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03

------玲奈side------

 今、私は勇人と手をつないでケーキ屋さんを探し歩き回っていました。そう、手をつないで歩いているのです。


 勇人は、とてもかっこいい男の子です。


 身内である私でさえもそう思ってしまうほどです。


 学校などでコイバナなどをするときには、必ずといっていいほど出てきます。


 まさに野球で言うレギュラーです。


 絶対です。常連さんなのです。たまに私に勇人を紹介してといってくる子もいるほどです。


 私は、学校でコイバナなどをするときに勇人の話が出てくると、胸の辺りがもやもやしてくるためすぐに話を摩り替えてしまいます。本当にこのもやもやは何なのでしょうか。


ってそんなことはどうでもいいのです。


 重要なのは、勇人と私が手をつないで歩いているということです。


 私たちは、双子で同じ服を着てメイクをすれば、かなり似せることはできますが、なにもしなければ、他人に見えるようなのです。


 過去に何回かそれで通用しました。


 なんといっても、世界には3人同じ顔の人がいる。という話ですしね。たぶん、その人たちも他人のそら似だと思ったのでしょう。まあ、無理があると思いますが・・・


 早く言うと、構図だけを見ると、デートをしているようにしか見えない状況にあります。


 勇人はまったく気づいていないようで、私だけが意識しているみたいでした。


 そんなことを考えていると、いつの間にか少し鼓動が早くなっていました。


 多分私が勇人とデートをしているという状況を、意識してしまっているからなのでしょうが、なんとなく釈然としません。


 歩き続けていると、少し先にクレープ屋さんが見えてきました(勇人はまだ気づいていないようですが)。



 そのクレープ屋さんは学校で一時期噂になっていました。


 その店のミックスベリーを食べることができた人には、幸福が訪れるというものです。


「勇人、あそこのクレープ食べよ!」


「え?ケーキはどうすんだよ」


「それはそれ、これはこれだよ!さっ、早くいこ!」


 少し強引だったかもしれませんが、私は勇人とクレープ屋さんの前に着きました。


 そして、注文をしようとしたのですが、


「すいません、ミックスベリー2つください」


 勇人が頼んでくれました。しかも、ミックスべり-をです。


「ごめんねー、もう売り切れちゃったんだよ」


「そうですか・・・じゃあキウ「ブルーベリーとイチゴをください」」


「はい、ブルーベリーとイチゴね」


 店員さんはニヤニヤしていましたが、普通に渡してくれました。


 実は、あの噂には続きというかカラクリがあったのです。


 いつもないミックスベリーはブルーベリーとストロベリーのことで、2つを誰かと分け合いながら食べると自然と間接キスができるということで有名になりました。


 それが、変わって幸福が訪れるということになったのでした。


 近くのベンチに座ると、二人でクレープを食べはじめました。


「勇人、一口ちょうだい?」


 私はそういいながら、勇人が持っているブルーベリーのクレープを食べました。


「あ!」


「??私のも食べる?」


 そういいながら、勇人の前へとクレープを出すと、


「食べる」


 と言って、一口食べました。そして、


「って、そうじゃなくて!」


「どうしたの?」


 勇人はこれでミックスベリーになるということに気がついたようです。


「ブルーベリーとストロベリー!」


「ふふ、やっと気づいた」


「知ってんなら教えてくれよ~」


「えー、それじゃあ面白くないじゃーん」


 その後は、他愛もない話を長いこと続けていた。

今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

 早速ですが、今回は短くてすいませんでした。

 特別編ということでがんばって書いてみたのですが、どうしても短くなってしまいました。

 次回からは 勇人side に戻る予定です。

今後ともよろしくお願いします。

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