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Un re di demone  作者: クドウ
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「どうかな、カナト。美味しい?」


カナトの前にはいつもシバが作るような、米の朝食が置かれてある。


「美味しいよ」


白米と味噌汁、炒り卵である。

ガデスではパン食が一般的なため、米を炊くのは初めてだっただろう。

味噌も一般に流通していないので、味噌汁も初めてだろう。


「シバくんに教えてもらったの。これからいっぱい、カナトの好きなもの覚えるね!」


「楽しみにしてるよ」


醤油と味噌が手に入ったことで、カナトの好きなものはそれこそいっぱい作れるようになるだろう。何十年と食べていなくても、やはり本当の最初の故郷の味だ。


「そうだニイナ。午後から城下町に行かないか?」


「城下町?」


「ああ。まだあまりよく見てないだろう?」


「えぇ!行きたいわ!」


「そうか。用意が出来たら執務室に来てくれ」


ニイナが来るまで仕事をしていよう。

それでなくとも最近サボり気味だったのだ。

主にニイナの部屋作りとかベビーベッド作成とかで。


とはいってもまだまだカナトに仕事は少ない。

次回の納税までまだ日数もある。

使用人も十分に増え、今は教育期間中。

騎士団はもっと増やしたいところだが、中々志願者は来ない。

もう少し目に見えた活躍があれば増えるだろうか?

武闘大会でも開いてみるか?

賞金とかレアな賞品とかで釣って・・・。


つらつら考えつつ、書類にサインを記していく。

嘆願書も大したものが回って来ず、今のところ政もなにもない。

ヲウルがすべて仕切っているからだ。

まるっきりお飾りの王。

反乱分子が現れた時だけ活躍する王。

微妙だ。

まぁ元々神国時代から王などただの飾りであったが。

実権はすべて大神官のもの。


このままお飾りであれば良いのか、それとも何か他国の王のようにあるべきなのか。






「カナト?」


執務室の扉の影から、ニイナがひょっこりと顔を出す。


「ニイナ。準備は出来た?」


「うん!仕事は大丈夫?」


「大丈夫だ。行こうか」


ニイナの背に手を添え、エスコートする。

昔は同じくらいだった身長は、今ではカナトの方が10㎝程高い。

外見年齢は17,8に見えるので、まだ伸びると信じたい。

前々世では人種的に、前世は子供故に小さかったので、現世では高い身長が欲しいと思う。



「ねぇ、カナト。気になってたんだけど、今のカナトは13歳なの?」


「13に見えるか?」


「見えないわ。だけど・・・」


前世で死んで13年。

単純に考えると13歳なのだが、この外見でそれはありえない。

かといって記憶がないので確実でもない。


「まぁ年齢なんてどうでも良い」


「・・・そうね」


いくつだろうが、カナトはカナト。

今隣にニイナがいる。それだけがカナトの中で重要な事。



城下町は大勢の人たちで溢れ返っている。

活気のある掛声が飛び交い、野菜や果物、肉などが売られている。

勿論衣服やアクセサリーなども売られ、商売人の他にも家族連れやカップルなどが見られる。


「そうだ。ギルドに登録しておこうかしら?」


「ギルドに?必要ないだろ?」


「いつ必要になるかわからないじゃない。ブランクありすぎて碌に動けないかもしれないけど・・・」


昔はカナトと二人で、モンスターを狩っていたこともある。

年齢の割には中々の腕前だったのだ。


「・・・少し訓練してみるか?ニイナが俺が守るけど、自衛くらい出来た方が良いしな」


「騎士団の訓練?」


「あぁ。少し参加するだけでも違うかもしれない」


「そうね、少し参加させてもらえるかしら」


「団長に話をしておこう。くれぐれも無茶をしないように」


「わかってるわ」


昔はかなりのお転婆だったのだ。

23なのだから、少しは落ち着いていると思うのだが。


商店をいろいろ冷やかしながら歩く。

以前と違い、カナトが町へ来ても誰も逃げなくなった。

信用、されているのだろうか。

そうならば、嬉しい。


「賑やかで楽しい場所ね」


2人の故郷は田舎の町だった。

城下町とは比べモノにならない。

ヨハリアはそれなりに栄えていたが、それでも城下町には大分劣る。


「あぁ。夏には祭りもある」


「お祭り。楽しそうね」


祭りは神教の祭りだ。

儀式がなくなり、神教はどれほど支持されているのだろうか。





「そうだな・・・楽しい祭りになると良いな」








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