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労働環境

「あれ?今日も全員集合なの?」


翌朝、休養日といっても祠に行かないだけで、手紙の発送作業はまだ残っている。

今日中に終わらせようと会議室に行くと、ファイブが勢ぞろいしていた。

休養日と聞いたから、てっきりお休みかと思っていた。


「私どもは聖女様といつでも共におります」

とアレックスは言う。

「聖女の騎士ってお休みないの?」

「ありません」

ウソでしょ。

エリンさん達侍女は交代勤務でお休みとってるし、てっきりファイブもシフトがあるのかと思った。

いや思い返すと五人揃ってない時がないな。

ずっと五人でいるからキラキラファイブと名付けたんだよ。

本当に毎日出勤してるじゃん。

これはダメだね。

私は毎日仕事といっても、お茶してるし気持ち的には半分くらい仕事で後は自由にしてる感じだけど、ファイブにとっては私と一緒にいる時間全てが仕事だもんね。


「旅までの期間、祠に行かない日は交替で休みとってください」

「それでは聖女様の警護が」

「騎士団もいるから大丈夫だよ。旅が始まると本当に毎日仕事になっちゃうから、せめて今だけでも休みとった方がいいよ」

生真面目なアレックスは抵抗がありそう。

「そういうことなら俺は休みがほしい。ずっと屋敷にいると訓練もできないし身体が鈍る」

ギルバートはすぐにでも部屋を出ていきそうだ。

「ブレント第一騎士団長に相談しましょう。警護の責任者ですから」

ニコラスがそう言うと、リアムが一階にブレントさんを呼びに行ってくれた。


「聖女様の騎士の休暇ですか」

ブレントさんはちょっと難しい顔をした。

「彼らの仕事は、常に聖女様のお側でお仕えすることです」

「召喚されてから毎日、本当に毎日ずっと一緒にいるんです。ずっと仕事してる。誰にでも休みは必要でしょう」

「誰かに暇を取らせたい訳ではないのですね?」

えっクビにすると思われてる?そんな訳ないじゃん。

「皆一生懸命お仕事してくれてます。ただ、誰にでも休む時間は必要ってだけです」

「かしこまりました」

「五人いるから二人と三人に分けて交互に休みにしていいですか?旅までの期間、今日含めて休養日が四日あるので二日ずつ休めます」

「三人残る日はいいですが、二人となると」

「あのっ、僕毎日でも大丈夫です」

リアムが申し出てくれるけど、それじゃ意味ないんだよ。皆休んでくれ。


「なら聖女の騎士が二人しか残らない日は、ブレントさんが一緒にいてください。どっちみち警護してもらうんですし」

ブレントさんはうーん、と考え込んでいる。

戦力的には第一騎士団が一階にいるわけだし、別にいいと思うんだけどな。

「別にブレントさんでなくても、誰か騎士団の人でもいいんですけど」

ブレントさんは腕を組んで眉間にシワを寄せている。

そんなに難しい要求したつもりじゃ無かったんだけどな。

「わかりました。私がお側に付きます」

やったー。

若者達に休暇ゲット。

あ、しかも二日はブレントさんと一緒にいれるじゃん。イケオジ見放題じゃん!


戦闘能力や得意分野で振り分けて、休暇の組分けはギルバート、ニコラスの青紫組とアレックス、パーシヴァル、リアムの赤黄緑の信号機組に決まった。

青紫組の時にサポートメンバーとしてブレント第一騎士団長がつく。


今日はギルバートが鍛錬場に行きたい気持ちが昂っているので青紫組が休暇、信号機組がお仕事となった。

二人にまた明日の遠征でと言うと、ギルバートは瞬く間に行ってしまった。

ニコラスも休暇は満更ではなさそうだった。

労働環境ちょっと改善できたのは良かった。

青紫組

ギルバートが前衛、ニコラスが後衛。

二人とも魔法得意で連携すれば攻撃力すごい組です。

人数少ない組なので強い二人組が作られました。


信号機組

アレックス、リアムが前衛、パーシヴァルが後衛。

アレックスとリアムは魔法攻撃は不得意ですが物理攻撃は得意で強いです。パーシヴァルは治癒以外の魔法も普通に使えます。


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