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三殺事件 ~The End of World~  作者: Red
第二章サンダー
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第七話 シャックザリッパーの昔話

 俺の名前は黒柳。本名は自分でもわからない。これは俺がスパイだった頃のコードネームだ。


 今日はジャックザリッパーについて話そうと思う。

 ジャックザリッパー、彼女の過去はどのようなものなのか、私はそれが気になり、ジャックの事をよく知っているリッパーに聞いた。当時はフタバという名前だが。


 リッパーがジャックと出会ったのはジャックが四歳程度の頃らしい。ちなみにリッパーは年齢を明かしてくれなかった。


 一人と一匹は出会ってすぐ、ジャックはリッパーに襲い掛かってきた。

 しかしリッパーが声を発するとジャックは攻撃する手を止めた。言葉を理解することはできていないが言葉を喋る猫という所に興味を魅かれたらしい。


 リッパーは攻撃をやめたジャックに近づき、彼女とのコミュニケーションを試みた。

「ニャー?(お前、俺の言葉が聞こえるのか?)」

「………」

「ニャー?(言葉を理解しているのか?)」

「………」

「ニャー?(言葉わかるのか?)」

「………」

「ニャー(だめだこりゃ)」


 リッパーはそう言い、ジャックから離れようとした。しかしジャックはリッパーに着いてきた。ずっとずっとずっと着いていった。


 リッパーは逃げる事を諦めて、とりあえず意思疎通できるように語学をおしえることにした。といっても赤ん坊に言葉をおしえるようなものだ。そんな難しい事、そう猫一匹でうまくはいかない。

「ニャー……ニャ…(言葉を教えるってどうすればええんやろか……こんな猫一匹じゃ何もできんぞ…)」

「………に…」

「ニャー!?(お、なんか喋るか!?)」

「………にゃー…」

「ニャー(あ、ダメだこりゃ)」

 てな感じだ。たかが猫一匹で言語が教えれるわけがない。


 しかしリッパーの根性も凄かった。リッパーはジャックと共に過ごし、ジャックに言葉を教えていった。その甲斐もあり、ジャックは言葉を少しずつ、少しずつ話せるようになっていった。どうやって発音を教えたのかは分からない。

「ニャー(お前、生まれは?)」

「う…まれ?」

「ニャー?(生まれた場所はどこなんだ?)」

「しらない……わからない………」

 どうやらジャックの生まれをリッパーは知らなかった。というか知れなかった。


 ジャックは昔から路地で人を殺しまわり、人から金品を奪うという生活を物心ついた時からしていたらしい。詳しいことは俺にはわからん。




 リッパーはジャックと人を殺し回り、金品を奪ってそれを売るという生活を長いこと続けた。その間にリッパーはジャックについて気づいたことが何個もあった。


 まず一つ目、ジャックは傷の再生スピードが常軌を逸しているという事だ。ジャックは当然大きな大人に負けることがある。基本殺されかける。

 しかし致命傷の傷を何個も負ったとしても翌日には全て回復している。化け物だ。


 二つ目、ジャックは異様に強いということだ。まずあれだけ幼いころから自分より何倍も体が大きい大人を何人も殺しているのだ。


 そして三つ目、ジャックが赤い瞳を見せるときには未来を見ているかのようだ。という事だ。リッパーが言ったことをそっくりそのまま言っているだけだがな。


 リッパーは人をバッタバッタ切り裂いていくジャックを見て口をポカンと開けて驚いていた。




 で、しばらくの時が流れ、私はジャックをゆうか…ゲフンゲフン、俺はジャックを拾った。


 まぁリッパーはジャックの過去を完全に知っているという事ではない。ジャックの真の過去を知っているのはジャックだ。


 だから私はジャックに自身の過去を聞いてみようとした。しかしやめておいた。何故か私の体がジャックの過去を知ることを拒否した。

 まぁ別に知らなくてもいい。あくまで俺はジャックに自分の後を引き継いでほしいだけだ。


 まぁ、話は以上だな………話が短いな………

 まぁいいだろう。また次は少し長々と語っていこうと思う。

 じゃ、そういうことで。じゃぁな。

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