第九話 みんなのおかげ
「うおぉぉ!」
土の針を飛ばしてきたり、穴をあけてきたりの中フェールは華麗に避け、
着々と敵に近づく。
(少し相手の反応が鈍くなってる。いけるぞ...!)
数十分前...
「船長ー!こっちに明らかに埋めた跡があるとこがあるぞ!」
アルドがワイムの声に気付き向かう。
「おお!本当だ、じゃあ掘っていってくれ」
「わかった。この先にあいつらがいるかもしれないからな」
ワイムとグレイグは掘っていく。
「なんだこれ。木の破片?」
「木の破片ぐらい入ってるだろ。ん?」
「人の...指..?」
「うわあぁぁ..俺無理なんだけどこういうの」
「明らかにおかしい...きっとこの先だ。急ぐぞ」
現在
下からバーーン!と誰かが地面を突き破ってきた。
「遅れて悪かったなぁッ!!助けに来たぞ!」
「アルド!?」
そしてすぐさまあいつに視線がいった。
「あいつだな...みんな、いくぞ!」
「「「おぉぉーっ!」」」
気合いが入った大きい声が聞こえる。
「イレイグ!みんなをあいつの方へぶん投げてくれ!」
「どうなっても知らないぞッ!
フン!!」
思いっきりあいつの方へ投げられた。
「ちょっと!?届いてないけど!」
「大丈夫です!僕がぁっ!」
僕はさっきできた力を使い、みんなをさらに飛ばした。
「...やばいっ!右から針が!」
「ヤァッ!」
メイアが針をシールドで守る。
「ワイム!いけ!」
「燃えろーーっ!」
ワイムはあいつめがけて真っ赤な炎を出した。
「ギイイィーィアァー!!!」
うめき声を発し塵になった。
「やったのか...?」
「ああ。もう気配を感じない」
「はあ..。ほんと疲れました」
「そうだね。せっかく休もうとこの島に来たのに」
「...早く寝てえー」
「でも、みんながいなかったらって思うと...ちょっとやばっかった気がします。
みんなありがとう」
「いいってもんよ」
「こちらこそだよ」
「ああ。」
「そうだな。
....まあ戻るか」
こうして、島に住み着いた穴の厄災を払った。