十一話
何者なのだろうか。まあ、警戒はするが信じてあげてもいいだろう。
着いて来させても、近くに置いておかなければいいだけ。
「何かお仕事はないのですか? 僕に実戦は早いかもしれませんが、何かしたいのです。何かお役にたちたいのです」
子供。私達と同じ、考えに多少子供な感じは残ってる。
でも、本当に信じるべき? 私のミスで、美咲が危ない目に遭ったらどうするの? 味方が増えるのは嬉しいこと。
やっぱり、何も起きないうちは信じておくべきかな。
「特にありません。私達だってあまり仕事はありませんからね」
残念だけど、大人から見たらまだ子供だから。私達はもう大人って主張しても、まだまだ子供じゃって。
子供に大事なことは任せられないって、失礼しちゃうわ。
「そうなのよ。あたしのこと子供って言うんだよ? もう十五だってのに」
そうゆう態度が子供なんだと思うけど、果たして大人になったら治るのかしら。
いくつになっても美咲は子供な気がするけど。てか、いくつになっても美咲には子供でいて欲しい! これじゃただの私の希望だけどさ。
「それじゃあ、僕はもっと子供ですね。赤子にでもなるのでしょうか」
いや、同じ子供で片付けられると思うわよ? そんな数歳でしょ、多分。