第五夜
今日は目覚めが良い。
ケータイのアラームをOFFにする。
ベッドから降りて、思い切り伸びをする。背中がボキボキと音を立てるのが、少し不安だが気持ち良い。
カーテンを開けると空は真っ青で、気持ちの良い晴天だ。
雀の鳴き声なんか聞こえて、長閑な朝。
ダイニングに入ると、味噌汁の匂いで満ちていて、胃袋が目を覚ます。
いつもヒステリー気味の母さんの機嫌も良い。
なんだか今日は良い事がありそうだ。
とても清々しい気持ちで自転車を走らせる。
嫌いな数学も、今日なら頭に入る気がする。
良い気分で鼻歌なんか歌っていたら、
急に目の前に猫が飛び出してきて、
慌てて避けたらバランスを崩して、
転んだ拍子に車道へ吹っ飛んだ俺は、
丁度そこへ来たトラックに撥ねられて、
一瞬で天国へと召された。




