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貴女が信じてくれるなら  作者: ひなた
プロローグ
33/106

六話

「どうして? 会ったばかりじゃないの。なぜなんですか」

 調子が狂わされたわ。でも私も、凛のことを信じているのかしらね。

 心を許しているのでしょう。だから無意識に敬語すら使わなかった。普通だったら、もっと緊張して会話する筈だもの。

 何を言うにしても、もっと気を付ける筈だもの。

 今まで、美咲以外には敬語で話し続けてきた。実の父に対しても、ずっと。

 それなのに、どうして私は……。それほどまでに凛のことを信じているというのかしら。

 それだったら、でもなんでこんなに不安なんだろう。悪い子には見えないわ、心から私を慕ってくれているように見える。そして、私も信じている。心は信じているみたい。

 それなのに、頭は信じてあげないんだ。どうしても疑ってしまう。

 分からない。信じたいんだか信じたくないんだか分からないよ。はあ、こんなの初めてだわ。

 こんなに乱されること、初めてだわ。

「先生、敬語など使わなくて結構です。僕はその方が嬉しいですから。それに、先生は先生なんですから」

 そんなこと言われたって、分からないわよ。

 でも、本当に私を信じているのかもしれない。それなら、本当に私が信じてもいいんじゃないかしら。

 分かんないよ。私の表面を好んでいるだけかもしれない。だったら、敬語で離し続けないと。イメージとの差に失望してしまうと思うから。

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