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30代からの婚活デビュー  作者: あまやま 想
第14章 家仕舞い
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家仕舞い⑧

「で、このケースですと…、満額で一億二千万円ですが、ここでは八掛けとなります。ですので、故・花上春樹様のご遺族様に九千六百万円が支払われます。ただし、これは毎月二十五万円ずつの支払いを三二年間した場合です…」


 あまりの金額の大きさに大人五人は思わず息を飲んだ…。外交員は何事もないかのようにただ淡々と説明を進める。


「もし、一括払いをご希望でしたら、三二年の運用益を差し引いた七二二四万円となります。ちなみに運用利益は一・五%で計算しております。そして、詳しい計算式はこのようになります…」


 華には細かい計算がさっぱり理解できなかったが、他の四人は何となく分かっているようである。さすがは現役の学校長と元・県庁職員だ。


 別に大金を一括してもらっても、間違いなくうまく運用できないだろうし、これからの三二年間…毎月二五万円は言って来た方が生活の見通しが立てやすい。うまいこと、五人の意見が一致した。


 保険外交員は一通り説明した後、改めて最終確認をする。そして、改めて正式な書類を作成するので、後日改めて合意書を交わすとのこと。


 何しろ、金額があまりにも大き過ぎるので、手続きは慎重に慎重を重ねて行われるようだ。外交員は帰り間際に、少しでも早く手続きを進めるために何度も電話をしたり、義父母宅へ尋ねたりしていたが、ずっと不在だったので、手続きが進められず申し訳ないと謝罪する。申し訳ないのは、むしろこっちだと言うのに…。

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