08
遅くなりました。
------勇人side------
家に帰ると俺たちはリビングへと向かった。
「で、これから部屋はどうする?」
「あ、そっか、決めてなかったね。そういえば」
そう、俺たちはからだが入れ替わってから、自分達の部屋をどうするかという話をしていなかったのだ。
「勇人はどうしようって思ってるの?」
「俺は、そのままの方がいいかな。なにがどこに置かれてるのか、わかってるから」
「そうだよね~。でも、友達が来たときとかは、さすがに私が私の部屋に入れる訳にはいかないもんね」
たしかにそうだ。友達を家に呼ぶのは家事の手伝いもできるため、親がいないときでも呼ぶことはある。
青木家の決まりとして、
・知人を家に呼ぶなら、自分の部屋かリビング以外には入らせないようにする。
ただし、部屋が片付いていること。
というものがある。
だからなのか俺たちは、友達を呼ぶと基本的に自分の部屋に通すようになっていた。
「それもそうか。自分の部屋のはずなのにどこになにがあるかわからないと、おかしいよな」
「あ、勇人は隠しものとかある?」
急にそんなことを聞かれた俺は、ビックリして少し動揺してしまった。
そりゃ、俺だって年頃の男子だから、隠したいものくらいはある。
「なっなにが、あるって?」
「?なにって、私に秘密にしておきたいものはある?って聞いたんだよ?」
「そっそんなものは」
「あ、本棚の裏に隠してあるものは気にしなくて良いよ?」
玲奈さん?今なんとおっしゃいました?
本棚の裏にあるものっていうと、俺が厳重に保管している、最重要機密ではございませんかね?
「え、玲奈ってあの裏にあるもののこと知ってるの?」
「???もちろん本棚の裏に隠している薄い本のことなら知ってるよ?」
なんてこった!バレてた!一番隠しておきたかったものがバレてた!
「もしかして、机の中とかも知ってたり?」
「あの不自然なほどいびつな底の下にあった薄い本のこと?」
あー!!なんてこった!プライバシーなんてあったもんじゃない!俺の部屋になにがあるかなんて、玲奈は全部知ってるじゃないか!
「だって、お母さんが教えてくれたよ?たぶん机の下とか本棚の裏に面白いものが隠されるときがくると思うよって」
母親には全部お見通しかよ!
なんでしってんだよ!
たしかに、男子が隠す場所としてはベタすぎるけれどさ!
それでも頑張って隠したんだよ!
もっとベタな場所にカモフラージュとしてあったはずなのに、
なんでピンポイントにそこを指定してくるんだよ!
「はあ、もういいや。玲奈にはなにか隠してもぜったいに見つけ出しそうだから」
「さすがに、絶対って訳じゃないと思うけど・・・」
「隠すものはもうないよ」
「あ、いいんだ」
「全部ばれてそうだしな」
「大丈夫、中身は知らないから」
それは、中身は見なくてもわかるってことなのだろう。これだと、玲奈の彼氏は尻にしかれるだろうな・・・
「玲奈はどうなんだよ」
「勇人に見せたくないものとかは、特にないかな」
玲奈に隠しものとかされたら、ぜったい見つけられない自信がある。
そんな自信はほしくなかったけど、仕方がない。
「勇人、本題からずれてるみたいだけど、どうするの?」
忘れていた。玲奈に隠しておきたいものって聞かれて、そこから目的を見失ってた。
「ごめん。じゃあ、戻すけど、部屋はいつも通りにする?それとも、入れ換える?」
「私はいつも通りでいいよ」
「じゃあ、いつも通りってことで」
「うん」
このあと、俺たちは夕飯を食べたあと、風呂に入って寝た。
特に書くことはない。ないったらない。
てか、俺だけSAN値がすごく削られた気がする・・・
はじめに
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
どうも、yoshikeiです。今回もなんとか投稿できました。短くてすいませんm(__)m
活動報告のほうにも書きましたが、現在1000ユニーク達成記念と、バレンタイン用の二つの話を書いております。ですが、1000ユニーク達成記念の話が2種類のアイディアが浮かんでしまったため、どちらにしようか迷っています。そのため、活動報告のコメント欄でアンケートをとりたいとおもいますので、回答よろしくお願いします。
感想やレビュー等お待ちしております!
アンケート
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