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貴女が信じてくれるなら  作者: ひなた
プロローグ
35/106

八話

「あたしもゆきたんとりんたんと一緒がいい! いいでしょ? 決定だから。あたしが姫だから、決定は絶対だから」

 私はその後美咲をからかって遊んでいた。私達が戯れていた時、悲鳴のような声が聞えてきた。

「なんでしょう。向かいますか?」

 悲鳴、ということは危険なこと。そこに美咲を向かわせるのには少し躊躇いがあった。

 でも、そんなわたしの気持ちも知らず美咲はもう走り出していた。

「行きましょう」

 私の言葉に凛も頷き、全力で美咲の後を追った。

「どうしたのっ?」

 被害者と思われる女性に、美咲はそう問い掛けた。城内にいるけど、美咲を見て姫だと気付いていない。ってことは、城に仕える人ではないのね。

 推測三十代くらいの、長髪で着物を身に纏った女性だった。

「盗人が現れましたわ。このわたくしを突き飛ばし、そこにあった絵画を持ち去りましてよ。少年のように見えましたわ。早く、通報した方がよろしいんじゃなくって?」

 ムカつくわね、このババァ。姫君相手に、そんな言い方するとか信じられないわ。

 まあ、この人は被害者だわ。犯人を捕まえないとね。

「あのグチャグチャで訳分かんない絵? あんなん盗んでどうすんのかしら。まあいいわ、取り返してくる」

 美咲は再び走り出してしまう。

 でもさすが美咲、多分凄いであろう絵に対してその言いようとは。私はどんな絵があったか記憶にないけれど。

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