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死んだらみんな地獄へ転生  作者: 一無
第二章 野望編
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会議の果てに何が残った? その5

御免なさい。

書き溜めた在庫が枯渇し新規に書き起こしておりますので自己検閲が甘くなり、内容が益々酷くなる恐れがあります。不愉快ない思いをさせてしまうかも知れませんが今更と思ってご辛抱をよろしくお願いします。

 「ではポリコレついでにスキンのカラーリングについても話しましょう」

 今度は橋姫が発議する。


 「それは微妙な議題だね。肌色の薄い奴とか濃い奴とか出すか?」

 「毛の薄い奴は居るばってんな。ガハハハハ。冗談はさておき、日焼けで茶を濁せば良かろうもん」

 一通り笑いを取った徹斎は満足気に言う。

 「それに髪型で違いを演出すれば誤魔化せると思うのでしゅ」

 「うーん。色黒のアフロヘアで、ぶっとい金のネックレスにグラサンをかけさせてラジカセを肩に乗っけて」

 「外道丸。ちょっと黙っていようか」

 感覚のズレまくった外道丸は裕介の指示で議論から除外されてしまった。

 「ヨウヨウ、アラヨット。ヨウヨウ、アラヨット」

 「ああラップのつもりか知らんけど馬が真似しても様にならねぇな。お前も排除な」

 「クッ、教祖でさえなければ二、三回は殺してやるのに」

 いきり立つ馬頭を牛頭が宥める。

 「人種の多様化て言うけど、ここは純日本的な地獄ですよ? そもそも、ほぼ単一民族っぽい大和民族のファンタジーな世界に多様な人種の設定は無理でしょうに」

 橋姫が正論を述べる。この設定がファンタジーな世界と言うのは違うと思うが。

 「しかしなぁ。北欧っぽい妖精的なファンタジー物や、エルフやホビット、更には中世的な世界観の指輪なファンタジー物でさえ、どうやって入り混じったのか説明が付かないほどの多様性を求められる・・・非常に平等で理想的な世の中に合わせてだな」

 「それならキリスト教の聖人たちもアジア人やアフリカ系、ヒスパニック系の人達に置き換えていかないといけないわね。最後の晩餐でもゲゲゲのメガネ出っ歯な角刈りのアジア人や、スキンヘッドなマッチョで格好良い黒い人とか、陽気で愉快なラテン系とかがヒョロっと痩せた中東系のキリスト様を取り囲む絵とか、まさに平等社会の象徴的絵画になりそうね」

 「キョェェェ。 ゲゲゲのメガネ出っ歯て、めっちゃ想像できて笑えるじゃねぇか。コッテリアジア系のサンタクロースとか」

 「それは、えげつないな」

 外道丸が引いている。

 「あちらさんの地獄は・・・いや、天国の方が、てんやわんやだろうな」

 「世界中に信者の多い宗教さんだから、当然ながら天使たちもアジア系、アフリカ系、ヒスパニック系を優遇して行かなくちゃならんからなぁ」

 外道丸が難しい顔をして言うと、牛頭がポツリと呟いた。

 「LGBTQな奴らが集うカラフルなスキンの預言者に救世主に聖人たち。か」

 ・・・。

 なんとも言えない雰囲気に包まれる。

 「その様を我らの八百万の神々に当てはめてみたら・・・なんか(にぎ)やかしくて、それはそれで良いんじゃないかと思えてしまうな。陽気で派手好きなラテン系の須佐之男命に、神々しく光り輝く白人系の天照大神。めっちゃダンス上手で褐色にしまったボディの木花咲耶姫(このはなさくやひめ)、バキってる日本武尊。うんアリだな。めっちゃアリだな。これだけでなろう系が幾つも書けそう。神道って本当に多様性を受け入れやすい素晴らしい宗教なんだなぁ」

 裕介が腕を組んで、うんうんと頷き一人納得している。

 「まあ他所様(よそさま)は他所様たい。俺たちゃ我が地獄の事だけ考えれば良か。取り敢えず緑の肌は妖怪で賄えとる」

 「ふむ。赤も青も鬼で対応可能ですね」

 「他にも白黒茶系などは牛馬でどうにかなるど」

 「猫や狸も話に加えれば、かなり多様性は確保できるわね」

 などと皆さんは真剣に会議を進めていますが、そんな設定、どこの団体が褒めてくれると言うのでしょうか。

 「よし。ならこれで結論たい。地獄の多様性は魑魅魍魎で解決できる。これで良かね」

 第二回、地獄会議は幕を閉じたのであった。

 うーん、教義の会議だったと思うのですが、何か別の会議になっていませんかね。何か有意義な結果は残ったのでしょうか?

どうもありがとうございました。

これからも引き続き、ひっそりと活動を続けたいと思っていますが投稿も休み休みになる事があるかも知れません。それでもどうか今後ともよろしくお願いします。

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