Ver1.06
ここまで読んでくれた心優しい方と暇な方は毎度~♪
なんとか区切りのいいとこまで書けたんで投稿します
コレぐらいの量が休日の手慰みで書くには精一杯・・・
あれからオレはチェーンクエストが初めてなので受けることにした。
犯罪者・・・ぶっちゃけ本人達は知らないだけじゃね?
とりあえずクリア条件はシンプルで犯罪者(物損等の軽犯罪)になった13名の内5人以上を捕まえて連れて行けば良い。
シンプルだが難しい・・・ってとこかね?
大体LV1から上がってないオレに少なくともログイン即ダッシュでLV上げに行ったプレイヤー×5以上って・・・どんな無理ゲー?
・・・って普通なら思うだろうがな。
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で、今回知ったことで一つ『賞罰ログ』なるモノをNPCのギルド受付で教えてもらった。
マンマ、取得した褒賞や罪を犯したこととその罰則だけが残るログである。
それで自分のログを確認したが・・・結構称号が入ってた・・・『ピロン!』てシステム音鳴らないんだな・・・称号・・・
このログをもう少し詳しく言えば、この度のクエスト上犯罪者(初犯で厳しすぎる気もせんでもないが・・・)のログにも褒賞は黄色で犯した罪は赤でそこから派生する罰則は紫表示で記録されてるはずである。
余談だがシステムで賞といえば称号の取得と色んな階級がある。 階級は普通は冒険者ランクとかのAとかBとかSとかのことで、現在F以上はPCではまだいないだろう・・・あえて言ったのは大事なことだから?
それは話を聞くにチェーンでクエが出たのはあそこにオレがのほほん~と居たからで、ギルド掲示板にはPT用のクエとしてE以上推奨と『迷惑者の新人討伐』とあったりした。
察しのいい人なら気づいたかもしれないが捕縛でなく、討伐である。
そして・・・PCのFランク以上は居なくともNPCのEランク以上のNPCはこの街に今は居ないが・・・このゲーム世界の中には居る。
時間の問題で今回の討伐対象者はランクの上がったPCか・・・たまたま偶然この街のギルドに立ち寄ったNPCの冒険者PTに狩られる立場にいる。
望む望まないにしても彼らは現在ヒール役になる為のチェーンクエストの待機状態でもあるわけだ。
望んだ人にはクエストの連続でラッキーかも知れないが知らない人は最悪だろう。 実際ほとんどの人がどんなことに罪になるか知らない訳だし、今回も恐らくは普通の今までのMMORPGのようにこの『ブレイクワールド』もその延長線上のモノとしか見ていなかったのだろうと思う。 NPCの存在もありようも含めて・・・
オレも最初はそう思ったが・・・今回改めて思った。
これは全く違う、説明会会場でシゲさんが『もう一つの世界でのもう一人の自分を演じるようなゲーム』と言ってたのは比喩や誇張ではなく、そのままの意味でもあったと・・・
どういう原理やシステムを使ってるのかは所詮外注の身のオレにはサッパリ解らんが、NPCは個人がAIとはいえ個性を持ってる。
しかも起こった事象に個人ごとに行動を起こしている。
凄い技術だ!と思う反面恐ろしいことに気づく。
クエストの発生条件や結末は多種多様だ。
普通は開発陣が作った初めから用意されたシナリオにプレイヤーが条件を満たして発生するが、今回はPCが起こした問題にNPCが反応して行動・・・結果ギルドでクエストが発生したように見える。 最初からPCが問題を起こした時の処理としてクエストが組まれたのなら、それはそれで驚嘆に値するがどうやらそんな感じがしない。
細かいことだがさっきマーちゃんことマリエルのクエを進行中に気づいたことだが、マリエルを連れて露店で揚げ菓子を頼んだ時の店の親父で驚いたことがあった。
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「小腹もすいたし何か食うか?」
そう、空腹がまず感じられた。
「うん!あ、あれは?」
マーちゃんが指すのは香ばしい油の匂いのするドーナツのようなもの・・・棒みたいなドーナツと言うか?
『はやくっ♪はやく~♪』
マーちゃんはもうじゅんびおっけー早くしろ!状態?
「お? お嬢ちゃん。 今日はお爺ちゃんとお出かけかい? 美味しい揚げ菓子だよ! お一つと言わずまとめてどうだい?」
愛想と元気のいいオヤジに苦笑して顔をよせ小声で話す。
「あ~いや、この子は実は迷子でね・・・」
「あん? そうなのかい」
小声で話すオレに少しいぶかしんで警戒の視線を向けられるた。
人攫いにでも思われたかもしれんな・・・
「スマンね迷子だって改めて思い出したらまた、泣き出しそうなんでね。 あ、一ついくら?」
「なるほどねえ・・・一つ6CPだよ」
納得がいった様で警戒をといてくれた。
「マーちゃん幾つくらい食べれるかな?」
オレの質問に「ん~ん~と・・・いっぱい?」
どうやらお姫様は相当飢えてらっしゃるようだ。
「そうだな・・・六つ貰おうか」
「六つって・・・こっちゃ~ありがたいが・・・3つくらいにしとかないと、見たとこそんなにお嬢ちゃんは食えないんじゃねえかい?」
「ああ、オレも食うから大丈夫だオレも甘いもんに目が無くてな・・・さっきから美味そうな匂いにたまらん訳だ・・・あ、そうそう、飲み物はないか?」
「毎度! うちは無いが向かいの果物屋でやってるよ向かいの『ザック』の紹介って言えば負けてくれらあ」
にこやかに紹介してくれたが・・・自然すぎる対応だ・・・応用もある。
「はいよ! 6つお待ちどうさま! あっついから気をつけてな」
紙袋を受け取って熱さを手で確認してからマーちゃんに渡した。
「じいちゃんそこでジュース買って来るからマーちゃんそこのベンチで食べて待っててくれな?」
「うん!」
嬉しそうな姿を見送って十分聞こえないと思い、ザックにマリエルの母親らしき人を見なかったか聞いてみるが
「すまねえ! 知ってたら教えてやりてえんだがな・・・おっと代金は~あんたの心意気におまけして35Cでいいや! タダにしてやりてえとこだがこっちも生活かかってんで勘弁してくれや」
心底申し訳なさそうなザックにこちらの方が悪い気がする。
「ん、ならこれで~ありがとうよ・・・美味かったらまたくるよ」
「へい、ならまた今度・・・だな!」
手を上げてこたえ向かいで飲み物を買って話しに戻るってことで・・・ちなみに素朴な味だが美味かったのでまた行こう。
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回想が長いが・・・美味かった・・・いやそこじゃなくて・・・NPCの反応が普通にコロコロ変わる・・・自然すぎて怖いぐらいにだ。
凄い技術だとは判った。 だが、この際システム云々は置いておいて・・・この世界・・・PCが何かするたびに何か変動するんじゃないだろうか?
まあ、それについて検証を取るのは後にするか他の人がやるだろう。
ちいっとばっかシリアス入ったが楽しんだモン勝ちってもんだろうさ。
踊る阿呆に見る阿呆同じ阿呆ならふぃ~ば~じゃ!~ってか?
オレはやれることをやるだけさね・・・と言うことで・・・スキル屋で魔法スクロールを一個調達してウィッシュチャットでできたばかりのフレンドに門の前にこれるか連絡した。
「ども~お待たせ」
ゾロゾロとガイさん達5人が集まった。
とりあえずPTに一旦誘ってもらって内緒話をと思ってたら・・・
「あれ~何かクエストに参加するか?ってでたよ~」
とのピコさんの一言に全員がそのメッセージが来たと言う。 こりゃ頼みやすくなったか・・・
「政さんもあれから数時間で波乱万丈なことしてるみたいだな・・・」
今回呼んだクエに至るまでの話を終えると呆れた様にシミジミとガイさんに言われた。
「普通にこのゲームを楽しんでるんだがな・・・」
「所で師匠はもうLV相当上げたんじゃない? 弟子の称号の功果にいくつか+1が付いたとこが増えてるんだけど・・・」
「そうそう、一時期見比べてたらそれぞれ違うアビリティの+1がドンドン増えていくから驚いてたんだ」
「それで増えるところがキャラメイクでポイント振ってない0のとこだって判って~コリャししょ~がLV上げてアビリティー上がってんじゃね? って話してたんだ~」
ん、そういえばこのシステム、アビリティの欄が最初以外見れないようになってるが・・・LVアップ、クエスト受けて隠し報酬ややってる行動でも上がるようなこと言ってたな・・・
「狩りはまだ一匹狩って混んでて諦めてLV1のまんまだ。 ギルドの武器クエやってたが結構武器を振り回してたり全クエ終わらせたからそれで上がったんじゃね~かな?」
「へ~武器クエってあるんだ~全部って幾つ~?」
「隠し合わせて16」
「「「じゅ・・・16!?」」」
「今やっておくと総合武器スキルのウェポンマスタリー系が手に入りやすいんじゃないかな? 後、訓練所はインスタンスフィールドだった」
「インスタンス・・・ああ、個人の適正で倍速が決まるってあの? ・・・だから師匠は短時間で16個もクエ消化したんだね」
「あ~納得したわ でも師匠なら普通にありえそうで納得もしてたけど」
「「「「うんうん・・・」」」」
息が合ってやがるな・・・憎らしいほどに
「お前ら・・・オレをなんかエライ目で見てねえか?」
「「「「「うん(はい)(ええ)!」」」」」
弁解は・・・諦めようコレがオレのスタイルだし・・・このヤロウめ・・・
「・・・まあいい、話を戻す。 全員クエは受けたな。 で、今回は捕縛なんだが・・・」
「数を頼りに捕まえるんじゃ?」
「一人一人私達で?」
「初クエがPVP? どんなけ~」
『パンパン!!』手を叩いて止める。
「まあ、最後まで聞け。 オレのやり方は捕まえるんじゃない、自主的に集まってもらうんだ」
「「「「「は!?」」」」」
皆を見渡してニヤリと笑う
「まず皆に聞きたいんだが・・・このゲームに入ってる中で知り合いが居るやつはいるか?」
3人が手を上げる・・・お、意外に多いのは偶然かね。
「じゃあその3人にはウィッシュで今の状況と補足に俺のメッセージを伝えてほしいのと、追加でその知り合いの知り合い・・・または近くにいるプレイヤーに無理せずに伝えるようにお願いしてほしい」
「メッセージって?」
「うん、一つ目は賞罰ログがあることの通達と確認。 二つ目は現在俺たちがその捕獲クエを受けてる事。 三つ目は俺たちに捕獲されなければ・・・いつかEランク以上のPCかNPCに討伐されるヒールになることだ」
三つ目で皆がハッとするような目をオレに向けた。
「気づいたようだな?」
「ああ、中には気づかずに悪役になってる・・・いや片足突っ込んでるやつらもいるってんだろ?」
大柄な戦士風なダイザップさんが手を組んで言う。
「確かにそれを伝えるだけで五人くらいこちらに集合する人はいそうですね!」
丁寧な言葉使いの青年神官はブレスさん。
「じゃあ、私達は知り合いにウィッシュで説明したらいいのね?」
やることの確認をしてきたのは魔法使い系のおねえさんである白夜さん。
「ああ、1時間はこの門の前でいるから集まってくれって付け足してくれ」
「じゃあ、知り合いに連絡していくがその後はどうしたらいい?」
していくと言うことは複数知り合いが当選してるってか? ガイさん・・・やたら人脈広くねえ?
「すでに知り合い複数って~ガイの知り合いリアルラック高い人多いとか~? 流石リーダー?」
ぴこさんの言葉に皆頷いている。
「いや、これが楽しみで朝早くから来ててな。 待ち時間に携帯ゲームで遊んでて数人が協力プレイ申し込んできたから受けて狩りしてたんだ」
「ほう、それで?」
携帯ゲームねえ・・・一人はライズ辺りだったりして?
「中にすげえ上手い人いてね。 格上のを結構楽に倒せたんだ。 で、その時のドロップがレア品でたんだけど・・・「レアドロップきた~!!」って大声上げた女の子がいてね。」
「待ち行列の中でそれは目立つな・・・」
大声・・・ライズは何となく違うか?
「PTは何の問題も無く解散した後、気になってその子に声かけたらやっぱりPT組んだ人だった。 そのまま話が盛り上がってたら同じPT組んでた人達も気になって話に入ってきて~よろしくって予定の名前を交換し合ったんだよ」
オレと同じようにゲーム前にフレンドしてるのもそれなりに居そうだな・・・
「その一人ってライズって子居なかったか?」
ガイさんとぴこさんが同時に目を見張ってオレを見た。 あれ?
「「ライズを知ってるの!?」」
見事にハモった。 それよりもあの子が大声ってのが驚いてるけど。
「ああ、ここの説明会の時にな・・・とりあえずライズの連絡は二人に・・・あ~先にオレがするわ。 下手したらオレの知り合いそれだけで終わりそうだし・・・」
「わかった~」
「・・・でだ、他の空いてる者は敵が出ない街道沿いを歩いて大声で呼びかけてくれ」
「自分の賞罰ログの確認と知り合いへの連絡をだな」
ダイザップさん・・・外見に似合わず結構物事を理解しているようだ。 案外オレ同様歳をくってる可能性あり。 何より美形キャラで無いのがね・・・歳とるとそこんとこ逆にハズイのよコレが・・・
「なんか・・・みんなの視線にイロンナ感情が見えてどういう表情すればいいかわからんのだが・・・」
「「「「「わらえばいいとおもうよ!」」」」」
「政さん含めてみんな息あってんな!」
ダイさんは苦笑い・・・だが軽口叩けるくらいの仲間はいいねえ
「いいことさね・・・」
シミジミと呟いた。
無双もあるって書いてたのに今まで無双が全く無い現実・・・
下積みって大事だよね・・・ってことで笑ってウソツキと画面だけにノノシッテ下さい♪
次話は・・・早けりゃ週末? 応援の「早よ書け」という言葉が友人や応援にあれば16倍ぐらい加速する!・・・かも?




