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第7話 ルーダの街②

中々更新出来ずすいません。

必ず続けて完結させます。

継続して読んで頂けたら嬉しいです(o^^o)

「あたたたたっ」

「あぁー気持ちわりぃ」


昨日酒場へ繰り出していたナークだったが、酒豪のドルグと共に行った事で想像以上に飲むことになり今の事態に至っている。


そう、二日酔いだ。


一緒に行ったドルグはというと誰よりも先に起きて出発の準備をしていた。


「ナークやっと起きたか」

「お前が最後だぞ」


レントとシンもドルグよりは遅かったがしっかり寝れたこともあり早く起きることが出来ていた。


「飲み過ぎました」

「なんでドルグさんが普通にしていられるのかが不思議ですよ」


「後で解毒ポーションでも買いに行こう」

「二日酔にも効くからな」

「とりあえず冒険者ギルドに行って換金しに行くか」


「いやいや先に買いに行きましょう」


ナークはこのまま二日酔いの状態で色々と回ることを想像し、必死で先に道具屋に行く事はを訴えた。

ナークの必死の懇願でドルグとナークは道具屋へ行き、ナークの二日酔いを治してから冒険者ギルドへ向かうのであった。

レントとシンは先に冒険者ギルドを見たいと一足先に冒険者ギルドへ向かっていた。


「わぁーここが冒険者ギルドかぁ」


「なんか思ってたより綺麗な所だな」

「もっと小汚い感じなのかと」


「どんな所だと思ってたんだよ」

「とりあえず入ろうぜ」


二人はドルグ達の到着を待たずに冒険者ギルドへ入っていったのだった。



ドアを開けると奥には受付があり、壁には依頼書が多く貼られていた。

休めるスペースもあるらしくテーブルやイスがいくつか並んでいる。

受付に並んでいる冒険者や依頼書の傍でどの依頼を受けるか悩んでいる冒険者がいた。

テーブルにも今から受ける依頼について作戦を練っているであろう冒険者の姿が見られた。


「おぉー、中はこんな感じなのかぁー」


レントは初めて見る光景に目をキラキラさせていた。


「君達どうしたんだい?」


ちょうど出ていこうとする冒険者に声をかけられる。

声をかけてきたのはルーダの街でE級冒険者をしているハンスだった。


「あ、えっと、素材の換金をしに来たんだ」


「それなら受付の隣に換金出来る所があるからそこに素材を持っていくといいよ」


「ありがとうお兄さん」


「ははは、お礼なんていいよ」

「じゃあ僕達は今から受けた依頼をしてくるからまたね」


そう言って冒険者ギルドを後にしていった。


「親切な人だったな」


「やっぱり冒険者の人は良い人ばっかりだな」


初めての場所で人の優しさに触れ、ウキウキとした気持ちで受付横の窓口へ歩いていく。


「素材の換金ですかぁ?」


「はい、お願いします」


業務的に受付の女性が声を掛けてくる。


「ん、君達は二人かな?」


子供二人で素材換金に来るのは珍しいらしく疑問を持たれている。

現に以前にも素材の持ち込みをした子供がいたのだが盗品だったこともあったのだ。


「この素材はどうやって手に入れたのかな?」


受付の女性は続けて質問をしてくる。

レントはドルグ達が後から来る事を伝えようとしたが続けて質問されたため後の質問にだけ答える。


「村で狩りをしててその時の魔物の素材を換金しに来たんだ」


より疑いを向けられる。

普通なら狩りをした素材を換金しに来るならば大人が来るからだ。

ましてやルーダの街の近くに村は一番近くてもクルス村だ。

子供だけで来られる距離では無い。

クルス村からであれば換金はあの【ドルグ】が来るはずだ。


「うーん、ちょっと信用が足りないから換金させてあげれないかなぁ」


「え?!何でだよ」

「折角持ってきたのに」


「前にも子供達が盗品を持ってきた事があってね」

「ある程度の信用がないとダメなの」

「ちゃんと調べたら換金出来るけど時間がかかるけどいい?」


「おぃおぃ早く退いてくれよ」

「ここは盗っ人の来る所じゃねぇんだよ」

「だいたいお前らみたいなチビが魔物に勝てる訳ねぇだろ」


「違う、これは盗んだりなんかしてない」


「うるせぇ退け」


レントは後ろから来たガラの悪い冒険者に突然腹に蹴りを入れられそうになるが、上手く躱して一歩下がった。


「ちょっとやめてください」


受付の女性は仲裁に入ろうとするが、いきなり蹴りを入れられたレントではなくシンが怒り心頭であり既に食ってかかっていた。


「お前何すんだよ!!」


「世のために盗っ人小僧共に制裁を加えてんだよ」

「次は本気でやってやる」


ガラの悪い冒険者がシンを殴ろうと拳を振り上げる。

しかしその拳はシンに向かうことなく振り上げた状態で留まっている。


「おぃ、何があったんだ?」


ドルグが到着すると受付付近で揉めているのを見つけ直ぐに駆けつけた。

するとガラの悪い冒険者が息子を殴ろうとしている所であったため、冒険者の腕を掴み制止したのだ。


「なんだテメェ!?」


掴まれた腕を振り払おうとするがビクともしない。

逆の手でドルグを殴ろうと腕を振り上げる。

ドルグは殴られる前に掴んだ方の腕を捻りその場に倒した。


ドォン


「グハッ!?」


倒した冒険者を横目にシンへ事情を聞く。


「僕らが素材を換金しようとしたけど盗品かもしれないから換金出来ないって言われたんだ」

「そしたらそこの人がレントに蹴りを入れてきて僕らを盗っ人呼ばわりしてきたんだよ」

「そしたら次は僕が殴られそうになってその時にちょうど父さんが来たんだ」


「そうか」

「なんでうちの息子達が盗っ人になるんだ、ルル」


ルルと呼ばれたのは先程対応していた受付の女性だ。


「む、息子達?!」

「ドルグさんのお子さんなんですか?!」


「こっちのシンが俺の息子で、あっちのレントがキロクじぃさんの孫だ」

「なんでうちの子達が盗っ人になるんだ」


「いや違うんですよぉ」

「前にも子供達が来た事があってその時も盗品だったんでその可能性があるからって」


「そんなのちゃんとギルドが調べれば分かるだろ」


「そ、そうなんですけど」

「ちゃんと調べたら出来るって言ったんです」

「そしたらそこの人がちょっかい出してきて」


「そういうのも取り締まらないとダメだろうが」


「すいません」

「この人最近この街に来た冒険者なんですが素行が悪くて」

「注意もしていたんですが」


「まぁこれからは気を付けてくれよ」

「説教はこれくらいにしておこう」

「とりあえず換金を頼む」


「ボアの素材とホーンラビットの素材ですね」

「少し時間を頂きますが宜しいですか?」


「あぁ構わない」

「ギルドの中にいるから終わったら声を掛けてくれ」


そう言ってテーブルがある方へ足を運び椅子に腰掛ける。


「ねぇ父さん、あの人と知り合いなの?」


「あぁここの受付になる前の小さい頃から知ってる奴でな」

「大きくなったらギルドの受付をするって言ってたんだ」


そんな話をしていると先程のガラの悪い冒険者が目覚めていた。

大きな声で喚いているのが聞こえてくるが、屈強なギルド職員が現れた事によって声が聞こえなくなっていった。

そのままギルドの裏に連行されていく。


「あの人はどうなるの?」


「ああいう輩はギルド職員から教育を受けるんだ」

「逃れようにもギルド職員は基本的に強いから逃れられない、例外もいるがな」

「しかも更生するまで永遠に冒険者とはなんなのかを指導される」

「力自慢で冒険者になるやつが多いから、力での屈服でなくこういう座学のように指導されるのは堪えるんだ」


「精神的な指導だね」


この更生する為の指導は良い事なのだがギルドって怖いなと思うレントとシンだった。


ドルグはその他にもギルドのシステムについて話す。

まず冒険者には15歳になるまでは登録する事は出来ない。

身体や頭が未成熟であると危険が伴ったり、トラブルに巻き込まれる可能性が高いからだ。

冒険者にはギルドランクと言うものがあり、それによって受けられる依頼内容が変わってくる。

下から順にG級、F級、E級、D級、C級、B級、A級、S級と分類される。

例えばG級であった場合、いきなりA級の依頼を受けるということは出来ない。

階級にあった依頼内容になっている為、ギルドではその階級の一つ上の階級の依頼までしか受けられないのだ。

このギルドランクは依頼を受けていくことで上げていくことが出来る。

C級からは試験が設けられている。

依頼を沢山こなしていても実力が伴わなければ危険である為、適正であるか判断する為である。


「とまぁとりあえずはこんなものか」

「詳細は冒険者になれた時にちゃんと教えてくれるはずだ」

「次はお金の話だな」


この世界の通貨について話していく。

下から順に鉄貨、銅貨、銀貨、金貨、白金貨、金剛貨と分けられている。


鉄貨十枚→銅貨一枚

銅貨十枚→銀貨一枚

銀貨十枚→金貨一枚

金貨百枚→白金貨一枚

白金貨十枚→金剛貨一枚


「まぁこんな感じだな」

「ただ白金貨より上は一部の奴しかほとんどお目にかかれないがな」


「銀貨からは見たことないや」

「村で使うのは鉄貨か銅貨だし」


「まだ先の話だが物価も知っておく事が必要だからな」

「冒険者になると色々な物を買う機会が増えてくる」

「相場を知らなかったりすると足元を見られる事もある」

「そういう時は知らなかった自分の責任になるんだ」


「強さだけじゃなく頭も使えるようにならないとダメだね」

「帰ったらじぃちゃんにも教えて貰おう」


冒険者や通貨の話をしている間に換金が終わって呼び出された。


「ボアの素材は骨の部分が銅貨七枚、牙が銀貨二枚、毛皮が銀貨四枚でホーンラビットは肉が銅貨二枚、角が銅貨五枚です」

「合計銀貨七枚、銅貨四枚になります」


「意外と多いな」


「今回は素材の状態が良かったのと現在ボアの毛皮の需要が高くなっているので高値となっています」


「俺達は換金額が高いに超したことはないからありがたい」

「じゃあ目的も達成した事だし帰るか」


「またよろしくお願いします」


受付のルルへ挨拶を済ませ、冒険者ギルドの入口へと歩いていく。


「レントォォー!!」


聞き覚えのある大きな声で目にした事がある姿の女の子がそこには立っていたのだった。


次回やっとヒロイン登場出来そうです( ̄▽ ̄;)


次が気になるなぁ、面白いなぁと思って頂けたら評価やブックマークお願いします┏○ペコッ

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