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ということで、投稿しました。
「どうしたの?こんな時間にここにいるなんて、学校はどうしたの~?」
商店街のおばさんに見つかってしまい(まあ、歩いていた自分たちが悪いのだが)、声をかけられた。
「不登校はおばさんたちが許さないわよ~?」
「「こっ、こんにちは~」」
俺達はいまさらだが、商店街にいるということを理解し、同時に後悔していた。
(ねえ勇人、どうしよう)
(マジで、どうしようか・・・)
(言い訳でもする?)
(いや、下手な言い訳は絶対に怪しまれる。それとも、いい言い訳があったりする?)
(ぜんぜん・・・、じゃあ、逃げる?)
(う~ん、それが最善かもしれないな)
「二人とも逃げたりしたらだめだよ~?ちゃんと説明してね?困ったことなら相談に乗るから」
ビクッ!!
いきなり声をかけられたのと、考えが読まれたことに驚きぎこちない笑みを浮かべ
「「は、は~い」」
と、不自然な返事をしてしまう。
(どっどうしよう勇人!逃げ道ふさがれちゃったよ!!)
(たしか、あの人は俺らのクラスの委員長の親戚だった気がする。下手な言い訳が通用しない相手だったよな)
(もう、一通り話すしかないのかな)
玲奈が涙目になりながら聞いてくる。
俺らと委員長は家がもともと近いということもあって仲がいい。
保育園のころからの知り合いだということもあってか、嘘や隠し事がすぐに見破られてしまう親のような存在だった。
(どの道委員長にはばれるんだろうからな、話しておいても同じだろうな・・・)
(そうなんだよね・・・)
そういうと、俺達はおばさんのところへと歩いていった。
◇◆◇◆◇◆◇◆
「ということなんですよ」
「あらま~、そりゃ大変ね~」
俺達は、店の裏へとあげてもらい事情を話した。
「ということは、今話をしてるのが勇人君なのよね?女装をした」
「いや、女装ってわけじゃないんですけど・・・」
「歩美が聞いたら、喜びそうな話ね~」
「はぁ、もういいです」
さっきからこんな感じなのであきらめることにした俺は、別の話しをすることにした。
「そういえば、歩美はこっちに来ます?一応説明したいんですけど」
「歩美なら、最近は学校が終わると手伝いに来てくれるわよ。
多分今日も来ると思うけど、いつもなら4時30分くらいかしらね」
今は午後なので、16時30分という意味だろう。今は14時27分だから、あと2時間ほど余裕がある。
「まあ、時間的にも余裕があるし、適当に歩いてきていいわよ。
そんなにやることもないだろうからね」
「ありがとうございます。
じゃあお言葉に甘えてそこら辺を歩いてきます」
そういうと、俺達は駅のほうへと歩いていった。
「で、こっからどうする?」
「最初に言ってたケーキ屋、行かないの?」
「そうだったな」
すっかり忘れていた。
「ごめん、忘れてた」
「もう、勇人が誘ったんでしょ?ちゃんとしてくれないと」
「そうだな、悪かった」
俺達はケーキ屋へ行くことにし、ケーキ屋を探しながらまた駅周辺を歩きはじめた。
◇◆◇◆◇◆◇◆
「あった!勇人、ここだよ!ここ!」
「やっとついたのか・・・」
「うん!GREENってとこ!
学校でも言ってたのに、忘れたの?」
そんなこともあったなー、と思いながら玲奈に店に入ることを促がした。
店に入ると、ショーケースがあった。その中にはさまざまなおいしそうなケーキがおよそ15種類ほど並んでいた。
「どれにしよっかなー」
ニコニコと無邪気な笑顔を見せながらケースの中を覗き込んでいた。
笑顔の玲奈にほっとすると、自分の分を選び始めた。
「よし!これにしよう!」
玲奈はやっとケーキが決まったらしく、顔をこちらに向けた。
「勇人、まだ決まらないの?」
俺は玲奈がある2つのなかから決めかねているのを見ていたので、そもそも選んでいない。
いつも、2つまで絞った挙句、その2つのなかでどちらにしようかと長時間考えるのだ。
ほかの人がいたなら両方頼むが、今はほかに誰もいなかったためそのまま放置していたのだった。
「玲奈はどれにしたんだ?」
「フルーツケーキだよ?」
「じゃあ、ショートケーキにしようかな」
玲奈がショートケーキとフルーツケーキで迷っていたのは目線でわかっていたため、もう片方を選ぶことにした。
「すいませーん」
「はーい」
店員は俺の前まで来ると、注文をとった。
「はい、ショトケーキとフルーツケーキ、ドリンクは紅茶2つですね。
畏まりました。530円となります」
すこしすると、商品が渡され、それを持って空いている席へと移動した。
どうもyoshikeiです。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
幼なじみくらいは知ってても良いんじゃないか?と思いこういう展開となりました。
話を面白くできるよう努力しますので、今後とも作品ともどもよろしくお願いいたします。