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第三日 王国からの脱出

ブクマが…こんな作品をブクマしてくれる人がいるっ(つ'ヮ'c)

若干エタり気味だったけど元気をもらいました。ありがとうございます。


「うん、私のは【魔法発動待機】っていうスキルだけ…

MPを消費して魔法を溜め込んでおくスキルみたい」


衝撃によって訪れる静寂。

いやー…まさかクラス転移に一人はいる【無能者】が親友とはなぁ…

まぁ主人公の親友ポジ確保したってことで!


 …と思ったが。それUがついていようと居なかろうとただのぶっ壊れスキルじゃね?

強敵の前に大量に魔法発動待機して全ブッパすれば勝つくない?

だがセバスが沈黙を破る。


「なんということでしょう…朽木さん、でよろしかったでしょうか。

異能を持ち合わせて居ない以上、市民権を持っていない状態でこの国に居ることは許されません。」


あ"あ"ん?何いってんですかマニュアル人間さぁぁん?

有用性をラノベ弱者の皆さんが理解するまで時間がかかると言っても普通一度は試すだろ!馬鹿か!


「なら、俺もついていきます。」


気づけば俺は朽木の前に立ち、拳をクソ老害…いやセバスに向けていた。

スキルの使い方は感覚で何となく分かる。指であろうがなんだろうが、俺が銃と思えば銃になる。

スキルが使えなくたって時間稼ぎくらいはできるだろ。そもそも威嚇の為だ。

恋愛感情は無いが小学校からの時の腐れ縁を簡単に捨てると言いやがった爺にただ腹が立つ。

この際なんで全て言ってしまおう。


「先程ステータスとともにログも閲覧したのですが、催眠状態を俺等にかけてましたよね?

情報も都合の良い戦況以外一切渡されず相手の国どころか種族さえあやふや。

地理もない。兵器もない。有るのは俺等のスキルだけ。こんな状態で捨て石以外の何だと思えるんですか一つ教えてもらえませんかね執事(笑)さん?」


「追々情報は渡すつもりでした。」


被せても良いんだが現在の目的はディベートではなく詰める作業だ。


「なら何故窓すらついていない馬車で移動させたのですか?何故一人ずつ寝室を分けたのですか?ここまで街の様子も見れず、情報交換もできずここまで来たのですが。催眠魔法についてもまだ答えをもらっていません。」


「ッチ…催眠魔法については混乱を防ぐためです。皆さんは異世界に来て平常で居られると思わなかったので。」


いまこいつ舌打ちしたよな?


「解かれた形跡はありませんよ?一体どこまで継続させるつもりです?」


「時間経過で解けるものです。」


「樫野、鑑定できるだろ」

「樫山だよ!流れるように間違えんな…【鑑定】!」


ウィンドウが開く。催眠魔法の欄に時間の数値は見られない。

__________________

催眠状態

精神力を弱体化させ考える力を弱くする。

時間経過では解けず、使用者がかけられていることに気付くか人に指摘される事が必要。

__________________


「へぇ…時間経過?時間経過ねぇ?」


「チッ…少し勘の良い餓鬼が偉そうに。

ええそうですよ。捨て石のつもりでしたが随分と頭が良さそうですね?この王国に残るのでしたらそれなりの地位を約束してあげましょう。」


「残ると思うか老害。」


「金と地位と完璧なパートナーが手に入るとしても?」


「戯けがよぉ。頭までついに腐っちゃいました「九堂!こいつ強いよ!」

「どれくらいだ!」「単純計算で20倍!」


さてどうしたものか。バレた以上生かされる訳が無いだろうな。

というかそれを見越してこいつを送ったのかもしれない。

一人で何とかなると無礼(ナメ)られてるのはムカつくが実際そうなんだろうな…

ステータス差20倍は割と洒落にならない。攻撃が通らなければ魔弾も意味がない。


「退避するっ「させると思いますか?」


後ろを振り向いた瞬間、首が掴まれる。

老人の細腕とは思えないほどその力は強い。息が…


「見ておきなさい、王国に歯向かったものがどうなるか。言い残すことは?」

「…」

「ああ、首を締めているから声が出ないのか!無様ですね!」


万事休す?違う。持てる力を全て使え。何もせず死ぬより一矢報いろ。

手を…自分の手を、人差し指以外握り込む。親指を立て、子供だましとしか思えないような銃を作る。

『Uスキルホルダーの要請を確認。秘匿状態で【魔弾の射手】メニューを起動します』

連射能力は銃に依存する。

こんな銃()じゃチャンスは一発。撃ったあと、腕が無事かも分からない。


生半可な弾じゃ防がれて終わりだ。この限られたリソースで、最大限に生き残る確率を上げろ。

勝利条件1:セバスの殺害

―言わずと知れた最良の結果だ。


勝利条件2:セバスの弱体化

―単純計算で1/20にまで能力を下げられれば、或いは。


2が現実的、だが戦闘をしなければならないのが難点…何せこちらは丸腰、犠牲が出ないことに越したことはない。弱体化させるとすれば、弾の性能はどうなるか…


『1/20徹甲弱体化弾 適正レベル:100

・防御貫通、着弾時対象の能力を10秒間1/20に制限

・使用者の能力を一時間1/20に制限

ALERT:使用者が適正レベルに達していません。ペナルティとして追尾効果の削除、デメリットの100m範囲化を行います』


俺を捨て駒にしようにも味方まで弱体化したら終わりだ!使えない!


あぁ糞!なんで異世界に来てまでリスク管理しなきゃいけないんだ!酸素不足の前に過労で死ぬわ!


とりあえず1の案を再現する場合も考える。息がそろそろ限界だ。

『死亡弾…該当の結果はありません』


いや、有る。作るんだよ、今から。

『死弾…該当の結果はありません』

『死弾…該当の結果はありません』

『死弾…該当の結果はありません』

『死弾…該当の結果はありません』

『死弾…該当の結果はありません』

『死弾…該当の結果はありま干渉繧干¿繝』


『干渉はブロックされました』

『Bクラス管理者が貴方に一時的な権限を付与しました』

『干渉は承認されました』




『死弾 適正レベル:ERROR

・防御貫通、着弾時対象を殺害

・追尾効果なし、外せば使用者は死亡する

ALERT:不正な弾です。』


代償はそれだけ重い。が、この距離では外さない。

指を向ける―言葉を放つ。可能性の一つを、そしてある意味では絶望の言葉を。


「…死弾(デスバレット)

「なっ」


俺の人指し指を吹き飛ばした銃弾は、迷いなく奴の眉間に突き刺さる。

効果に嘘はなく、首を締め付ける力が急激に弱くなるとともに立つ力も失われる。


「…逃げるぞ。こんな場所からはおさらばだ。」

「あ、私転移できるよ」

「よし頼む!」


「少し待ってくれ」

「お?」


クラスの内の一人が手を挙げる。あまり知らないが…えーと12番の…そう、影山だ。俺への印象が薄いだけで影は薄くない。


「俺…ここに残りたいんだ。情報は必要だし…俺の能力隠密だし…

一つの場所に大量に居ても、一網打尽にされたら終わりだろ?少なくとも俺が居れば希望はある…って寸法だ。」


「一人じゃ危険だ!俺も残る!」

「私も!」

「はい!」


一度提案されると続々協力者が名乗りを上げる。

最終的にはクラスの2/3くらいか。ちょうどいいな。


「って事だが。隠しきれるか影山?」

「応!でかい革命軍作って待っててやる!」

「頼もしいぜ!じゃあこっちもやる気特盛で頑張ってくるからな!」


異世界にいなければ気付かなかったな。コイツがここまで頼りになるとか。


転移術式が組まれていく。眼の前に見える景色が透き通っていく。

そのまま、俺達はどこかへと転移した。

ちゃんと完結させます。評価ブクマしてくださると作者が自分でも驚くほど喜びます。

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