Ver1.05
短いですがキリがいいので投稿します
前作とうって変わって着々とお気に入り人数が増えてるのに少し嬉しいながらビビッテル作者です(よ・・・四倍だと!?)
さて、クエストを受けたは良いが母親・・・ね・・・とりあえずマーちゃんになんで逸れたか聞いてみると、面倒なと言うかナントも言えない事が発覚した。
マーちゃん一家は父母子の3人家族で、王都から父の仕事の関係でこの街に親子で来たそうだが、途中父親が仕事で別行動。 その後、母親と買い物や見物をしていた時それは起こった・・・冒険者達の大暴走・・・おいおい。
チョット気になったので大通りの露店でハシゴして買い食いしながら詳しい話を聞き込んでいった。
我先にとログインした先発のやつらだろうタクサンいたとかで予想30~40人が全速力で大門・・・フィールド目指して走ってたらしい。
その時買い物していたマーちゃん達というかバザーを出してた何人ものNPCが巻き込まれてたそうだ。
しかもケガ人も多少出ていた為、自警団も駆り出された。
被害報告を受けた自警団は犯人=冒険者とみなし現在逃亡中(狩に夢中でフィールドだろうに・・・)の犯罪履歴のあるものを追って冒険者ギルドにて手配中とのこと・・・合掌・・・
なんにせよその所為でマーちゃんは母親と逸れた訳だから迷惑な話だ。
と、言うか犯罪履歴ってNPCに対してもしっかり付くようだ・・・某ゲーム製作者が王様してるRPGでもあったな・・・カルマ(業)とかが悪くなると街でまともに会話できない。衛兵に攻撃される~とか。
まあ、とりあえずギルドに連れて行けば捜索願いだされてるかも?
・・・しかし、普通にそんな対応するNPCのAI・・・ほとんど人間と変わらん思考するとして・・・普通母親とかなら探し回ってると思う。 最近世知辛く・・・子供を邪険に扱うガキみたいな親も現実にいるが・・・ガキがガキツクルナヨっと本音は置いといて。
方針がわかれば早速・・・目を閉じ隣で露店の揚げ菓子をほお張っているマーちゃんの匂いを記憶・・・聴覚と嗅覚で探っていく・・・もっとだ・・・雑踏の音が消えた感触・・・集中が極限まで精神を研ぎ澄まさせる・・・風・・・最初に匂いが感じられた・・・マーちゃんのかすかな遠い匂いの色・・・方角はこっちだ! 更に耳を澄ます・・・ちゃん・・・ま・・・んどこ・・・まーちゃん・・・これだ!
どこか必死な求めるような声
「マーちゃんお母さん見つかったよ 行こうか!」
「ホント? いこういこう!」
はしゃぐマーちゃんを片手に座らせ抱えると声の方に向かっていった。
~~~~~~~~~~
大通りを広場に進んで行く。 「マーちゃん!!」と叫ぶ母親らしき若い女性が見えると「ママ!」と嬉しそうに手を振る。 下に下ろしてやると走って元気よく母親の胸に飛び込んでいった。
『『おかあさんを探せ』をクリアしますよろしいですか?』
その前に上げるスキルに入れ替えて・・・おお、アクロバットとかイロイロ上がってる。 OK~っとな。
再開を喜び会う親子に水を差すのも何だが後々のことも考えてフォローしないとな・・・
「失礼、御婦人」
近づいてきたオレを見て一瞬母親がいぶかしむが仕方あるまい。 オレもことの根源の冒険者なのだから。 しかしマーちゃんの言うことを聞いてはじめて申し訳なさそうな顔になった。
「娘が大変お世話になりまして、まことにありがとうございました! なんとお礼を言ったらいいか・・・」
深々と頭を下げる女性はコレもこの世界の住民にしては上等な作りの服を着た20代前半に見える。 とても一児の母とは思えない。 この世界は早婚か?
「いやいや、いいんだよ。 困った時はお互い様さね、あなたも大変だったでしょうし」
「はい・・・一時はどうなることかと思いましたが・・・あ、何かお礼を・・・あ、申し送れましたが、マリエルの母、マリアと申します」
「これはご丁寧に、オレは見ての通り冒険者を生業にしてる者で政十郎」
片腕を横にして指を揃え手の甲を外側に。 そのまま軽く胸にそえ高級レストランの給仕風に礼を返す。 大昔のバイトの研修で習ったモノだが何気に芸の一つになってたりする。
「まあ!」
「如何しました?」
「いえ、失礼しました。 冒険者の方と見えましたが、精錬された礼を返されたもので驚きました。 もしや遠方の騎士や貴族の出なのでは?」
そこまで通用するのかな?と、思いつつ笑顔を絶やさず
「ハッハッハッ、滅相も無い多少歳をくってるので芸があるだけの爺さんですよ」
「そうですか・・・失礼ながら今日のこともあり。 先ほどまで冒険者と言う方達の事を良くは思っていませんでしたが、あなたの立振舞いと娘にしていただいた数々の事を見るに考えを改めました」
「いや、冒険者も人なれば、十人十色ですよ。 善人もいれば悪人もいるモンです。 各言うオレも完全な善人でもありません。 いや・・・もしかすると~極悪人かも知れませんよ~~~」
声を変えていきながらおどけて見せると袖を引かれ
「おじいちゃんはいい人だもん!」
可愛い事を言い切ってくれるマーちゃんにしゃがみ込んで頭を撫でる
「そうか~じいちゃんいい人か~でもじいちゃん、いい人よりいい男って言ってくれた方が嬉しいぞ~」
「じゃあ、いいおこと~」
「おしい! ちと違う・・・」
「まあ、フフフ・・・」
~~~~~~~~~~~~~
それから話をしている内、旦那さんが王都の楽器職人とのこと。 それで普通よりいい服を着ているわけか・・・ 楽器なんか態々職人に造って貰うなんて貴族や裕福な家でしかないだろう。 一部旅芸人とか商売道具で持ってたりするがそこらへんは自作等がほとんどかも?
それで、この街には楽器の材料になる木材の取引に来たらしい。
で、現在旦那さんはギルドに捜索願を出しに行ったとのことなので、気になる事もあったオレも一旦ギルドに向かうことにした。
そして・・・現在ギルドカウンター前
「商品の代金どうしてくれるんだ!?」
「この果物はもう売り物にならん!」
「管理してるあんたらのとこから出てきたやつらだろう!」
「働き手のだんなが怪我しちまってこれからどうすれば良いんですか!?」
「自警団としては即刻その犯罪者を引き渡してもらいたいんだが?」
「弁償しろ!!」
「壊れた屋台の責任をとれ!」
おう・・・阿鼻叫喚・・・
「マリア!マリエル!」
そんな中から若い男がこちらに声をかけて来た。 多分旦那さんで間違いあるまい。
「パパ~~~!」
元気に飛びついていくマーちゃんに口元が緩むのは仕方が無かろう。
一頻り親子三人の無事な再会を見守った後。 さあ、この人の吹き溜まりのカウンターでどうしようか・・・「失礼」ん?
振り向くと旦那さんが近くにきてた。 あ~スキル外すと感覚が全然ちがうんだな・・・気づかなかった。
「私は楽器職人のリュートと申します。 娘のマリエルがお世話になったそうでありがとうございました」
「オレは政十郎。 なに、泣いてる女性がいればそれが子供でも笑顔に変えるのが男の甲斐性ってな? 気にすることはない」
オレがそういいリュートの後ろを促すとマーちゃんとマリアさんが笑顔で話をしてる姿 それをみてリュートさんも笑みを零し
「確かにそうですね・・・しかし私もお礼がしたいし個人的にもあなたのことが気に入りました! もしよろしければ今晩一緒に晩飯でも、もちろんこちらの奢りで」
「そういう礼なら喜んで受けましょう。楽しみにしてます」
ここの料理はここの住人に聞くのが一番ってね
「ばいば~い! じいちゃんまたね~!」
その後4時間後に待ち合わせることにして一旦三人と別れた。
さて、増えたスキルは・・・
UC『ディレイLV0.01』AS
持続性のあるスキルに対して使用すると効果時間延長、効果拡大、威力上昇等の効果をMP消費量に比例して与える。
精神力 MP LV分中補正
条件・・・持続性スキルを使い発動の間に集中する。 もしくは大きな功果を願う。
結構イロイロ使えそうなスキルだなと思っていると
「そこの方! 冒険者ですよね? お願いします! 捕縛クエストを受けていただけませんか!?」
『『おかあさんを探せ』のチェーンクエスト『犯罪者を捕縛せよ』を開始しますか?」』
最近休みが一日では疲れが取れなくなってきている? 歳か!? ってな感じで睡魔に勝てれば次話投稿が早い・・・かも?