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第三話:もう一人の転生者

現代日本に住む主人公、藤堂蓮とうどう れんは、ブラック企業で働く平凡なサラリーマン。ある日、残業帰りに交通事故で命を落とす。しかしその瞬間、謎の女性(「運命の管理者」と名乗る者)に出会う。彼女は蓮に、「滅びゆく異世界を救うための力を持つ存在として選ばれた」と告げる。

謎の犬しゅうが仲間になり伝説的な精霊ネクロスと契約を結ぶ

しかしこれがきっかけで村から追放せれてしまう…

エリオスとしゅうは森の中を歩いていた。日の光が木々の間を縫うように差し込み、時折鳥のさえずりが聞こえる。しかし、彼の心はどんよりと曇ったままだった。


「この力……本当に俺に扱えるのか?」


右手に刻まれた黒い紋章を見つめながら、エリオスは自問自答を繰り返していた。滅びの精霊・ネクロスとの契約。それは途方もない力を持ちながらも、同時に恐れられる存在だった。


しゅうが歩きながら軽く吠える。その音にエリオスはハッとし、暗い考えから抜け出した。


「……お前は本当に元気だな、しゅう」


しゅうは尻尾を振り、エリオスの足元に寄り添うように歩き続けた。


その時、森の奥から声が響いた。


「おーい!そこのお前、ちょっと待てよ!」


エリオスは警戒しながら振り向いた。そこには、一人の青年が立っていた。彼の名は斎藤隆志。年齢は20代半ばほどで、粗野な雰囲気を漂わせた転生者だ。


斎藤はニヤニヤと笑みを浮かべながら、エリオスに近づいてきた。彼の背後には小さな青白い蛇のような精霊が浮かんでいる。


「お前も日本人だよな?」


エリオスは慎重に答えた。


「……そうだ。お前もか?」


「おうよ!俺も転生者だ。斎藤隆志、よろしくな!いやー、まさかこんなところで同郷の人間に会えるとは思わなかったぜ」


斎藤は親しげに肩を叩こうとしたが、エリオスが一歩下がると、彼は苦笑して手を引っ込めた。


「警戒するなって。俺は敵じゃねえよ。ただ、契約者同士ならちょっと興味が湧いただけさ」

 (強さも確認しときたいしな…!)


「契約者……お前も精霊と契約してるのか?」


エリオスが言うと、斎藤は得意げに笑いながら背後の蛇を指差した。


「こいつは“シルヴァ”。風を操る精霊だ。なかなかいい線行ってるだろ?」


エリオスは目を細めて、斎藤とその精霊を見た。シルヴァは見た目こそ俊敏そうだが、威圧感はなく、全体的に小柄だ。


「で、お前は何の精霊と契約したんだ?」

 (俺のほうが強いに決まってるけどな)

斎藤が問いかけると、エリオスは少し言い淀んだ。


「……ネクロスだ。滅びの精霊らしい」


その言葉を聞いた瞬間、斎藤の表情が強ばった。


「は? マジで? あの伝説の滅びの精霊と契約したってのか?」

  (やはり…)

斎藤は目を丸くした後、大げさに肩をすくめた。


「そりゃすげえな……って言いたいとこだが、なんでお前みたいな奴がそんなヤベえ精霊と契約してるんだよ?」


その口調には明らかな嘲りが含まれていた。


「おいおい、どうせ力を持っててもビビって使えねえんじゃねえの?それじゃ宝の持ち腐れだぜ」

 (もらってやりたいところだぜ)

エリオスは斎藤の態度に苛立ちを覚えたが、冷静に言い返した。


「力が強ければいいってわけじゃないだろ。大事なのはどう使うかだ」


「ふーん、まあいいさ。だったら、お前がどれだけやれるか、俺が確かめてやるよ!」


斎藤は突然、シルヴァに命じた。


「行け、シルヴァ!そいつに風の刃を食らわせてやれ!」


シルヴァが勢いよく空中を舞い、鋭い風の刃を生み出した。それがエリオスに向かって飛んでくる。


「くっ……!」


エリオスは咄嗟に右手を掲げ、ネクロスの力をつかった。黒い霧が手元から広がり、風の刃を受け止める。刃は霧に吸い込まれるように消滅した。


「おいおい、やるじゃねえか。でも、次はどうかな!」


斎藤が再び命じると、シルヴァが高速で動き回り、複数の風の刃を放つ。


エリオスは集中して霧を操り、なんとか攻撃を防ぎ続けたが、次第に右手が熱くなっていく。


「……これ以上は危険だ」


「どうした、もうギブアップかよ!」


斎藤が笑いながら挑発する。しかし、エリオスはしゅうを見て意を決した。


「行くぞ、ネクロス!」


黒い霧が再び渦を巻き、鋭い槍状に変化すると、シルヴァに向かって突き出された。槍はシルヴァの動きを封じるように周囲を囲み、斎藤は明らかに焦りの表情を浮かべた。


「お、おい、やりすぎだろ!」


斎藤は慌ててシルヴァを引き戻し、戦いを止めた。


「くそっ、今日はこの辺にしてやるよ!」


斎藤は負け惜しみを言いながら、シルヴァと共に森の奥へと退散していった。その背中には、エリオスに対する嫉妬と悔しさが滲んでいた。


斎藤が去った後、エリオスはその場に座り込み、深い息をついた。


「……危なかったな。でも、少しは使い方が分かってきたかも」


しゅうがエリオスに寄り添い、安心したように軽く吠える。


「ありがとう、しゅう。お前がいてくれるから、頑張れるよ」


エリオスとしゅうは再び歩き出した。斎藤との出会いは、彼に力の危険性と、強くなる必要性を改めて感じさせた。


「もっと強くならなきゃな……この力を無駄にしないために」

補足:シルヴァの特徴

精霊名:シルヴァ

属性:風

サイズ:全長約1メートルの蛇型

能力:風の刃や突風を生み出すが、持続力と防御力に欠ける。敏捷性に特化した精霊。

らしい

2024年12月9日追記追加

契約者との関係:シルヴァは斎藤の命令には従うが、斎藤の器量を見限ると冷淡になる気配がある。

毎日朝6時に投稿することにします!

アドバイスあったら教えてください!!

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