知らぬ間に巨大な陰謀の渦に・・・ その1
御免なさい。
書き溜めた在庫が枯渇して来ましたので、投稿のペースが落ちちゃいました。
これに懲りず、どうぞよろしくお願いします。
あ、内容の出来にも懲りずに、どうかよろしくお願いします。
「なんてや。そら、ほんなこつか⁉︎」
徹斎が、真っ先に大声を出した。
「うん、俺たちも、この事実には流石に驚いた。まさか、そんな事が起こるとは。外道丸たちは聞いた事があるか?」
「・・・いや。そんな事は聞いた事がない。もし、それが事実なら地獄全体が大騒ぎになるぞ」
「おコンはどうだ?」
「何故、私に聞くでしゅか?」
おコンは困惑した顔で聞き返す。
「いや、おコンなら、お稲荷さん繋がりで神様系に強いかな、と」
「強くないのでしゅ。と言うか私は、その神様への不敬罪を食らったのでしゅよ? それに幾らお稲荷さんでも、こじ付け過ぎなのでしゅ。形的なもので判断しないでくだしゃい」
「ケケケ、狐は祟り神だろ。俺様みたいな縁起物でもないしな。ケケ」
「ふん、河童風情が何を言うでしゅか。妖怪ランクでも狐の方が上なのでしゅ」
「キュ! それを言ったら、コイツらなんざ牛と馬の家畜コンビだぞ」
「甲羅を剥いで、貴様の内臓を茹で上げる鍋にしちまうぞ。馬頭、抑えろ」
「よし、任せとけ」
「キュェェェ、亀殺しぃ。イテテテテ」
メキメキと甲羅が音を立てる。
「お願い。やめて。御免なさいするから。やめて下さい」
「丸鍋は後にして、話を進めるぞ」
「キャェェ、ヒビがぁ。甲羅にヒビがぁ」
「オラオラ、爬虫類風情が哺乳類に楯突いてんじゃねぇぞ」
「おい。馬頭、手を離してやれ。おい! 獣人コンビ、いい加減にしろ!」
「チッ!」
二匹の手を逃れたバテレンさんは、祐介の背後に隠れてブルブル震えている。
「つまり、これは地獄で始めての現象かも知れないのか」
「種馬殿、私は、とても信じられないわ。地獄の掟的にあり得るのかしら?」
「橋姫の疑問も尤もだな。よし、証拠を見せてやろう」
祐介は牛頭馬頭を振り返る。
「お見せしろ」
「え?」
「証拠を皆様に、お見せしろ」
「あっいや、でもそれは」
「下僕契約になんて書いた? そこに立って、お見せしなさい」
牛頭馬頭は小屋の中央に立ち、覚悟を決めてパンツを足首まで一気に引き下ろした。
「おおぉぉおぉぉぉ! なんてこつかい!」
「信じられん!」
「外道丸より、すんごぉい!」
「き、機能が大事なのよ、機能が。ダーリンのには敵わないわね」
と言いつつ、しっかり見ているお蝶さん。何か負け惜しみっポイので、やめてあげてください。
「いい加減にして下しゃい! 少女に何てモノを見せてくれちゃってるんでしゅか!」
「な?」
「な? じゃねぇよ。だから狭間の影響で」
「これが信仰の力てか!」
徹斎が、何か言いかけるバテレンさんより大きな声を出す。
「そうだ。我が教団に帰依すれば宝玉が生える。これだけは間違えない。牛頭馬頭で実証済みだ」
いや、帰依する前に生えていたかと。
「教祖様。オラ入信するばい!」
そう言うと、徹斎は祐介の前に跪き、三礼三拍手一礼の儀式を三度繰り返すのであった。二度でいいよね。
ご利益を欲張ってるのか?
「橋姫、外道丸の漢も復活するぞ」
「入信しなさい外道丸!」
橋姫が無理やり外道丸を跪かせる。
「ちょっと待たんか。教祖どん。ご利益は男だけかい。穴は復活せんとか?」
「願えよ、されば叶えられん」
「教祖様〜」
橋姫までも。えっ? その横で嫌がっていたはずの外道丸までもが儀式を? 橋姫に穴を復活して欲しいの?
「いや。あなたは元から男でしょ。やめておきなさいよ。玉が復活するだけじゃないの? それともダーリンの力で性転換も可能とか?」
「願えよ、されば叶えられん!」
「ケケケ、狭間の影響だし、信仰とは何の関係もな」
「いや、ちょっと待たんか。教祖どんの精力は、信者が増えれば増えるほど強くなるとじゃなかか?」
「したり。我が精力の源は信徒の信仰心なり」
「教祖様〜」
「でしゅ〜」
ありゃりゃ。橋姫を諌めていたお蝶に、おコンまで?
「いや、だから、それは狭間の」
「種馬どん、神の名は何て言うたかな?」
「ナル・ア・ナル神であらされる」
「重みん無かなぁ。重みのある和名ばつけようか」
徹斎が腕を組んで考える。
「よし、御柱様は『ワケノオノシンノスノ尊』で良かろう」
「おっ。それっぽい」
「どう言う意味だ?」
祐介は喜び、外道丸は首を傾げ、
「『若い男衆の尻の穴の尊』(若男尻巣尊)です」
お蝶が日本語に翻訳する。御丁寧に床に字を当てて見せる。
「・・・」
「ぎゃはははは」
笑い転げる罰当たりが一人。
・・・着実に信者数を増やすナル・ア・ナル教であった。
「ま、まあ和名も良いが、ナル・ア・ナルを少し短くして『ア・ナル』神で良いと思うが」
おい、外道丸。
・・・という事で、着実に信者数を増やす「ア・ナル」教であった。
「そういえば徹斎、征伐隊に戻らなくて良いのか?」
どうもありがとうございました。




