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Ver2.15

投稿間に合いました~





 しかし大丈夫なのかね・・・ソナタが魔改造したM○X2が、スペック的には全く問題ないとは分かる。


 しかしそれは『ブレイカーズ』のサーバーでもあったわけでは?


 あれが作ったチョ○Qも、えらいことにプルバックせずに走る。 自分が思ったように走る。 コインを後ろに乗せずウイリー等、自前で片輪走行やジャンプまでできた。 力も強く台車に数人乗ったものを引っ張りもした。


 極めつけはマンガやアニメのミ○四駆みたいに、オーラを纏って3cmほどの木板を貫通した。


 ・・・今、思い出したら・・・どんな技術だ?・・・とツッコミを入れただろう。




「思い出に浸ってるところスイマセンガ・・・そろそろ下ろして~・・・」


 ん・・・ああ、忘れてたな・・・あれ?


 片手でソナタを吊り上げても、苦も無く持ち続けられてる?


 筋力の半分補正で『盗賊』のスキルが効かなくなってはいるが軽く振り回せる・・・ってかソナタは装備品扱い?


「何故・・・何か試すように・・・振り回すんですか~?」


『ポイ!』


「ああ、悪い・・・どうもここにくるまでに、『筋力』が大分上がったみたいだ。


 これなら大太刀が使えるかも」


「謝罪に誠意が全く無いのが、いっそ清々しいですね~・・・歳をとってもあまり変わらないですね・・・ごめんなさい、最初の原因は私でした~」


 最後のセリフは目で諌めたからであって・・・決して歳に触れたから睨んだわけではない・・・はず。


 ま、人間の本質なんてそんな変わらんさ・・・ 言ってもこれだけ傍若無人にふるまえる者は古馴染みだからだろうな。


「安心しろ。 そんな風にするのは一部の者だけだ」


「その一部に入ってるのは光栄なんでしょうか? 嘆くべきところなような気がするんですが~?」


「気のせいだろ? 気にするな」


 む~と、考える様に首を傾げるソナタ。


「ところでソノ体がNPCのモノだってのは分かったが、それでこのゲームに不都合は無いのか?」


 一応釘を刺しておく。


 こいつは頭は人外に良いんだが・・・偶にワザとかと思うくらい大事なことを忘れたり、計算間違いをする。


 俗に言うと『ウッカリスキル』や『ドジッ娘属性』を素で発揮する。


 しかも大惨事になりそうな場面を起こして、周りを引っ掻き回した後に丸く収まるので、ある意味才能とも言えるかもしれない。


「ああ、そうでした・・・では」


 『そうでした』? その言葉と供に体が軽くなるような違和感を感じた。


「これで通常の・・・さっきまでマツリさんがいた速度に戻しました。


 記録シークエンスも弄って私の姿や言動は、元のNPCと同じモノになってるはずですよ」


 会話中・・・しかも『では』の一瞬でプログラムを書き換えるって・・・どこかの種の主人公を超えたか? その能力ちからオレにくれ・・・って言いたくなるな。 主に仕事のために。


「では、『うむ、あなたには資格があるようだ。 私の技術を伝授しよう。


 ちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃ~ ちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃ~・・・』


 イキナリセリフを棒読みしだすと口で曲を口ずさみ始める・・・端から見れば危ない人だ・・・


「『・・・ちゃららららちゃん ちゃちゃちゃちゃ~~~らん


 マツリさんは『バード』の職業スキルを手に入れた。


 新しい魔法体系『呪歌』『魔曲』がシステム開放されました』ふう・・・NPCのお仕事終わりました。


 どうやらマツリさんは条件をクリアしてたみたいですね~」


 ・・・おい?


 システムウィンドを見てみる。


 職業スキルにしっかり『バードLV1』と入ってる・・・


「ソナタさんよ・・・」


「はい、何でしょう?」


「職業スキルを授与するキャラクターって無茶苦茶重要キャラじゃないか!? 後、言い忘れたがココでは『政十郎』だ」


 オレの言葉を聞いたソナタは、何かまた考えこむと次にニヤニヤしだす。


「ああ、ココもゲームでしたよね~ でも、今回は『carnival』じゃないんですね?


 bloody carnival って呼ばれて嬉しそうだったのに・・・


 それにその名前は、しょうちゃんの使い魔の猫の名前と同じ・・・なるほど~」


 これだから古馴染みとの会話は怖いんだ・・・ふとしたことから昔の古傷を抉ってきやがる。


 カーニバルはまつりって名前から謝肉祭カーニバルを選んだ。 英語表記の『carnival』は中学入ってから、そっちがカッコいいと思っただけ。


 ソノ頃は『ランカー』目指してムチャな対戦を繰り返して色んな標的を『血祭り』にあげるところから『血まみれの謝肉祭』なんて二つ名がついたりした。


 あの頃は時代的に今みたいに、やっかみにフザケタ呼び名をつけるようなことは、あまり無かったのが幸いしたのかは置いといて・・・まあ、ソノ頃のオレも若かった訳だ。


 今、思い出したらイタイ過去でもある。


「言っとくが・・・この名前にそんな思い入れはねえぞ」


「おや、そうなんですか・・・私はてっきり彼女みたいにまだ・・・」


「十塚から『十』と祭から『まつりごと』で名前っぽく『朗』をつけただけだよ・・・流石に20年以上引きずったりしねえって」


 なんだ? ソナタが何ともいえない表情で困ったような顔になってる・・・


「なんかあるのか?」


「ん~話せないってことで勘弁してください」


 無表情になって答える・・・何か隠してるようだが・・・こうなったこいつは絶対答えないだろう。 この状態は誰かに口止めされてるとか、事情がある証拠だ。 ウソはつかないが誘導はできる・・・があえて止めとこう。


「わかった・・・ で・・・だ、なんにせよココでは『政十郎』長けりゃ政で呼べOK?」


「おうけい~」


 ノンビリした口調でコクコクと頷くソナタ。


「で、もう一つ・・・重要NPCがこんなとこにいたら問題なんじゃねえか?」


「それは大丈夫ですよ~このキャラは放浪する設定で、一所にはいない『伝説の吟遊詩人』の設定です~。


 それで隠し『職業スキル』の取得条件でまず一つが放浪してるこのキャラクターを見つけること。


 もう一つが会った時に『歌唱』『楽器演奏』『声色』『音感』の合計スキルLVが30に到達してること。


 政ちゃんは『歌唱』と『声色』でが30LV越えてるんで渡したんだよ~」


 あ~こいつ習得条件マンマ言いやがった・・・システム的に不味いんじゃねえか? 


 まあ、ありがたく情報として貰っとこう。


「ちゃんは止めろ・・・でも30以上だろ?


  『歌唱』はマスターしてるが『声色』はLV1だぞ・・・って、まさか『歌唱』の最大LVは30か?」


 あまり意識していなかったのでスキル欄のヘルプで『歌唱MST』を確認すると確かに30LV以上だった・・・50LVとして・・・


 オレの幸運MAXが効いてるのか? おそらくLV50までいくまではどんなけ歌うか、努力の使いどころがハンパではないスキルだと思う。


 それがアイテム一つでMST・・・ハズレと思ったら大当たりでしたってか?


 歌う意外役に立ちそうにないが・・・いっそホントに流しの歌い手でも始めるか・・・小銭稼ぎにはなりそうだ。


「『歌唱』と『楽器演奏』は最大50ですね~『声色』と『音感』は20で上位スキルが出ますが」


 『ガシ!!』


「だからお前はゲームの隠し要素をベラベラ喋るな!」


「了解でありますさ~だから下ろして・・・」


 『プラ~ン』とオレに掴まれて反省するソナタを下ろしてやる。


「いくら親しい間でもいっちゃいけない事はある・・・ゲームの秘匿内容は話すな。


 お前がいれば全てわかっちまうのは面白くねえ」


「はあ・・・そんなもんですか・・・」


 あまり理解してないようなので、たとえを変えてやる。


「推理小説を読んでたら、横からこいつが犯人だって言われるようなモノだ」


「万死に値します! ・・・なんてことです・・・私はそんな大それた事を・・・ここは命を絶って報いるしか!」


『ガシッ!!』『プラーン・・・』


「大げさすぎるわ! あと、お前・・・殺しても死なんじゃないか?


  何よりその重要NPCをお前に巻き込んで殺すな・・・逆に他のプレイヤーに迷惑だ」


「ああ、そうでした・・・ごめんなさい・・・だから下ろして・・・」


 こいつ何気に本とか物語が好きで、それに関することにはいつに無く真剣になる。


「まあ、スキルの件は置いといて。


  お前のことだから、暇つぶしにこれから放浪するだろうし問題は無いのは分かった。


 で、本題に入ろう・・・『白い神』って~のはお前か?」


 キョトンとするソナタ。


「ああ、はい。 一部のアメリカ大陸の部族には、昔そう呼ばれた事がありますねえ~懐かしい・・・でも政さん、よく知ってましたねえ」


「じゃあ、クエストはお前に会うことで終り・・・にはなってないな・・・なんでだ?」


 不思議そうに腕を組み考え込むソナタ・・・まて・・・何か違う・・・気がする。


「クエスト・・・?


 ああ~現実で無くて、ここでの話ですか~


 それなら話は早いです。


 『白い神』なら向かってた場所にいます」


 ヤハリどこかボケてる・・・まさか・・・ソナタの言う『白い神』ってネイティブアメリカンの伝説の方じゃ・・・ いや、止めとこう・・・また一つロマンを壊される為に聞きなおすのは・・・


 ソナタに誘われるままに歩き出す。


「元々はこのNPCがここに迷い込んで、『白い神』に出会い。 各地に助けを待つ神がいると伝えて行くのが流れなんですよ~」


「なるほどな・・・NPCが起動したところにたまたま・・・オレが居たと? どんなけの確率だよ!?」


 流石に偶然はなかろうと思う。 まさか・・・管理者側からのテストも兼ねてるんじゃ・・・と邪推までしてしまうくらいには・・・


「あ~私と出合ったのは偶然ですよ~。 実際馴染んだ身体を動かしてる最中に、戦闘の喧騒が聞こえたときはビックリしました」


「そうなのか? うん・・・確かにワザとならお前なら何かしらのサプライズを仕掛けてくるしな」


「いや~」とか照れているソナタを一瞥・・・別に褒めてはいない。


「何にせよクエストを受けたんだ。 チャッチャと終らせて集落に戻りますかっと・・・!?」


 何か居た!?


「マスカットですか? なんかオヤジギャグが板についてきた・・・ごめんなさい・・・だからその開いた手を下げて~」


「ギャグじゃねえよ・・・今奥に人影が見えた気がしたんでな・・・」


 強化した視覚で闇の先を見据える。 今は隠れたのか見えない。


「サラマンダーですか・・・ここは火山では無い筈なんですが~」


「ヒ・ト・ノ・カ・ゲ! 火トカゲじゃねえ! ワザとか!? ワザとボケてるんじゃないよな?」


 温厚なオレでもいいかげんツッコミに飽きてきた・・・ワカッテル・・・こいつはワザとふざけるヤツじゃない・・・・深呼吸~ス~ハ~・・・


「大丈夫ですかあ? あまり怒ると歳なんですから血圧あがりますy『ガシ!!』ごめんなさい・・・だから下ろして・・・」




 先に進んでいくと広い吹き抜けに到着した。


 その奥には一人の白い服を着た少女と・・・


「なんだ・・・あの小さい子犬みたいなヌイグルミは?」


 そう形容するに相応しい色んな犬の子犬が、直立して少女の周りに侍っていた




今回のスキル


R『バード』CS

歌や曲に魔力を込め、歌や曲の持続中もしくは終了で効果が発動する特種な魔法職「吟遊詩人」

保持スキル

『呪歌』『魔曲(選択)』『歌唱』『楽器演奏(選択)』『声色』『音感』『伝承知識』

条件・・・『歌唱』『楽器演奏』『声色』『音感』のLV合計30以上で『『伝説の吟遊詩人』に話しかけると取得可能


R『呪歌』SW

歌に魔力を込めて効果を発揮する魔法

効果は『歌唱』LVと『知覚』『精神力』に左右される


R『魔曲』SW

曲に魔力を込めて効果を発揮する魔法

効果は『楽器演奏』LVと『器用』『精神力』に左右される


C『楽器演奏(選択)』PS

楽器を演奏する

楽器は選択すると変更は利かない

器用にSLV分小補正

条件・・・楽器を演奏するとランダムで取得


C『音感』PS

リズムをとったり感じたりする感覚

知覚、器用にSLV分小補正

条件・・・SPもしくはスキルスクロールで取得


前回までの過去話で今作に必要なのか・・・とか感想を頂いてますが作者は・・・まあ続けていく上でどこかで出す予定だったのが今回になったということで

さいしょの頃から読んで頂いてる方はお気づきかもしれませんが・・・この作品の後ろには『VRMMO編』とついてました。

これが終った後を既に考えてたのでつけてたんですが・・・最初の話なのに他の話以降の作品に思われると指摘を頂いたのでとりました。

なので、とらぬタヌキの皮算用的なこの作品も終ってないのに先を考える事も作者的には楽しいので大目でみてください。

世界感は作者のTTRPGのワールドを持ってきてます。

コンベンションでプレイした知り合いが、どっかで見たキャラだとかで久しぶりに連絡をくれたのは驚きましたが・・・

さておき・・・先の2NDテスター等で外のファンタジーな場面が出てくる・・・かもしれません。

話の進行はドンガメなのはご了承ください。

はしょって一気にやれば7日で終ってしまいますので・・・

では、また

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