人間なんて理想とは程遠い存在という事 その6
御免なさい。
書き溜めた在庫が枯渇し新規に書き起こしておりますので自己検閲が甘くなり、内容が益々酷くなる恐れがあります。不愉快ない思いをさせてしまうかも知れませんが今更と思ってご辛抱をよろしくお願いします。
「あらもう戻ってきたでおじゃるか」
晴明は、ふうっとため息を吐いた。
「任務は失敗かな。まあ口先部隊には期待もしていなかったけどね。でも文麿に報告するのは一月くらい経ってからにするでおじゃる」
「はい。確かに母子暗殺には失敗しましたが、戦利品を持ってきたよ」
「はぁぁぁ。見えてるよ。チンピラ女子のアバ子だろ? でおじゃる」
「百合子です!」
「で、このチン女のどこが戦利品だって? 性格の悪い炎上系SNS配信者、て以外何の特徴もないよね?」
「で、でも、一応裕介の元カノだし、裕介も多少は情が」
「無いね」
晴明は即否定した。
「お前が元カレだったとして、コレに情をかけるか?」
「いや。全く」
「だろ? でおじゃる」
「しかし文麿には良い土産かと」
「その心は?」
「お蝶の性技をみっちり仕込まれているからね」
「うん。受け取っておくよ。玉無しエロにゃんこは、喜ぶでおじゃるな」
「あははははは」
元革命戦士五名と晴明が高らかに笑っている。
「フン、今更何を言われようが、どうでも良いけどエロにゃんこは大クリ持なんでしょうね?」
「勿論。なんせクリ鉱山からの裏クリでしこたま潤っているからね。今後は物流も整えて生産系にも融資して手広くやるそうだ。でおじゃる」
「まさに資本主義の犬ですね」
「あははは。まあね。俺もその方が贅沢できるしね。仕組みは社会主義。その実、選民のみがウハウハな資本経済主義。おじゃる」
「まさに共産主義と資本主義の悪いとこどりな腐った社会ですね」
「なんちゅうか人民共和獄とでも名乗ろうか。じゃる」
「ははは。コレキタ挑戦人民共和国獄でも良いんじゃないっすか? でもこっちだと極貧地獄になりそう。まあそれは良いとして、語尾を面倒がるなよ」
チン女も含めて朗らかに笑い合う。
「それと、裕介たちの新地獄は、地獄じゃないみたいですよ」
「どういう事? じゃる」
「地獄と天国を合わせた総合レジャーランド。なろう系定番転生モノ的なものらしいっす」
「何ソレ? 退屈イロモノ感が半端ないんだけどじゃる」
「まあ地獄の亡者はモンスター系討伐キャラとして扱い、清算済み天国組は冒険者などの主人公系キャラとして扱うという事らしいっす」
「ふーん、なるほど地獄も天国も一手に掌握できるし、良い考えだね。よしパクろじゃる」
「え〜? 原作パクリの脚本は拙いんじゃないですか?」
「何を言ってるんだろうね。原作者なんかウザイだけだし我々脚本家が一々会うのも鬱陶しい。我々才能のない脚本家が望むものは二次創作して受けそうな素材となる原作とお金と名誉だけだよじゃる」
「まんま脚本家協会みたいな事を言わないの」
※この物語の並行世界での脚本家協会は、漫画や小説の原作を恥も外聞も無くパクり、原作者を蔑ろにする世界という設定です。我々世界での、原作を無断で改変したりせず原作者に敬意と尊敬の念を払う才能豊かで崇高な理念の日本脚本家連盟とは全く別の存在です。
「訴えられそうになったら、被害者面をして上手に逃げ切るのよ」
なるほどチン女はチン女であった。
「肝臓、はっとり肝臓くん。いるんだろ?じゃる」
「肝臓はやめろよにん」
「お前も面倒かよ」
本田が渋面で突っ込む。
「俺は虫を飲まされてるから、こいつらの報告はお前から適当に頼むわじゃる」
「まあ良いけどにん。ボーナスくらいは出せよにん」
「私は結局、晴明じゃ無くて文麿をタラせば良いの? まあ位が上の方が美味い汁を吸えそうだから都合が良いんだけどね」
「まあ、そういう事だ。肝臓、コイツの虫を駆除しておけ。貴様はやり方を知ってるんだろ?じゃる」
「まあねぇ」
〈ザン!〉〈グシュ! グシュ!〉
はっとり君は、素早く忍者刀を召喚して首を刎ね、半分に割れ転がり落ちた潜虫を踏み潰した。
でもトップシークレットの筈の駆除方法がこうもダダ漏れでいいのか? 本田たちも見ているのに。
「お前のを飲すの?にん」
「いや。どうせ文麿が飲すだろうから、このまま送り届けるじゃる」
「ふーん。まあいいけどねにん」
どうもありがとうございました。
これからも引き続き、ひっそりと活動を続けたいと思っていますが投稿も休み休みになる事があるかも知れません。それでもどうか今後ともよろしくお願いします。