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第5話 狩猟②

ちょっと短めです。

不定期更新ですが続けれるように頑張ります。

「終わったぁー」


「いいスキルだな」

「上手く使いこなせてるじゃないか」


「まだ剣技はこれしかないんだよ」

「でもボアにも攻撃が通って良かった」


「よし、解体するか」

「みんなやるぞ」

「レント、お前は俺が教えてやる」


近距離組の大人達で倒したボアの解体を始めた。

ボアの肉は貴重な食料になるし、毛皮は加工すれば外套にも使用出来る。

骨や牙も武器の一部に使用可能なので余す所はほとんどない。


「おっ、コイツ魔石持ちだな」

「まぁボアは魔石よりも肉の方が有用だがな」


「え、魔石があったの?!」


「なんだ、魔石が欲しいのか」

「売ったら多少は稼げるが・・・」

「初めての狩りだ、上手くいった記念にレントにやろう」


「ホントに?」

「ありがとう!!」


「レントだけいいなぁ」


「お前には帰ってから新しい弓をやろう」

「前々から狩りに出たら渡そうと思ってたんだ」

「今のお前なら上手く使えるだろう」


「ホントに?」

「ありがとう!!」


シンも欲しいものを貰えることとなり、レントと同じ反応となっていた。


解体を終えた大人達はそれぞれ解体した部位を持ち、帰り支度をしていた。


「結構な量になったな」


「あぁ、持ち帰るのが大変だな」


「まぁレント達がいるから帰りの魔物たちは任せられるし何時もより楽なもんだ」


「そうだな、帰りは任せたぞ」


「任せといてよ」


何時もならボアの肉以外の部位は回収せずに戦闘要員を作り出していた。

今回の狩りではレントとシンがいる。

レントは魔石が増えただけであり、シンは解体したボアを持っていない。

行きとほとんど変わらない状態である。

帰りもキロクが先行し索敵を行う為、余程の事は起こることはないが戦闘についても考えておかなければならないのだ。


「この魔石は帰ってから試そう」


レントは魔石を皮袋にしまう。

行きとは違い、レントとシンが集団を先行する。

道中ゴブリンと遭遇する事もあったがレントとシンは難なく倒す事が出来ておりスムースに進めていた。

二人の活躍で行きよりは時間がかかったが問題なく森の入口まで帰ることが出来たのだ。


「ふぅ、やっと帰り着いたー」


「本当にお前ら強くなったなぁ」


「お前らがいたから今回の狩りは大分楽にいけたよ」

「ありがとうな」


「ドルグさんの許可があればまた頼む」


「許可もなにも次からは二人とも参加してもらうぞ」


「そうなんですか」

「まぁ実力は問題ないですしね」


「そうなりゃ次からも楽になるな」

「今までは解体しても持って帰れないのも結構あったからな」


「また次からもよろしくお願いします」


「おぅよ」

「次はちょっと間が空くだろうぜ」

「肉も十分回収出来たし今回は素材もあるからな」

「肉は村で消費するが他の素材は加工や換金してもらう為に街に行かないといけないからな」


「街に行けるの?!」


「レントは冒険者になりたかったんだったな?」

「まだ冒険者登録は出来ないがどんなものか換金のついでに見に行ってみるか?」

「キロクじぃさんの許可があればだが」


レントはキロクの方へ目を向ける。


「ドルグが一緒じゃし大丈夫じゃろ」

「そのかわり迷惑はかけんように気を付けるんじゃぞ」


「ありがとう!!」


「まぁ換金は明日だ」

「今日はゆっくり休みなさい」


「父さん、早く帰って弓を見せてくれよ」


「分かった、分かった」

「急がんでも弓はどこはも行かんから大丈夫だ」


「じゃあな、レント」


ドルグ達やほかの大人達もそれぞれの家に帰って行った。


「儂らも帰るかのぉ」


「ちょっと広場によるから先に帰ってて」


「どうしたんじゃ?」


「今日の狩りの事振り返っとこうと思って」


「そうか、あまり遅くならんようにな」


「うん」

「じゃあ広場に行ってくるね」


そうキロクに伝えるとレントはいつもの広場へと駆けていった。



「この魔石でもゴブリンの時みたいになるか試してみないとな」

「前は皮袋に入れる時にちょっと握り締めた感じだったよなぁ」

「グッと握ってみるか」


皮袋からボアの魔石を取り出し握り締める。

すると手の中で強く光始めた。

光が収まると魔石は砕け散った。


「これでトラーゲンでボアも使えるかな」

「とりあえずやってみるか」

「モンスタートラーゲン・ボア」


力が漲るのを感じる。

ボアなだけありゴブリンと比べても力の上昇率が高い。

少し身体を動かしてみる。


「おっ」

「力もダッシュ力も上がってるな」

「後はスキルを使ってみるか」

「やっぱり突進だろうなぁ」


ゴブリンの投石スキルは常時発動しているものであった。

スキルを発動しようと思わなくても投石する際の能力自体が上がっていた。

ボアのメインスキルは突進である。

攻撃系のスキルであり、常時発動しているわけではない。

トラーゲンのスキルを使用中閃刄を使用した時のように突進も二重使用しなければならない。


「とりあえず使ってみよう」

「あの木に向かって使おうかな」

「突進」


スキルを使用すると前方へ体当たりするように駆け出す。

ダッシュ力も上がっているため速い。

身体には闘気?の様なものが纏われており、纏う事で闘気の分身体が大きくなっていた。

広場にある木は森にあるものよりも小さい。

また、以前閃刄の練習をした時に傷ついていた。

その木に突進を使用した。


ドゴォォォッ


纏っている気の部分が木に激突する。

強い衝撃があり木の表面は大きく削れる様に凹んでいた。


「おぉぉ、これは凄いな」


スキルの効果に驚くレント。

身体の中から光が霧散する。

全身の疲労感に襲われ、膝をつく。


「ぐっ」

「今日は狩りの時に一回使ったからか」


そのまま倒れ込み大の字に寝転がる。


「それにしてはスキルが終わるのが早かった」

「使用するモンスター次第で違うのか」

「ゴブリンよりも力が上がる分持続時間が短いってことかな」

「使い所を見極めないと」


身体の状態を確認してゆっくりと立ち上がる。

疲労感はみられているがどこか傷めたりはしていない。


「とりあえず身体の疲労感だけだな」

「そろそろ帰るか」

「遅くなるとじいちゃんが心配しちゃうな」


疲労により走る事は出来なかった為、歩きながら家路に着くのであった。

帰り着くとキロクが夕食を作って待っていた。


「ただいま」


「やっと帰ってきたのぉ」

「今日はボアを狩る事が出来たからボア鍋にしてみたんじゃ」


「美味しそぉ」


鍋の方へ目をやると口の中に唾液が溢れてくる。


「早く食べようよ」


「熱いから気を付けるんじゃぞ」


二人で鍋を囲み、他愛も無い話をしながら家族団欒の時を過ごすのであった。


「あー美味しかったぁ」

「もう食べられないよ」


「よく食べるのはいい事じゃ」

「それはそうと明日街に出るんじゃったら早く寝んとダメじゃな」


「そうなの?」


「街まで半日程かかるからのぉ」

「朝は早く起きないとダメじゃぞ」

「ドルグもそのつもりでおるじゃろうしのぉ」

「遅れると置いて行かれるかもしれんのぉ」


「えー?!」

「じゃあもう寝るよ」

「明日は絶対街に行くんだ」

「おやすみ!!」


急いで床に就く準備をして、そのまま眠るのであった。


「明日はドルグもおるし滅多な事は起きんじゃろ」

「そういえば街にはあの子もおるんじゃなかったかのぉ」


レントが眠った後に昔の事を思い出し呟いたのだった。


次が気になるなぁ、おもしろいなぁと思って頂けたら評価やブックマークをお願いしますm(*_ _)m


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