表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死んだらみんな地獄へ転生  作者: 一無
第一章 地獄転生編
38/133

地獄がこれで本当に良いのか? その5

どうぞよろしくお願いします。

 俺たちは橋姫以外、みんな勝ってアジトに戻って来た。

 「あなた、本当に強くなったわ」

 お蝶が感慨深気に腕を組んで俺を見つめ。

 「悔しいけど、見事だったわ。外道丸も危ないかもね」

「ちょっと力を抜いただろ」

 俺は機嫌良く橋姫に聞く。

 「そんな事はないけど、もう一度、本気のダーリンを見てみたいしね」

 橋姫は外道丸の胸を人差し指でツンツンしている。お互い仲が良い事で何よりですな。

 「うん、二度も負けるわけにはいかんし、気を引き締めねばな」

 団体戦は意外と苦戦すること無く勝ち進んだ。

 数に勝る相手ばかりだが、おコンが速攻で斬り込み、乱れが出た敵中に俺と外道丸、橋姫が続いて斬り込み、手早く敵を討ち取って行く。その間、お蝶は苦無や手裏剣で敵の動きを牽制し、ここぞという時に斬り込んで来る戦法で快進撃を続けた。

 そして、いよいよ決勝戦を迎える。

 「相手は強いようだな」

 外道丸に聞いてみる。

 「うん、奴らは幕末の志士連中で油断ならないよ」

 みんなが俺に相手の事を詳しく教えてくれる。

 どうやらお蝶も、おコンも、前もって情報を仕入れていたようだ。

 俺は久しぶりに、刀と脇差で戦いに(おもむ)く事にした。なんせ相手は手練れの七人だ。

 そして、いよいよ対戦に向かう。

 『〈種馬と愉快な仲間たち〉対するに〈幕末の英雄〉チームの対戦です』

 響き渡るアナウンスの声。

 うわぁ。本当に有名人じゃねぇかよ。

 そこには教科書やらの古い写真で見覚えのある面々がズラリ・・・ズラ? ズラじゃない、なんじゃらの小天狗とか、幕末四大人斬りだとか、海援隊だとか。凄い面子じゃないか。銀髪・・・は流石に居ないか。もちろん松陰先生もこんな所には、いらっしゃらないのか? 文系だから? 一番過激で危険人物だと思うんですが。

 ちょっと落胆する俺。

 でも後でサイン貰えないかなぁ。

 さて試合の方はというと。

 「キィェーイ」

 突き刺さるような気合いとともに、西郷どんの用心棒で超有名人な半次郎が俺に向かって突っ込んで来る。

 以前、外道丸に教授して貰った事のある示現流だ。

 俺も負けじと突っ込むが、勢いのままに打ち込まれ、思わず脇差の刃でまともに受けてしまった。流石に本物の打ち込みは桁違いに重いです。

 “連続技に気をつけろ”

 外道丸の警告が頭をよぎる。

 俺は受け方も(まず)く、片手で受けるにはキツ過ぎて、脇差の刃を(えぐ)られるように、受けた箇所から根元まで根こそぎ削り取られてしまう。それでも何とか、横にいなして連続技が来る前に、刀を振り下ろす事が出来た。手応えはあったが。

 “来た”

 俺は信じがたい速さの連続技で下から斬り上げられ、斬り下ろしている左腕ごと脇腹に斬り込まれた。

 外道丸に教授して貰っていなかったら、俺は斬り込むことも出来ず、この連続技で殺られていただろう。

 幸い、斬りさげた俺の一撃が相手に致命傷を与えていたために、何とか脇差で突きを入れて、とどめを刺すことが出来たが、ズラの小五郎に背中から心臓を一突きにされてしまった。暫くして再生した俺はスゴスゴと戦線から離脱する。

 自陣側の竹矢来の前に体育座りをして前を見ると、人斬り半次郎も体育座りの膝に顎を乗せてションボリとしていた。

 試合の方に目を戻すと、俺を殺した小五郎を仇とばかりに、お蝶が苦無と小太刀で打ち取った。

 その後は、お蝶は乱戦を避けて間合いを大きく取り、苦無と手裏剣で外道丸と橋姫を支援する。

 外道丸は、土佐の人斬り以蔵と海援隊の竜馬先生の土佐コンビを相手にしている。

 橋姫もアニメの主人公のモデルに抜擢(ばってき)された肥後の人斬り河上彦斎と、これはちょっと異質の自由民権活動家、宮崎八郎の肥後コンビを相手中だ。

 おコンの相手は、幕末四大人斬りと言われた、もう一人の薩摩の人斬り田中新兵衛である。

 お蝶は出来るだけ戦闘を避けて苦無と手裏剣を用いて、外道丸と橋姫の支援を続けていた。

 橋姫は上手く間合いを開き、二人同時の攻撃をされないようにしていたが、外道丸の方は、お蝶の支援を利用して、二人を相手に斬り合っている。

 外道丸は竜馬先生の攻撃を躱し、返し技で斬りつけ、以蔵がお蝶の苦無を背中に受けた瞬間を捉えて、その頭を見事に割り、一人になった竜馬先生を難なく下す。

 これで数的に優位に立った俺たちは、外道丸が橋姫に加勢する。

 小柄ながら独特の抜刀術で、背後や死角から巧みに逆袈裟に斬って来る肥後の彦斎に苦戦していた橋姫だが、外道丸の助成を受けて勢いを盛り返し、ようやく彦斎に、とどめを刺した。

 外道丸も勢いに乗じて宮崎八郎を斬り伏せる。

 おコンの元へも、お蝶が加勢に加わっていたので、難なく薩摩の新兵衛を打ち取り、俺たちは勝利を得ることが出来た。

 激戦の割には、全体の戦闘時間は十分も掛かっていないのではないだろうか。

どうもありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ