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第五話:コトネとの出会い

森の中を進む主人公たち

女性の悲鳴が聞こえて…

エリオスとしゅうが森を進んでいると、遠くから聞き慣れない声が聞こえてきた。それは、女性の叫び声だった。


「やめて!助けて!」


「なんだ?」


エリオスは声の方へ駆け出す。しゅうもその後を追いかけた。森を抜けると、そこには2人の粗野な男たちが、若い女性を捕らえている光景が広がっていた。彼女は細いロープで縛られ、必死にもがいている。


女性はエリオスと同じくらいの年齢に見えた。自然なダークブラウンの髪が肩の少し下まで伸び、斜めに流れる前髪が彼女の大きな茶色の瞳を柔らかく際立たせている。光が差し込むと、髪にわずかな赤みが見え、軽やかに揺れていた。


「おい、離せ!」と、女性は盗賊たちに抗う。


「静かにしろ!大人しくしてりゃ、すぐ終わるからよ」


「面倒だ、さっさと荷物を奪っていくぞ」


そのやり取りを見て、エリオスはしゅうに目配せをした。


「しゅう、行くぞ!」


しゅうが低く唸りながら先陣を切って駆け出す。


しゅうが勢いよく一人の盗賊に飛びかかり、その足を噛みつくと、男は悲鳴を上げて倒れ込んだ。


「何だこの犬!?クソッ!」


もう一人がしゅうを追い払おうとした瞬間、エリオスが素早く右手を掲げた。


「ネクロス……力を貸してくれ!」


黒い霧がエリオスの手元から広がり、地面を這うように盗賊の足元を覆った。霧が絡みつき、もう一人の盗賊が身動きを取れなくなる。


「ひっ……こいつ、契約者か!?」


恐怖に駆られた盗賊たちは互いを見て、すぐに逃げ出した。


「くそ、覚えてろよ!」


そう捨て台詞を残して、二人は森の奥へと消えていった。


盗賊がいなくなり、静寂が戻った。エリオスはロープで縛られた女性の元に駆け寄り、結び目を解いてやる。


「大丈夫か?」


「ありがとう……本当に助かった……!」


女性は縛られていた腕をさすりながら、エリオスに感謝の言葉を述べた。


「私、コトネ。あなたは……?」


「エリオスだ。こいつは、しゅう」


しゅうがエリオスの横に座り、コトネを見上げる。その様子に、彼女は目を輝かせた。


「しゅう……すごく可愛い犬ね。ありがとう、助けてくれて」


しゅうが軽く吠え、まるで「当然だ」と言っているかのようだった。


「どうしてこんなところで盗賊に?」


エリオスの問いに、コトネは少し恥ずかしそうに微笑んだ。


「実は、近くの村で友達への贈り物に使う素材を探していたの。私、こういうのが好きなのよ。ほら、小物とかアクセサリーを作るの」


そう言って、彼女は服のポケットから小さなリボン付きのピンを見せた。それは手作りのもので、細かい装飾が施されていた。


「だけど、調子に乗って森の奥まで来たら、あの盗賊たちに捕まっちゃって……」


「危険すぎるだろ。それに、一人で?」


エリオスの叱るような言葉に、コトネは申し訳なさそうに肩をすくめた。


「その通りね。私、少しおっちょこちょいなところがあるから……」


しばらく話した後、コトネは真剣な表情でエリオスを見つめた。


「ねえ、エリオス。もしよかったら、私も一緒に行かせてくれない?」


「一緒に……旅をするってことか?」


「うん。私、こんなことがあって、一人でいるのがちょっと怖くなっちゃった。でも、それだけじゃないの。あなたのこと、もっと知りたいって思ったの」


エリオスは少し驚いた表情を浮かべながら、しゅうに目をやった。しゅうは彼の横で尻尾を振っている。


「しゅう、お前はどう思う?」


しゅうはコトネの方を向いて軽く吠えた。その声はまるで「悪くないんじゃないか」と言っているように聞こえる。


「……分かった。危ないことが多いけど、それでもいいならついてこい」


エリオスがそう言うと、コトネの顔がパッと明るくなった。


「ありがとう!エリオス、しゅう、よろしくね!」


森の出口に向かいながら、コトネは嬉しそうにエリオスとしゅうの間を歩いていた。


「ねえ、エリオス。あの霧の力、すごかったわね。あれってどうやって使ってるの?」


「……まあ、色々あってな。俺も完全に使いこなせてるわけじゃない」


「ふーん、そうなんだ。じゃあ、私が何か役に立てることがあったら、教えてね!」


「いや、あんまり期待しすぎるなよ。俺たち、いつも危険と隣り合わせだから」


「分かった!でも、私、手芸は得意だから、しゅうのために可愛い首輪とか作ってあげる!」


コトネの前向きな笑顔を見て、エリオスは少しだけ肩の力を抜いた。しゅうもまた、彼女の周囲を歩きながら、まるで新しい仲間が増えたことを喜んでいるようだった。


「……ま、悪くないかもな」


エリオス、しゅう、そしてコトネ――3人の旅が新たに始まった。

コトネのプロフィール

容姿:

髪は肩より少し下のミディアムレングスで自然にサラサラ。ダークブラウンに微かな赤みが入り、前髪は斜めに流れて柔らかな印象を与える。目は茶色で大きなアーモンド型。身長160cmほどでスリムながら健康的な体型を持つ。


性格:

好奇心旺盛で天然。少しおっちょこちょいだが、感受性豊かでポジティブ。


好きなこと:

手芸やDIYが趣味で、アクセサリー作りが得意。動物好きで、特に犬に目がない。

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