猫
掲載日:2026/05/14
猫になりたい人生だった。
吾輩は猫である。
下僕は一人。吾輩を「猫様」と呼ぶ。
高級キャットフードに、そそり立つキャットタワー。
ここは吾輩の城である。
なにやら、新しいのが来た。
小さい。仔猫とかいうやつか。
吾輩の縄張りは渡さんぞ。
シャー、と威嚇する。
だが、全く意に介さないように、ぺったりとすり寄ってくる。
下僕の目尻が、だらしなく垂れている。
……まあ、一つくらい面倒を見てやっても良いか。
――という夢を見た。
「猫様になりたいよー。どこかの金持ちに飼われたい」
ペンを放り出しそうになる。
「先生、馬鹿なこと言ってないで仕事してください。締め切り間に合いませんよ」
読んでくれてありがとうございます。




