次郎丸の災難
どうぞよろしくお願いします。
「す、すみませ〜ん。すみません、すみません、すみません」
その頃、次郎丸は土下座をして、硬い床に額を何度も打ち付けていた。
その次郎丸の周りを、赤フンをキリリと締め上げたマッチョな鬼どもが取り囲む。彼らは手に鞭やら、ロープやら、ロウソク、腕ほどの大きさもあるコケシのようなもの、白い液体の入った、針の付いていないデカい注射器等々を持っている。一体これらの器具で何をしようと言うのだろうか。
「次郎丸く〜ん、どういうことかなぁ〜、僕チン驚いちゃったよぉ〜。どうして特来の亡者がレベル16に居るのかなぁ〜」
ソファーにふん反り返り、足を組んでテーブルに乗せたまま、局長は次郎丸を見下ろしていた。額には、ぶっとい血管が浮き上がっている。
「そ、そそ、それは奴がドアを間違えまして、私は止めたのですが、そのまま中に入って、それでレベル16の案内係がイタズラでブレスレットをはめて、そのまま放置していたのです」
次郎丸は這いつくばったまま弁明する。
「私は必死で探したのですが、ブレスのスイッチが入っておらず位置が特定できませんで、位置が特定できた頃には、この有様でして」
「まぁ、間違えたものは仕方がない。しか〜し、責任は取らなきゃなぁ〜。案内のお嬢ちゃんは今頃、亡者に戻され、地獄のフルコースを堪能中だよぉ。次郎丸君には、その百倍の罰を与えないといかんねぇぇぇ」
「ひゃ、ひゃひゃ百倍」
次郎丸が更に縮こまり体が大きく震えだす。
「どぉぉぉかぁぁぁご勘弁をぉぉぉ」
床に額を擦り付ける次郎丸。
「なぁ〜んで、今頃見つかるのかなぁ。報告じゃブレスのスイッチは、随分前に入れられていたそうだねぇ。僕チン、納得できないなぁ」
「そ、それは、そそ・・・それは・・・」
言い訳しようにも、うまく言葉が続かない。
レベル16で祐介とコンタクトを取っている所を振袖鬼っ娘に見られ、どうにか誤魔化したが危なく不祥事がバレそうになり、怖くなって迷子係のバイトがない時はアパートの部屋に引きこもっていたとか、とても口に出せません。
「レベル16では貨幣経済が蔓延しているそうだねぇ。マズイなぁ〜、僕チン非常ぉ〜にピンチだなぁ」
局長はテーブルから足を下ろし、ふんぞり返っていた上体を起こして次郎丸を睨みつける。
「僕チン、今のままでは内務省の大臣様に、こってり怒られて、君と同じように罰を受けちゃうんだわぁ。ただでさえ民主派の僕チンは革命派に睨まれているのに困ったねぇ。困りましたねぇ〜」
ついに立ち上がり、次郎丸の頭に足を乗せた。
「一週間、時間をあげるねぇ。それまでに身支度をして、また、ここに来てねぇ。楽しい地獄巡りだよぉ。特別に禁断の無間地獄も営業しちゃうからねぇ」
次郎丸は言葉も出ない。
「一人じゃ寂しいだろうから、仲間も用意してやるよぉ。あれ? 次郎丸君は嬉しくて気を失っちゃったかのかなぁ〜? これから楽しいプレイの始まりなのにぃ」
その後、次郎丸の哀れな悲鳴が、
ビシリッ、バシリッ。
「うぎゃ〜」
「おらおら! もっと鞭をくれてやるぜ」
ビシリッ、バシリッ。
「ぎえぇ〜」
「この百目蝋燭の味はどうだ?」
「あちっ、あちっ、あちち」
ビシリッ、バシリッ。
「ぎゃうぅ〜ん」
「なんだ。もっと欲しいのか?」
ビシリッ、バシリッ。
「はうぅっ。あうん」
「このブタ野郎が、イヤらしいよだれを垂らしやがって。これが終わったら次は、この白い液をタップリぶち込んでやるぜ」
ビシリッ、バシリッ。
「はふぅん。もう、もう、やみてぇ〜ん」
哀れな悲鳴? が何度も何度も地下五階に響き渡る・・・。
ズブッ。
「はうぅっ」
どうもありがとうございました。




