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死んだらみんな地獄へ転生  作者: 一無
第一章 地獄転生編
36/133

地獄がこれで本当に良いのか? その3

どうぞよろしくお願いします。

 俺は気をとり直して話し始める。

 「橋姫の案と同じだ。ただ、そのコントロールとやらを防ぐ方法を考える。だからコントロールの方法を教えろや。教えねぇとチンコ切って口に突っ込み、玉袋から中身を引っ張り出して犬に食わせて、肛門に焼け火箸を突っ込むぞ」

 「分かった。言うよ。話すから、俺の臭くて汚いチンコを口に突っ込むのだけは勘弁してくれ。それに俺も元亡者だから玉は無い」

 考える間も無く即答する次郎丸。拷問が有効な期待通りの次郎丸であった。

 「機密を漏らす事は反抗に当たるんだ。どこまで話せるか俺も分からないが頑張ってみるよ」

 次郎丸は覚悟を決めたように言った。

 「まずは機密に当たらないところから話しておくよ。試験官を倒したら卒業生は忠誠を誓わされ、誓いをたてた者のみが、ドアの外へ出ることを許される。ドアを出ると入管へ連れて行かれ、入獄資格が亡者から軍属に変更される。それから、しばらく軍人教育を受けることになり、教育終了で現場へ出される」

 次郎丸は一気に話す。

 「で、肝心の忠誠を誓わせる方法だが・・・潜ると書いて〈せん〉と読む・・・虫・・・だ」

 次郎丸の顔が汗まみれになっている。普通に座っていることも苦しい様子で、激しく身悶(みもだ)えし始めた。

 「・・・飲まさ・・・寄生・・・」

 ついに床に倒れこむ。

 「鬼・・・・・・・・・・」

 そこで言葉が途切れる。

 次郎丸を抱き上げてみると、既に気を失ってしまっていた。

 「なるほど、潜虫のせいで忠誠を裏切ると激痛が与えられ、行動不能になるわけか」

 「あれで分かるのかよ。外道丸はすげーな。おい。ていうかご都合主義に過ぎないか?」

 どういう訳か外道丸には次郎丸の話が理解できたようであった。

 「獄卒を殺しても、亡者と同じで生き返りますものね。それより精神を犯すほどの激痛で、行動力を奪った方が良いわけね」

 橋姫も納得したようである。

 「ちょっと説明してくれよ。俺には分かんねぇよ」

 俺はさっぱり分からずに、二人に説明を求めた。

 「つまり潜虫と言う虫を飲ませて、延髄(えんずい)に寄生させ思考を監視する。思考を支配する事はできないので、思考を監視して不忠にあたる行動を取ろうとすると、このように苦しみ悶える事になると言うことだ」

 「潜虫は人間をコントロールすると言われていたわね」

 「なんだよ。橋姫たちは知っているのか?」

 「ああ、知ってるよ。ペテン師清明が人々をたぶらかすために、随分知ったかぶって恐怖話をしていたからな」

 「そうそう、それで鬼が出るだとか出ただとか、私たちを使って演出するわけよ」

 「人心騒乱、あれは意外と面白かったな。妖怪に変装したり鬼に化けたり」

 「大江山の酒呑童子と家来の茨城童子」

 「清明の奴め、本当は自分が俺たちを退治するシナリオを書いていたが、渡辺に良いとこを取られやがった。渡辺も俺たちのカラクリを知っていたのだろう、大江山の山賊木樵を斬り殺して、お茶を濁しやがったがな」

 童子組の二人は時に楽しげに、時に苦々しく語ってくれた。

 「で、地獄の秘密に詳しい清明は、今では革命派の幹部様ってわけなのよ。弾圧者に尻尾を振って自由を売り渡したクズめ」

 二人の説明では阿部清明は何らかの方法で、生前から地獄の鬼神と接触していたらしい。って事は、満更ペテン師でもないのかな?

 「潜虫とは、思考を監視する寄生虫のことだ。駆除方法は知らん。清明も手の内までは明かさなかった」

 「でも予防法は、さる貴人様に請われて渋々漏らしてしまったのよ」

 「じゃ、予防法は知ってる?」

 「知ってるわよぉ。私がその貴人の娘を、たぶらかして聞き出してあげたわ」

 外道丸は、うんうんと頷きながら聞いているが、橋姫の相手が娘だとヤキモチを焼かないのね。

 橋姫が俺に抱きついて来る。

 「こんな風にね」

 「バカ、変なとこ触んなよ・・・あぁん、やめて・・・やみてぇ・・・やめろって! 外道丸がオロオロしてるじゃないか!」

 「別にオロオロしてねぇし、俺平気だしぃ」

 キョドッていた外道丸が慌てて否定する。何故か男にだけヤキモチを焼く外道丸であった。

 「真面目にしなさい!」

 もう一人、ヤキモキしているお蝶が、そう言って俺の後頭部を引っ叩く。

 「鉄と塩よ。鉄と塩を口に含んでおくの。潜虫は口から寄生する。だから口に塩と鉄片を含んでおくの、そうしておけば潜虫は寄生出来ずに死んでしまう」

 「よっしゃぁ」

 虫対策が分かったので、我々は細かい作戦を立てる事にした。

どうもありがとうございました。

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