一方的にどついてくる 4
そんな日から3日後―――
ちなみにこれは完全に忘れていて申し訳ない限りだが、シュウ君のドッキリプレゼントは結局つむぎの部屋に置き忘れたわけで、平謝りとともに正直に話したら、帰ってきたら机の上に置いてあった体でシュウ君に電話をしていた。いや~、やっぱ恋人同士であっても多少の嘘は必要なんだなと思ったというか素直に申し訳なくて涙が出てきた。
妹にフォローされるとか。
まあしかしそのネックレスに関しては家の中でもずっとつけているので純粋にうれしかったんだとは思う。
まだ8月になる少し前、優秀な学生ならそろそろ宿題が全部終わるころ、雫の両親が出張から帰ってくるので、雫も雲霧家に帰ることになった。
「耕ちゃん、今度は家に来いよ。あたしの手料理食べさせてやるから」
「あはは・・・」
愛想笑いしかできないなぁ。
「ちゃんとあと3日は休めよ」
「わかってるって」拗ねたように言う雫。
まあ、ちゃんと休む気ではあるようだし、それは安心かな。
「まあ、家に来なくても4月からは毎日のように会えるようにはなるけどな」
「・・・・・・?」
「あれ?知らなかったのか?あたし4月から耕ちゃんの高校に通うんだぜ」
立てられた親指も弾けんばかりの笑顔もどうやら決して折れそうにない。
「え・・・・・・?」
ああ、そういえば僕の通ってる私立校にはスポーツ推薦とかいういかがわしい制度もあれば、剣道部が全国区でよく体育館で表彰とかされてるんだっけ。