表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Un re di demone  作者: クドウ
27/35

幕間……ニイナ







カナトは私のすべて。



生まれたときから一緒だった。

だけどいつだって、カナトは一歩先にいる。


同じ日に同じ時に生まれたはずなのにね。


身体能力は、元々私の方が高かった。

幼い頃は女の子の方が成長が早いっていうし。


でも、頭は圧倒的にカナトの方が上だった。


身体が小さくても、力が弱くてもモンスターに勝てる方法を考えた。

だから2人だけでお金を稼げた。



ふふ、本当なのよ?

カナト、罠を作るのが得意なの。


初めて私が黒狼を魔法で仕留めることが出来たのも、カナトの罠で足止めしてたから。

だってそうでもしないと命中するわけないじゃない。

黒狼の素早さは脅威だわ。


今なら罠がなくても一発だけどね。


それからずっと討伐でお金を稼いで……。


10歳になる寸前に2人で逃げる筈だった。

両親にばれてさえいなければ。


カナトを大神殿に差し出した両親を恨んだわ。

仕方のないことだってわかっていたけど、それでも許せなかった。

だからかしら。

両親の訃報を聞いてもなんとも思わなかったの。




そして前々から話のきていたエン様のところへ嫁いで……。


すごく年上だったけど、優しいひとだった。

それだけが救いね。

平民なのにすごく優遇してくれていたし……。


屋敷の人は皆冷たかったけど、エイミがいてくれた。

エイミの存在だけが救いだった。


エン様がお亡くなりになって、立場が弱くなって……。

でも別にやりたいこともないし割とどうでもよくて……。


エイミからカナトの名前を聞くまでは。


姿かたちが変わっても、カナトはカナト。

失った唯一を見つけることが出来て、幸せだわ……。


……まぁ、余計な虫がついていたみたいだけど、そんなもの排除すればいいだけだわ。

そもそも昔からもてるのよね。

10歳にもなってない子供に色目遣う女、ごろごろいたんだから。

頭おかしいわ、そう思うでしょう?

でもそれくらい、カナトは魅力的だったと、そういうことね。

当たり前だけど!


きっと今も言い寄られてるんだろうけど……させないわ。

もう兄妹じゃないんだし、私だってカナトと結ばれたっていいじゃない。

もう20年間も愛してるんだもの。



そうだエイミ、この前カナトがね……。





以下延々と続く。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ