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死んだらみんな地獄へ転生  作者: 一無
第一章 地獄転生編
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地獄でも倫理観は大事だと思うのです その4

どうぞよろしくお願いします。

 耳も目もすぐに治り、周りを見回すと、そこには明るい世界が広がっていた。

 「おぉぉ、やっと出られたぞぉ」

 俺は思い切り伸びをして、大きく息を吸った。

 「なんか頭も体もスッキリするな。取り敢えず、洗浄っと」

 「お前、意外と肝が座っているなぁ。あっ、そうか。まだ何も聞かされてないのか」

 金ピカ鬼の表情は、明らかに俺に同情している表情だ。

 「子狐コンコン山の中・・・」

 カルテを受け取り、等活地獄を出ると、ようやく紅白の囚人服から解放された。

 ひょっとしたら、あれも局長の趣味でデザインされたものなのだろうか。

 「それにしても〈子狐コンコン〉が流行っているのか?」

 カウンターのお姉さんも、亡者たちも彼方此方で口ずさんでいた。

 ちょっとググってみたら、この歌は「こぎつね」って曲名なんだね。

 「あぁぁうぜぇ。コンコンコンコン、耳について離れねぇよ」

 どうやら狐憑きは、すぐには治らないらしい。


 ブツブツ言いながらも入獄管理局に到着した俺たち。

 「また極道鬼と会うのかよ。気が重い」

 俺はエレベーターから出ると、そう呟いた。

 横を見ると、金ピカ鬼も緊張のためか表情が重い。

 「獄卒の徳右衛門、吉田祐介を連れて来ました」

 「お前、徳右衛門って言うのな」

 「黙れ」

 徳右衛門に叱られる俺。

 ドアの前の鬼が軽く頷きドアを開ける。

 ガチャリとドアが開いてソファーにふん反り返る局長と、その前に正座をしている次郎丸が見える。それと。

 「おっ、スッゲー美人。い、いや、ちょ、ちょっと。ちょっとぉ?」

 局長の隣に座っていた超美人なお姉様が素早く立ち上がり、留袖姿もなんのその、すごい勢いで俺の方に走り寄り、俺を激しく抱きしめた。

 「何これ。何のご褒美? い、いたた」

 俺を抱きしめるお姉様の手に力がこもる。

 「いたたた。痛いです。痛いですって! 痛いって言ってんだろうが、尻揉むぞぉ!」

 「いやん」

 俺は、お姉様の背後に手を廻し、尻を思い切り揉みしだく。

 おぉ、柔らかくも弾力のある、プリンプリンとした張り。これこそ絶品である。

 「いやん。もうダメぇ」

 「君わぁぁぁ、僕の奥さんに何してくれちゃってるのぉぉ?」

 げっ、何ですか? この絶望フラグ設定は、何なんですかぁ?

 「いや。これは奥様がいきなり抱擁(ほうよう)されたもので、ヤッちゃっても良いのかなぁって。奥様だと知ってたら指一本出しません」

 「だったら良い加減、その揉み揉みしてる君の手を離したら良いと思うんだよねぇ〜、僕わぁ。そう思うんだよねぇ〜、僕チンわぁ!」

 局長が涙目で訴えて来る。

 俺は至高の感触に、無意識に揉み続けていた手を慌てて離した。

 「坊や、もうお終い?」

 「えっ。だってご主人の前ですよ。いくら俺でも、そのプレーは(きび)しですねぇ。ご主人が、次郎丸や徳右衛門みたいなモスキート級だったら平気でやっちゃいますが、社会のクズ的な極道モンでスーパーヘビー級ともなると、流石の俺でも少しは遠慮しますよ」

 と言いながら俺は、局長から死角となるように体を動かし、右手で奥様の極上な尻を揉み続ける。

 「僕は酷いこと言われなかった? 君ぃ、とんでも無いこと口走ってなぁい?」

 「あなたぁ。そんな、どうでも良い事を言ってないで、この坊やを私にくださいな」

 「だから、そうは行かないのよ。どうしても、その種馬には無間地獄に行ってもらわないと、バランスが取れないんだわぁ」

 局長の目が俺を鋭く睨む。

 「私、この種馬を下僕に欲しいのぉ。だって鬼神も凌ぐ黒光りの絶倫丸ですってよぉ。止む事を知らず、出しっぱなしの壊れた蛇口、底なしの絶倫王ですって。私、欲しいの。絶倫丸がぁ」

 お、奥様。その愛らしい綺麗な口で、自分の亭主に何を言いやがってるんですか?

 「だから余計に、いかんのでしょうがぁ」

 局長の言うことの方がもっともである。

 「みーちゃんは、何を堂々と浮気宣言してるのかなぁ」

 「あなただって、毎晩毎晩、獄卒や亡者と老若男女問わず、ヤりまくってるじゃない。私だってヤりまくりたいわよ」

 腐ってる。間違えない。この夫婦は完全に腐ってる。でも奥さんとなら俺、頑張れそう。

 と俺も腐った事を考えていると、次郎丸が正座したまま、恐る恐る手を上げた。

 「局長様、いっそのこと特来の入獄から全て無かった事にして、有耶無耶(うやむや)にしてしまっては如何でしょうか。現在の混乱は反乱亡者の破壊活動ということにして、奴らに全てを(なす)り付けてですね。祐介の入獄は五十年後に、こっそり手続きしちゃえばバレないんじゃないかと。それまでは奥方様に身元を預けて。それに、その時にバレても汚職まみれの党幹部に鼻薬を嗅がせれば、どうにでもなりそうな気がするのですが」

 「うん。決まりね。種馬君は、まだ入獄してないの。だから私が黒光りの絶倫丸を持って帰っても問題なし」

 とんでもない話に、流石の局長も思考がついて行かないようだ。って奥様、絶倫王が本体の通り名で、絶倫丸はその一部でしかないんですが・・・阿部定ですか?

どうもありがとうございました。

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