隣接する形で“研究棟”にあるからか無駄使いもしにくいし。因みにあっちの棟では宿泊は出来ないので時間になったら追い出されるんだとか。
ゴーレムとか先生方につまみ出される学生とかまれに観れたから粘るヒトは居ない訳でも無いけど。
日々の洗濯は個々でやるんだけど、お湯が使えるのは在り難かった。乾燥は上級生が魔法の練習がてらで交替でやってくれるのでこっちも楽。練習だからか時々焦げたり乾燥しすぎたりするのはご愛嬌。
掃除は“街”でやってた様にブラシとかハタキとか使って埃を落とした後で“浄化”魔法を掛けていく。当然やるのはその魔法を持ってる生徒だから上手い下手が出て発破の代わりにもなっているらしい。“回復師”目指すヒトにとっては呪文のLV上げに必須な作業だからかある意味やる方も必死だろう。
“回復師”が動きが取れなくなるっていうのはこういうのがあるからなんだよね。高LVになれば成る程重宝がられてそういう“場面”から離れられなくなる。
やっぱ最初の内は“召喚士”目指す方がいいかも知れないね。クラスチェンジはそう何回も出来ないだろうけど、巫女さんとか“イナリ”目指すのよか現実的だろうし。
次回は1年目の描写にする予定ですが内容を少しふっ飛ばす事にします。




