徳を積み己を高めます その6
御免なさい。
書き溜めた在庫が枯渇して来ましたので、投稿のペースが落ちちゃいました。
これに懲りず、どうぞよろしくお願いします。
あ、内容の出来にも懲りずに、どうかよろしくお願いします。
「おいおい幾ら何でも、俺の玉のご利益で復活したわけじゃないだろ。きっと肛門責めが効いたんだ。玉の生える秘孔とか突いちゃったんだろう? 『お前は、もう生えている』的な? なあ肛門専門家のバテレンさん?」
「そんな秘孔があるか! 一子相伝でも無理だろ! それに俺は肛門の専門家じゃねぇし。お前も大概の馬鹿だな!」
「じゃぁ、この奇跡をどう説明するんだよ。ナル・ア・ナル神のご利益とでも言うのかよ」
「そんな神が居るか。アホォが。きっと神プロの影響が薄れたんで、損傷箇所の再生プログラムが発動しただけだ」
「ナル・ア・ナル神にそんなご利益が?」
「でも、その神様は肛門の神様だろ? 玉の神様でもあったのか?」
牛頭馬頭が半信半疑に首を傾げるが・・・違うって!
「なんてこった。俺の肛門に宿りながら、玉にまで力が及ぶのか! そうか、きっとそうだ。俺には生前からナル・ア・ナル神様が憑いていてくださったのだ。だからこそ、異常な精力を持ち、地獄に来ても俺の玉だけは奪われないようにと、守ってくださったのだ!」
祐介まで、感激で泣き出す始末である。
底無しの馬鹿どもが。
「だから、お前ら聞けよ! そんな神は居ないって! 狐じゃあるまいし『憑く』てなんだよ! 憑き物かよ! 祟り神かよ!」
「牛頭馬頭の玉を見ろ! この不敬者が! お前なんか玉だけじゃなくて、竿まで腐っちまうぞ!」
「そうだ! そうだ! もっと言ってやれ」
「そんなもん見たくねぇよ!」
牛頭馬頭がバテレンさんに、交互に詰め寄る。
「神を信じないから、頭頂部を毟られたんだ。今からでも遅くない、捨てた信心を取り戻すんだ」
「ほら、あの頃を思い出して、純粋な気持ちで拝みなさい」
牛頭馬頭がバテレンさんを力づくで跪かせ、いつの間にか、素っ裸の裸王とかして踏ん反り返っている祐介の股間に、バテレンさんの顔を押し付ける。
「おうっふ。近い近い。アヒル口がモロに当たってるし」
情けなくも腰の引ける祐介であった。
「良い加減にしやがれ! いつから俺がナル・ア・ナル教に帰依したよ!」
「まだ言うか! この罰当たりが!」
バテレンさんは、この後、三日三晩、洗脳され続け、ついには、ナル・ア・ナル神に信仰を誓わされたのであった。
現在の信者、一人と三匹。僅かではあるが、教えが広まったナル・ア・ナル教であった。
ん? そういえば祐介さん、ナル・ア・ナル教の教えって何? そもそも教えとかあるの?
祐介たちが馬鹿な事をやっている頃。
「全隊、止まれ!」
祐介討伐隊は、バテレンさんの小屋の近くまで来ていた。
「休息! 皆、しっかり休んで作戦に備えろ」
さんざん駆け足を続けさせられた兵隊が、崩れるように地面に腰を下ろし、そのまま横になる者も多い。
「久正君、どうやって攻めるのぉ」
「取り合えず、斥候を出して様子を見ましょう」
「うん。分かった」
「いっちょ、俺が行ってやろかい」
すかさず口を挟む撤斎。
「はっつぁんに出来るのかなぁ?」
「なんば言いよっとか。俺ほどん適任も居らんど。任せんかい。半日ぐりゃあ、待っとけ」
そう言うと足取りも軽やかに、深い森の中へ入って行く。
「ほうほう、情報では、この辺に脱獄犯も住み着いとるて言いよったばってん、踏み固めた足跡が無かな」
バテレンさんは随分用心深かったらしく、小屋への行き来は毎回、道を変えていたようだ。
「ばってん、こん石の矢印は、なんだろか?」
方向音痴のバテレンさん、小屋への道しるべを彼方此方に残していたらしい・・・毎回迷って違う道を使ってた?
撤斎は道しるべを辿って、難なく小屋の近くまで接近することができた。
流石、元武芸者、堂に入った様子で小屋の周りを偵察する。
「ありゃ牛頭馬頭じゃなかか。それに河童まで居っぞ」
暫く木の陰に張り付いて、気配を殺しつつ様子を伺う。
祐介を含めて、一人と三匹が潜伏していることを確認すると、小屋から少し離れた岩場に身を隠した。
「もしもーし、種馬どん、聞こゆるやぁ」
『ザザザッ』
通信は、まだ繋がらないらしい。
「もしもーし、外道丸、聞こゆるやぁ」
『ザザザッ』
「こっちもダメかい。仕方んなかねぇ」
牛頭馬頭が居る以上、自分一人で迂闊に接触して、取り逃がしたら嫌だと判断した撤斎は、祐介に通信で連絡を試みたが繋がらず、増援を要請しようとしたが、こちらにも繋がらない。
「仕方ん無かなぁ。走って出向くか」
どうもありがとうございました。




