第二十四話 セノアリア王国に到着しました
さて、ついに到着したぞ。セノアリア王国王都グリム。町並み的にはレヴィオル皇国の王都レインよりも整然とした感じ。洋風の京都みたいな感じかな?
因みにセノアリアは年の殆どで雪が降り続くからか、王都全体に冷気を防ぐ結界が張られているらしい。さすがは異世界クオリティ。
「どこ行くかぁ?マシロ。」
腕の中に居るマシロに聞く。マシロは少しキョトンとしてから、
「キュウ!」と鳴く。
可愛いなぁ。
取り敢えずは、宿探しか。リーズナブルなところ無いかなぁ。
マシロを買ったせいですこし懐が寂しいのだ。いや、あの後いくつか依頼こなしたけど、公爵令嬢の護衛よりかはそりゃまぁ報酬はよくないですとも。
と言うわけで、本日の宿は、と言うかこれからしばらくの宿は一泊銀貨四枚で食事付きの宿にすることにした。食事は朝夜の二食だが、ボリュームもあって美味しい食事がとれる。ベットはちょっと硬いけど、まぁ銀貨四枚やし、贅沢は言えんな。
と言うわけで翌日。
今日はギルドに行こうかね。雪国だし、やっぱり雪ッぽいの魔物とかも出るのかな。
さて、マシロを抱いて冒険者組合に入る。わぉ、目線が一気に俺に向く。新顔だしキツネ抱いてるからそれもそうか。
「C級レベルの良い依頼何かあるか?」
職員に聞く。今回の人は....わぉイケメン。柔和な感じの青年だ。
「はい。そうですね。少々お待ちください。」
少し待ったあと、三つの依頼を紹介された。
まずは、フロストオークの討伐。フロストオークはこの辺によく出没する魔物らしい。寒さに強いオークなのかね?
次が、アイスドールの討伐。アイスドールは名前のまま、氷で出来た人形の間物だ。ゴーレムの一種らしいがゴーレムより小さい。
最後が、深雪花の採取。深雪花は少しいったところにある冷寒の雪原と呼ばれるエリアの一部に咲く花だ。寒さに対する耐性をあげるポーションの材料になるらしい。曰く、凄い綺麗な花だとか。
この中だと深雪花が一番良さそうだなぁ。
「じゃあ。この深雪花の採取を受けさせて貰っても?」
「はい。受理させていただきます。」
テキパキと仕事をする。有能な子だなぁ。
冷寒の雪原。名前の通りめっちゃ寒い。冷耐のポーション使ってるからましだが、多分これ無かったら外歩けねぇな。街道はそこまでだったのに。
マシロは結構元気そうだ。白いしやっぱりこっち系統の魔物なのかなぁ。
深雪花は冷寒の雪原の比較的浅いところに生えている。だからか、結構すぐに見つけることが出来た。
さて、さっさと採集して帰ろ。
「グルルルル.....」
おっと、そう簡単にも行かないみたいだ。
オオカミが6匹。特徴的には尻尾の先が白いことか。確か、アイスファングとか呼ばれた魔物だったはず。
寒さ耐性はありそうだよなぁ。どんくらい強い耐性かは知らんけど。取り敢えず。
「『氷獄の王冠』」
範囲内を絶対零度に貶める魔法だ。ありゃ、凍って砕け散ったわ。流石に絶対零度は無理だったかぁ。まぁ、それもそうか。帰ろ。そういえばマシロって戦えるのかな。
新しいぶっ壊れ魔法のお披露目会でした。ぶっちゃけクトゥルフ神話の神様に関しては多少は調べたけど結構てきとうなのでこいつこの神様じゃねぇやんって思っても言わないでくださいね。マシロが戦えるかどうか.......どうなんだろ?戦えるのかな?