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Ver1.15


 守護精霊?

 確かにペットの欄が空きになって『守護精霊』ってのができてる。

 ステータスはさっき決めた物から変わらず新たに能力欄が増えていた。


十一取得能力

移動方式『浮遊』

会話方式『念話』

特殊感知方式『魔力感知』『精霊の目』

通常攻撃『捕縛網糸』『妖斬糸』『毛針』『念動』

スキル 『ホーリーライト』MP15

    『キュアライト』MP20

生産 『糸作成』『布作成』『裁縫技術』



 さらにできるようになった・・・

「キュイ(ますたあ)」

「あ? ますたあ・・・マスター・・・オレのことか」

「キュ、キュイ(はい、ますたあ)」

「マスターねえガラじゃない気もするが・・・ま、いいか・・・しかし毛玉が浮いてたら結構目立つな・・・よし!」

 十一をそっと摘んで後頭部辺りに置く。

「キュウ?(ますたあ?)」

「オレの髪をくくってる紐があるだろう? そこがこれからお前の専用席だ。 しっかり捕まって落とされんようにしろよ」

「キュ!(はい)」

 これで周りからパッと見は飾り紐かアクセサリーぐらいにしか見えんだろう。

 愛玩動物の代わりがイキナリ話し相手になるとは思わんかったが・・・

「さあ、夜はまだ始まったばかりだ。 オレ達の冒険はこれからだ!」

「キュ~~~!(お~~~!)」





                Fin





















 なんてことはなく森に到着!

 途中『ジャイアントバット』に群がられたり『ナイト・バード』に集られたりしたが皆殲滅して・・・今

「オレはここにいる!」

「キュウ!(いる!)」

 オレのノリについてくる十一を見ながらここに来るまでのことを考える。 道すがらこいつと連携で戦闘を行ったが、『念話』があるおかげか教えれば教えた分やたら息のあったコンビネーションが決まるのだ。 そうだいつかこいつにボケとツッコミとか教えるかなと、バカなことを考えつつ索敵をはじめる。

「いるわいるわ・・・アクティブの宝庫かよ・・・」

「キュ~キュ~(ほ~こ~)」

 初めて『第六感』の敵感知を使ってみたが感覚的にどの方向に敵って感じで分かるのだが、視覚外でも関係なく半径50M前後の範囲で確認できる。

 『オールセンス』の嗅覚と聴覚の映像化と合わせれば大まかな敵の形状と大きさを事前に察知もできるようだ。 無論後ろは精度が下がるが10m範囲内なら360°死角無し。 おそらくまだ試してないが聴覚と触覚を映像化すれば地面の下や「パッシブソナー」みたいなことも可能なのではないかと思う・・・思い立ったがやってみよう!


「ちょっと静かにしてろよ・・・」

「コクコク(はい)」

器用さが上がってるからか・・・毛玉なのに頷いて見える・・・と、感心するのはおいといて・・・ 地面に耳をつける手の平も両手で添える。 意外と地面につたわる振動が大きく感じれる。 森の入り口のここからドンドン感覚の距離を広げる広がる。 まず生き物の歩く無数の音と振動。 更に地中に流れる水脈の音・・・川?・・・いや泉、大きさからして遥か前方に泉と左手方向、街の方に湖らしきものの水の流動する音を捉える・・・なんだ? やたらデカイ生き物も湖底に感知できた。 それよりも・・・気になるのは森の中の二足歩行の生き物の音が、入り口付近に密集していること。 そして森の中心辺りにもでかい4つ足の生き物の足音を感知した。


「ふう・・・実験終了~」

「(おつかれ、ますたあ)」

「しっかしすげえ精度だな・・・大まかなとは言っても範囲1km、2kmの話じゃねえな・・・道に迷った時はこれ使うか」


~~~~~~~~~~~


 そして森に入る前にアイテム整理してると『ノービス』が最大の5LVに達していたのに気付いた。 職業スキルを確認するとほぼ全ての職につける表示になっている。 どうやらノービスのステータス補正で条件のステータス最低ラインは超えたらしい。 

 とりあえず無難にソロができそうなのは盗賊が色んな戦闘以外のスキルを持っているのでSPスキルポイントを10使って取得する。 欠点は防具面で鉄製の防具(マジックアイテム等例外あり)は装備するとマイナス判定を受けたり、自分の筋力の半分の重さ以上の武器を装備すると強制的に職業『盗賊』のスキルは全てスイッチOFF状態になる。 代わりに盗賊的なスキルを保持していて『罠感知』『罠解除』『罠設置』『探索』『潜伏』『アクロバット』『クリティカル値上昇』『ピックポケット』と単独行動にはお勧めの品揃え。


「こそどろ♪おいはぎ♪強盗♪野盗に♪スリ師に♪詐欺師に♪仕事人~♪その後は頭領だけだったっけ?」っと懐かしいフレーズを口ずさんじまった・・・(ア○プス1万尺の節で)


「持ってるスキルとカブル物もあるんだよな・・・それだけ自分に合ってるって考えるか」

「キュウ(かんがえよ~)」

「じゃあ行くぞしっかりつかまってろよ?」

「キュウ、キュキュ!(じゅんびお~け~!)」

・・・なんかこいつ話してると知識的に育ってないか? まあ、それはそれで後の楽しみになるか・・・行こう!



 んで、今は・・・

「1・2・3・・・いっぱい」

の・・・正確には9匹のゴブリンズに追いかけられてます。

「ポ~○~イたすけて~(棒読み)」

「キュウ~キュイ(まかしときな~おりー○)」

 オレの合言葉に十一が答えると同時に後ろ頭越しにフラッシュを焚くよりも眩しい閃光があたりを照らす。 十一の魔法スキル『ホーリーライト』だ。

 本来の用途はアンデッド系のモンスターに聖なる光で照らしダメージを与える魔法なのだが瞬間的に真昼の太陽光ぐらいに明るく光るので夜行型のモンスター等には特に効果的な目くらましになる。 ちなみにオレはポパ○の時点で目を閉じ聴覚と嗅覚、触覚での視界と言うか感知に切り替えているので、突然の光にうろたえパニックになった後ろのゴブリン達の様子が手に取るように分かる。


「貰った・・・」

 閉じていた目を開き、『ジャンプ』と『アクロバット』『重心移動』で近場の木の枝に後ろ向きで飛び乗る。 その滞空中にアクションスキル『換装』で弓を出して連続で3射を10秒で行う。 撃てば当たる距離なれどヘッドショットを狙い確実に数を減らしていく。

 そのうちパニックも収まり目が回復する直前、残ったゴブリン達に半径3mほどの白い網が降りかかる。

「十一、ナイスアシスト!」

「キュ!(ぞうさもない!)」

 その網も十一のスキル『捕縛網糸』(ほばくもうし)で当たった相手の半径3m範囲の者全てに高確率で『行動制限』効果のデバフ(相手に不利な効果を与える)を5秒間持続させる。 


 デバフ範囲から外れた敵を優先に狙い撃ちできるだけ集団を一塊に集める残し方をする。 幸いと言うか飛び道具持ちのゴブリンは居ないらしく、『行動制限』の全行動速度50%ダウンの効果が切れて正常に戻ったゴブリンが、こちらの居る木に向かって走り出す。 しかしここでまた『ホーリーライト』の目潰し兼足止め。 撃つ。 『捕縛網糸』。 撃つ。

 その内数が減ったところで十一の遠距離武器『毛針』で射撃。 止めを弓の通常攻撃で回復させたAPアクションポイントで長剣に『換装』飛び降りた勢いと落下による追加ダメージで削りきって・・・


「殲滅完了」

「キュウ(完了)」

 ドロップ回収を十一に任せて矢の数を確認・・・後5本か・・・この狩り方も打ち止めか。

 矢は初期に持ってた物と弓クエ系で貰った物合わせて99本×3の297本はあったがそれなりの数をこなしたしOKってことで・・・しかし、子どもの頃T市Fランドのビル屋上の寂れた射的所に毎週行ってたがアーチェリーの腕は案外鈍ってねえもんだな。 管理のおっちゃんはぼやいてたっけ・・・ここにアーチェリー場があるのを知ってるのは殆ど居ないって。 そのおかげで遊園地が閉鎖になるまで同系列会社のスイミングスクールのフリーパスで無料で卓球やダーツ、アーチェリーを・・・毎週4年もやってりゃ身につくか・・・半分遊びで早撃ちや3本同時撃ちとかやってたっけ。 あそこが流行らなかった理由ってビル屋上の屋外で川からの風がキツク的がブンブン動いて慣れねえと当たんない。 さらに弓の軌道も突風で変わるから最初の頃は殆ど当たらなかったな。 ただ、おっちゃんと賭けをしてて、当たった時はジュースを奢ってもらうのに意地になって射ってたがいい思い出だ。


 まあ、あの頃は玩具の弓でも大きすぎたが8m・・・ここでは適度な大きさの本格的な弓にマスタリーの補正と『オールセンス』の視力強化も加わればそんな稚拙な腕も30m先でも一発必中に変わるのだから面白い。 もっと開けた場所なら100mいけるかもな・・・ボウガン系でやってみるか? ボルト(クロスボウ等の矢弾)も3セット丸々あるし。


 そんな計画を立ててると周りの音が止んだ。


 焦燥感がハンパ無い。

「なんかオレが考え事してると何かしらのイベントが起きてる気がするのは気の所為か?」

「キュキュ(拾い終わった)」

「おう、ありがとうな・・・なんか周りの様子がおかしくねえかい?」

「きゅう?(おかしい?)」

 そんなやり取りの答えを出す前にその答えの回答が理解できた。


「やべえな・・・あれか?」

 そう呟きながらもう片手に初期装備の長剣を出し二刀流にして構える。

 匂い・・・音・・・それが森の奥から迫り来る、巨大な獣の気配をオレに伝えていた。

 それが先にパッシブセンサーモドキで捉えた大きな四足歩行のモノに違いあるまい。

 そんな予想は知覚範囲内50mに相手が入ってきたことで確認した。


「でけえ・・・狼か!?」


 それはオレより高い位置に頭がくるほど大きな黒い狼だった。






遅くなりましたが1.15書きあがりました。

では、また来週?

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