空中ブランコで2人とも飛んでしまうかのごとき暴挙だよ!! 2
「えっと・・・・・・いつもの『冗談よ』っていう締めはないの?」
「あはっ、冗談だって」春日井さんは笑った。満面の笑みだった。
「それは委員長の締め方でしょ!?」
なに今の最高の笑顔!?春日井さんってばそんな顔もできたの!?写メにとって待ちうけにしたかった!!
ってやばい。なんか今すっごくドキドキしてるんですけど。やばいやばいやばい、まともに春日井さんの顔が見れない。なんでだ?
「ひっ、ひっ、ふう・・・。ひっ、ひっ、ふう・・・・・・」僕は呼吸を整える。
・・・ラマーズ法で。
生まれるのは恥だけだった。
「お、オッケー。しゅこしくらいじゃった手ちゅだうよ」
噛みまくりだった。もはや何語かもわからない。
「そう、写させてくれるのね。感謝するわ」
「言ってねえ!」
「え・・・。写させてくれないの・・・?」春日井さんの顔が暗くなる。さっきあの笑顔を発した人と同一人物とは思えない。
「言うわね、漆根君の分際で。ナウシカごっこさせるわよ」
「なにそのよくわからない感じっ!」
もやもやする。すごいもやもやする。それは楽しいの?苦しいの?
「漆根君に張りぼてをつけてビルの屋上から飛ばせるのよ」
「それを人は飛び降り自殺という!」
重力をなめるな!
「ナウシカごっこって言うくらいだからオームが関係するかと思ったんだけどな。ほら、ラストのやつ」
「好きにすればいいんじゃない」
「投げやりっ!?」
そりゃないぜ。
「お気に召さないようならもののけ姫ごっこはどうかしら?」
「今度はなにが起こるの」
「今度は神をやってもらうわ」
「え・・・僕、神で良いの?」
やった。僕が神かぁ・・・。
「シシ神的な」
「首を吹き飛ばされるの!?」
もはや何が起ころうとも僕は死ぬのか。春日井さんに宿題を写させないというだけで!
ふう、突っ込みまくってだいぶ落ち着いてきた。うん、もう春日井さんの顔もまともに見れる。よかったよかった。