前世がある魔女は今日も村の味方です!
今日中にあともう一話投稿します。それからの投稿ペースは少し遅くなるかもしれません。
私には、前世の記憶がある。
え?病院行ったほうがいいんじゃないかって?最初は私もそう思いました。
でも、あまりにも信じざるを得ないことだから仕方なかったのよ。
まあ、短くまとめるとこうである。
前世は日本人で、今はなんか異世界で魔女やってます。
的な。しかも
この世界では魔女は、あまり立場がよろしくないのである・・・。
そりゃあもうね?だって日本だって、魔女と聞いたらあまりいい印象を持たないでしょう?
ほら、アニメとかでもさ、しわくちゃなおばあさんがごとごと緑とか紫とかの鍋を煮込んでる感じ。
でも実際は違くもなくもないです。
しわくちゃのおばあちゃんではありませんが、
それでも薬とかは作ったりします。主に美容品を。
この世界はお決まりと言っていいほど文明が発達していません。
しかも美容品は特に。メイクといえば一部の位の高い貴族様や、お姫様ぐらいしかしませんし。
しかもしたとしても、はだに白い粉を塗るだけ・・・。
なんてひどい世界なのでしょうか。
別に美容品だけを作ってるわけではありません。その気になれば毒だってなんだって作れますとも。
あ、違いましたね。いま世界の話をしていたんですよね。そうそう、それで、見つけられると処刑されるレベルでさげすまれている魔女さんなんですが、
この国は魔女さんに優しいみたいなんですよ。今現在私が暮らしている国は。
表向きは魔女も全然仲良くできますよ~。みたいな感じなのだが、
実はほかの周囲の国に、あの恐ろしい魔女を制御できるすごーい国なのだ。みたいなことを広めようとしているらしい。まあ、恐ろしくもなんともないのですが。
私はなんともザ!魔女って感じで、白銀の髪に少しだけ紫がかって見える、きれーな絹のようにきれいな髪なのです。これが将来ふけるともっと魔女って感じになるのですね。
今は髪を下していますが、結べばそれなりに見えます。
眼は、薄い黄色ですね。うーん。黄金とも呼べるけれどそれにしては薄いのよね・・・。
なぜこうも自分は色素が薄いのか。
まあ、前世が黒髪黒目だったからそれはまあ、かわいらしくも感じなくはないが・・・。
正直、魔女の私は、前世の私から見ると美少女である。でも、自分で言ってもねえ・・・。
だけど、誉めてくれる人もいないのでちょっと悲しい。
あっと、紹介をしていませんでした。私はエルシーナ・ラルーチェ。名前は私を生まれてすぐなくなってしまったお母様が考えてくれたのです。お母様の名前は残念ながら憶えていません。ちなみにとしはピッチピチの16歳!
そしてここはシュルドーク王国のファーファル村の東の池の隣の一軒家である!
そんなこと言われたってどこかわかんないよね。私もよくわかんないし。
ファーファル村の人は最初こそさげすんだ目で見てきて、親子が通りかかったときなんか。
『あのおねいちゃんだれー?』
『しっ!見ちゃいけません!』
なんて言われてショックだった。
でも今はすっかり仲良くなって打ち解けています。
あ、また誰か来たみたいです!
私は美容品や、病気や風、体調不良の時などの時に飲む薬を売ったりしているんです!
ほかにも腰痛とか、肩こりとか、村の人に寄り添って考えているのです。もちろんメイクも売っていますとも!!
「エルシーネ様。今日も肌荒れにきくクリームが欲しいのだけれど」
「はい!だいぶ収まってきましたね。でも、もし何かあったら、すぐにやめて私のところに来てくださいね!」
「ええ。わかっているわ」
この方は村に住んでいる、ケーネさんである。年齢は聞けなかった。それはもう美しい奥様なのだけれど。そう、この方、旦那様とラブラブなのである。村にパンを買いに行くとかなりの頻度でこの方が旦那様にべっとりくっついて人目気にせずいちゃいちゃしているのだ。
うぅ。悔しい。魔女だから恋愛はできないとわかっていても、私もそんなラブラブな恋がしてみたい。
鍋をぐつぐつ煮込んだりはしない。それにハーブを入れているから、ハンドクリームみたいな感じでいいにおいがする。昨日あらかじめ作っておいた薬?クリームを渡す。
「ありがとう。はいこれお金」
「はい!なくなったらまた来てくださいね!」
いいお客様である。常連さんなのだ。
まあそういってもこの村は300人ちょっとしかいないからみんな顔を覚えているのだが。
そんなこんな村も、私のおかげ(メイクのおかげ)で美人がたくさんいる村として結構有名なのである。
あ、次のお客様が来たみたいなのです!
今日も私、魔女は村のみんな、主に女性の味方なのです!
よんでくださりありがとうございます!