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貴女が信じてくれるなら  作者: ひなた
プロローグ
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39/106

十二話

 それにはさすがに驚いたような表情を見せた。本当に素直という風にとってもいいのかしら。それにしては、あまりにも素直過ぎるんじゃないかしら。

「へえ、お姫様。でもどうしてこんなところに? それに、めっちゃ強かったし」

 なんだ、常識的なところもあったのね。ここに姫がいるということに疑問を持ったわ。

 でも悪事を見逃さない、正義感の強い美少女なの。武芸にも優れた、非の打ちどころがないのが短所とも言えるくらいの美少女。理由はそれよ。

 冗談だわ。非の打ちどころがないとはお世辞にも言い難いもの。

「絵、返してよ。あたしはいらないけど、多分凄い絵なんだろうし」

 いらないとか、そうゆうことをわざわざ口に出す必要はないじゃなかろうか。確かに私も必要ないけど。

 そりゃまあ、凄いでしょうね……多分。だって城に飾ってあるくらいなのよ? 凄くなかったら城には飾らないと思うもん。むしろ城に飾ってあるだけで凄いもん。

「お金に困っているのですか? それならば、我が軍に仕えると言うのはどうでしょう」

 だってお金に困ってでもいない限り、絵なんか盗まないわよね。芸術を、とかそんな風にも見えないしさ。

 それに、根っからの悪人には見えないわ。とても素直ないい子のように見える。

 強さも証明されている。お持ち帰りしなければ、天野雪絵の名が廃るわ。

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