それぞれの路
今回ちょっとネタに走りすぎました。加筆修正します。
あたしは狐耳の女の子が採った獲物の“解体”をやってるのを脇目で観つつ周りを警戒する。
ミリーはというと手や口は出さないでジーっとその進展具合を観てる。“解体”のレベルは3人の中じゃ一番上なのにそういうのは何時観てても飽きないものらしい。
「・・・そういえばさ、“街”に着いた後はどうするの?あたしらとは別行動になるんだよね?」
と“街”に着いたの後の事を念の為に聞いてみる。あたしとミリーは勤める先が既に決まっているんだよね。“お試しの迷宮”の裏方支援職。まぁいうなれば雑用係ってとこかな。男性は搬入の手伝いとかの肉体労働が主体で、女性は基本的には“街”のお店の手伝いやらなんかに回されるん事が多いんだけど、あたしは“うさ耳”だから多分お店の売り子とか詰め所とかの受付に行く事になるとは思う。
運が良ければ将来的には“街”のお店を任せられたりもする高待遇を狙えたりや玉の輿なんかも目指せたりするかもというある意味出世街道。ライバルもそれなりに多いんだろうけどね。“うさ耳”なのが吉と出るか凶と出るか。仲間同士での嫌がらせとかもありそうで今の内からかなり用心しとかないと・・・。口調も直さないといけないかな。
ミリーは職人気質の片鱗みたいのが既に出て来てるから回されるとこに合えばいいけど合わなかった時が大変かも。・・・主に育てる側が。
「んーとねぇ。“お試しの迷宮”の挑戦にはまだ年齢的に無理だし、とりあえずは“街”でのクエスト消化かなー。運が良ければ“村”からの護衛役とか受けれそうだし。」やっぱそれ狙ってのか。あたしも受付けとかやってればミラさんに会える確立は高いけど、この子のミラさん離れはまだまだ先の様で・・・。
あれ?そういえば何か大事な事すっぽ抜けてる気がするんだよね???何だろ。
「おし全部出来たっと。ミリー悪いけど仕上がり具合を“鑑定”してくれる?」と作業を覗き込んでたミリーに“素材”を一つ一つ見せているその背を観つつ忘れてる事について考えてみる。・・・えーと。なんだったかな。
「うーんとね。・・・これとこれが“上質”でこっちが“普通”、これは・・・あーこのやり方じゃ駄目じゃん。“失敗”だよこれじゃ?」・・・うん、得意分野だけに容赦ないわー。フォローもしてはいるみたいだけど。
「ぇ!?そうなの?」「ほら、ここんとこ筋残ってるし・・・」「あー;そこのは気付いてなかったわ。」
うん、まぁそのなんだ。がんばれ。先は長いぞ。あたしも他人の事言えないけど。
・・・まぁさっきから気になってる事今思い出せないんならそんなに重要な事じゃ無かったんでしょ。“解体”し終わったんなら“街”行きますかね。
「ねぇ。・・・そろそろいいかな?早く“街”の方行かなぃ?」と先を急がせてみる。
二人して「『あ。』」と言って一瞬固まった後慌てて“素材”やらを丁寧に荷袋にしまい込むと立ち上がる。
その後遭遇する“魔物”達を蹴り飛ばしたり“擂り粉木”でぶっ叩いたりしつつ“街”へと雪崩れ込んだ。
「・・・あんた、その“擂り粉木”よっぽど気に行ったみたぃねぇ。突っ込むのももう疲れたわ。」「うー。挿し位置が悪いのかな。つい掴んじゃうんだよねぇ。」「あははは;“街”に着いたら持ち物整理しないとね;」
あー、それにしても。まだ何が気になってるのか分かんなくてもやもやする。
2/25に加筆修正しました。まだ修正が足りない気もしますが。




