第九話 騎士団長との一戦Side一河花音
Side:一河花音
凄い。剣が、まるで昔から使っているみたいに手になじむ。
視線の先にはベリル団長がいる。
次の瞬間、ベリル団長が踏み込んでくる。感覚だけで弾く。
凄い!!ホントにできた!ぶっちゃけ出来る気はしなかったけどホントに出来た。
やっぱこのスキルぶっ壊れだ。そんなことを考えながらも打ち合いは続く。
打ち合っていると分かるけどやっぱこの人ホントに凄いね、初心者とはいえここまで動けるのに防戦一方だしなんなら普通に危ない。油断しなくてもすぐにやられそうになる。
何分打ち合ったんだろう?この打ち合いの中でだんだん分かってきた。剣の振り方が。体の使い方が。相手の剣の逸らしかたが。
やっぱりこのスキル凄い!時間がたつほど私は成長できる!でも....使い方が分かってきて思った。ベリル団長やばいくらい凄い。
比較にならないくらい動きがいい。体感がしっかりしてるから、どれだけそらしても動じない。
面白い!!この人に勝ちたい!!私はがむしゃらにそれでも冷静に隙をうかがうように逸らし続ける。
「うむ、やはり勇者は凄いな。」
え?ベリルさんの声が後ろから聞こえた、私は背中をとられていた。
「うそっ!動きは見てた!!」
思わずそう言いながら、迫ってくる剣をギリギリで受ける。
ガキッ!!!!!
鈍い音を響かせて剣を弾く。
おっも!?今までとは比較にならない重さだ。マジか、分かってたけどやっぱ全然手加減されてた。
やばっ!一瞬意識外しただけでまた回り込まれた!?
相手の剣と体の間に剣を滑り込ませる。
「イッッッッ!!!!!」
弾けずに自分の剣が脇腹に当たる。剣を寝かせておいてよかった。
さすがにベリル団長がやり過ぎたと思ったのか間合いを離して言う
「おっと、すまない。筋がいいものだからついやり過ぎてしまった。」
模擬戦は終わりのようだ。なんか残念。だけどまた出来るだろうから今はいいや。
桜花ちゃん達が近寄ってくる。
「凄いよ!花音ちゃん。団長さんに本気出させるなんて!」
「ホントホント!最後の方なんて鳥肌たったもん!!」
「さすが武王、って感じやなぁ。」
皆が手放しで褒めてくれる。それに答えつつ私は庵にちょっかいをかける。
「庵ぃ。どうだったよ~。惚れた?惚れたかぁ。そうかぁ。」
「はっ。寝言は寝て言え。まあでも凄かったな。かっこよかったぞ。」
うぃ!?ナチュラルに褒められて動揺してしまった。まぁ私は庵のこと好きだししょうがない。うん。
「この後とかプレッシャーなんじゃない~?イオリン?」
庵の背中を腹筋をつつきながらそう言う心音ちゃん。距離が近いからちょっと不安になる。庵に限ってそんなことはないだろうけど。
「ハハハ~。確かにねぇ。ちょっとプレッシャーかもしれないねぇ。」
庵は人と話すとき基本間延びする話し方をする。でも私と話すときは、軽い感じで話してくれるから、ちょっと心を開いてくれてるみたいで嬉しい。
「ま、できるだけ頑張ってくるさぁ~。」
そう言って刀を持ってベリル団長のとこに行く庵。頑張れーー。庵!
Side:平坂庵
いやぁ。一河はやってくれるねぇ。柄にもなくちょっと興奮しちまったよ。
あの子らも見てるわけだし、無様なまねは出来ないよねぇ。さて、じゃ、ちょっと本気でやりますかねぇ。
やっと庵さんのバトルフェーズには入れる。そしてやっぱり、戦闘シーン書き起こすの難しい!!
さて、庵さんは強いんでしょうかねぇ。限られた執筆力で頑張って臨場感のある戦い演じれるように頑張ります。どうかお付き合いくださると幸いです。
執筆力上がってきたら書き直すかも。