表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/10

「ギャノン」の原型

ギャノンを書き始める前に書いたものがあります。

書き始めたもののキャラ設定とかさっぱりできなくて数ページでエタりました。

ただ中の設定でオイシイところがあったりするのでギャノンその他で引き継ぐことに。

せっかく書いたものの一品としてアップできるほどの分量もないのでここで供養いたします。



魔王のオレと聖剣士のオマエは高校生


「ここでオマエと決着をつけることになろうとはな…」

「遠慮は要らぬ。その力、思う存分出し果たせ!」

「いいのか?加減は出来ねぇぞ。」

「ああ…。臆せずかかって来るがいい。」

「そうか…なら!」

ジリッ

「ハアアアアッ」

「ヌオオオオッ」

 つむじ風舞う夜の校庭に青白い光と刃が

 舞う。

 そして重なる。

「そんなものかぁ!」

「この程度で!」

 再び光と刃が重なる、その刹那。


ボコっ!×2


「いってぇ!」

「いたっ!」


「あなたたち!なんというところでなんということをしてくれてるのっ!」


------------


 ぱりっ。


 特に味を感じることもなく、トーストをかじる。

 塗られているのがジャムなのかマーガリンなのかもわからない。


『…次のニュースです。昨夜神奈川県厚木市の路上で…』


 朝は辛い。

 まして前の晩にネットの動画に夢中になってしまって、ついつい夜更かしをしてしまった翌日ともなると。

「ほら、ボーッとしてないで早く食べちゃいなさい。遅れるわよ。」

「ん?ああ。わかってるよ。」

 最後の一口を頬張り、コーヒーで流し込む。

「ひっへひまーふ。」

「何言ってんだかわかんないわよ。ハイ、いってらっしゃい。」

 ふらふらとドアを開ける。

ガチャ

「!」

「ふう…」

(またか…)

「お、おはよう、魔里。こんな偶然もあったものね。」

「ん、聖美? 偶然も何も隣だろうが。」

「そ、そうかしら? 私はたまたま。たまたまこの時間に家を出ただけよ?」

「何朝っぱらから女の子がタマタマ言ってんだ。」

「むンーーー///」

 珍しいからって珍珍言わなかっただけマシか。

「って、あああああ!」

「今度はなんだ!」

ガシッ!

 左手首が奪われた。

「もうう、こんな時間じゃない!急ぐわよ!」

「って、うわああ!」


 見慣れた朝の光景だ。もうどれだけ同じ顛末を繰り返していることやら。


 ところで自己紹介が遅くなったが、俺は磯村魔里。魔里と書いてマサトって読む。ごくごく普通の高校2年生…かと思ったらさにあらず。実は、先祖代々引き継ぐ『魔王』の血を引いている。魔王とは何か?それは俺にもよく分からない。とにかく『チカラ』と呼ばれるものがあるそうだということと、そのチカラのおかげで『冥闇(めいあん)の刃』というのを呼び出せる。刃というからには刃物なんだが、実のところ、便利なものではない。試しにキャベツの千切りに挑戦したら、グチャグチャに潰れてしまった。切れ味が鈍ってるのかと砥石で研ごうとしたら砥石が割れてしまった。よって、刃物としては十分な役立たずなわけだ。


 もう一人、紹介しておこう。先ほどのバタバタと忙しい女、山森聖美。キヨミ、と読む。セイミと呼んで殴られたヤツがいたので注意が必要だ。何が気に入らなかったのかは分からないが。この聖美だが、生まれた時からお隣さん、両親共々付き合いがあるので俺達もいわゆる幼馴染というヤツだ。そして、俺が魔王ならば一方の聖美は聖剣士の家柄だ。先ほど彼女の持ち物はカバンだけに見えただろうが、実は常に聖剣を持ち歩いている。何やら次元の違うなんとやらに置いてあるので常人には見えないんだそうだ。もちろん俺にも見えない。なぜなら、俺は魔王だから。聖美とは敵同士なのだ。敵に易々と見えてしまってはいかがなものかと言うところなのだろう。


 さて、敵対する魔王と聖剣士がお隣同士でいいのか?というごく自然な疑問もあるだろう。現代社会において魔王とか聖剣士とか、正直時代遅れすぎる。第一、魔王だとか聖剣士だとか、履歴書には書けないぜ? こんな肩書き、一銭の得にもならない。俺も聖美も、15歳を迎えた日、親からその『肩書き』を受け継いだ。うちの場合は先代継承者がオヤジということになるわけだが、フツーに会社員をやっている。俺が受け継ぐにあたって、別に魔王だとかそう言うのは気にせず暮らしてもいい、好きに生きなさい、と言われた。言われなくともそうするつもりではあったが。ちなみに聖美の親父さんは公務員で市役所勤めだという。あちらはどう言われているのかは知らんのだが。


 そんなわけで、至ってフツーに暮らしている俺と聖美なのだが、それでもある種の「行事」としてやらねばならないことがある。それは、一生に一度、双方18歳を過ぎてから、魔王と聖剣士、どちらが強いのかを決せねばならぬ、いわば決闘をしなければならない。やったから、勝ったから負けたからどうということでもないらしい。オヤジの代は当然聖美の親父との勝負となったはずだが、今も別段何事もなく付き合いがあるのだから。俺たちの場合、同い年なので年齢差なくやり合うことになる。俺も聖美も現在17歳。つまり来年には…


 話が長くなって済まない。朝の景色に話を戻そう。


「おはようさん、磯村。」

「ん?ああ、三宅か。おはよう。」

 昇降口で声をかけてきたのは同じクラスの三宅。中2で同じクラスになった時から3年少々の付き合いは長いのか短いのか。ともかくなんだか気が合うヤツだ。

「んー、仲良いな、お前ら。毎日毎日飽きもせずに。」

「そんなんじゃないわよ!失礼ね!」

「失礼とは失礼だな。大体オレはお前に」

「あー、ハイハイ。夫婦喧嘩はその辺にして」

「フウフッ!」

 ナゾの叫び声を上げた聖美の耳が真っ赤に染まると同時に呼吸困難でも起こしたか、押し黙ってしまった。



もう一つ。

ギャノンってもしかするとこういうものを望まれていたんじゃなかろうか?と思って書いたものがあります。



宇宙記者ギャノン another story


「ワーイ! ワーイ!」

「返せよー! 僕のだぞー!」

「こらこら、ケンカは良くないぞ?」

「あ、タケシさん!」

「どうした? 何を揉めてるんだ?」

「里子が僕のそれを持ってちゃったんだ」

「違うもん。ちょっと借りただけだもん」

「でもそれは健太君のなんだろ?」

「うん…」

「じゃあ、持ち主に返さなくっちゃな」

「はーい」

「健太君、それどうしたんだ?」

「公園でおじさんがみんなに配ってたんだ」

「おじさん? 健太君、知らない人から何かもらっちゃダメだって、学校でも言われてるだろう?」

「うん…」

「ねぇ健太。まだそのおじさん、公園にいるかな?」

「どうかなぁ?」

「私ももらってこよっと!」

「あーこら里子ちゃん。全く、今言ったばかりなのに」

「僕が行って様子見てくるよ」

「そうか? 分かった。よろしく頼むよ」

「うん! それじゃタケシさん」

「ああ。気をつけて行くんだぞ?」

「はいっ!」


-----


「里子ーっ! 里子ーっ! まったくもう、あの子ったらどこ行っちゃったのかしら。里子ー!」

「里子ちゃんのお母さん!」

「あらタケシさん」

「どうしたんですか?」

「里子がまだ帰ってきてないのよ」

「里子ちゃんが? 俺も一緒に探します!」

「悪いわね、タケシさん」

「俺はあっちの方を」


-----


「里子ちゃーん! 里子ちゃーん! あ、君たち、里子ちゃんを見なかったか?」

「里子ちゃんなら、あっちの方へ」

「これをくれたおじさんと一緒に行っちゃったんだ」

「これを? そうか、教えてくれてありがとう」



多分この後怪人かなんかが出てきて子供たちは洗脳されていてギャノンが戦いに苦しむ、とかそんな展開でしょう。

さすがに展開が読めすぎるのはいかがなものか?と思うのでボツ。

でもせっかく書いたんだからここで供養いたします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ