第十四話 勇者達は旅に出るようです
お久しぶりです。用事で投稿がおくれまし
「レヴィオル皇国を出る?」
一河との刀剣術訓練の休憩中。一河が突然そう言った。
「あれ?聞いてないの?」
え?言ってたの?
「お、おん。聞いてないな。え?いつ言ってた?」
「一週間くらい前?」
おぅ。結構前だな。にしたって初めて聞いたな。
「あぁ。そっか、庵引きこもってたからね。その時。」
あぁ、だからか。自業自得だな。
「そーかぁ。いつ出るん?」
「一週間後?くらい。」
「そーかぁ。俺はどうするんだろうなぁ。聞いとかないとなぁ。」
「えっと......ついて、来る?」
「出来れば色々と研究もしたいからしばらくは一人旅したいなぁ。」
「そっかぁ。一緒に行きたかったなぁ。」
寂しそうな顔を一瞬だけ浮かべる。
そんな顔をされる弱い。まぁでも、こればっかりはどうしようもない。この子らと比べたら成長率が違うからな。今は俺の方が強いけどこのままだったら半年後くらいには抜かれてそうだからな。
「まぁ。そう落ち込むな。旅してたら会うこともあるだろ。それに、なんかあったら、呼んでくれりゃいい。そう言う魔法もありそうだし、なければ作るしな。」
「うん。そうだね。切り替える。」
軽く後ろ髪引かれてる感じはあれど確かに切り替えたみたいだな。
「よし、もうそろ休憩もいいだろ。続けるぞ。」
そう言って立ち上がると、一河もあわせて立ち上がる。
「今度こそは一本取ってみせるからね!」
「ハッハッハ。まだまだ追いつかせんよ。」
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一週間後。結局俺は一人で旅をすることになった。まぁ、端からそのつもりだったが。
今は西の城門前に居る。倉敷さん達勇者パーティーの見送りだ。
「気をつけるんだよ~。君たち~。」
「平坂君の方も気をつけてくださいね。」
「むしろイオリンの方が気をつけなきゃだからね!」
「せやで~。一人旅なんやけんなぁ。」
「また会おうね。庵。」
「もちろん。じゃあ、またねぇ。」
馬車に乗って旅立っていく勇者パーティを見送る。
よしと。俺も行くか。取り敢えずは冒険者登録かなぁ。その後はどこ行くかなぁ。
と、言うわけでやってきました。冒険者組合。ぱっと見は思ったよりキレイだった。白を基調とした大きめの建物だね。
中に入る。
うん、思ったより落ち着いてる。ラノベ知識からしたら、もっと騒がしいもんだと思ってたわ。
受付に居るおねーさんに話しかける。
「組合の登録ってここでいいの?」
受付のおねーさん。うん美人さんだ。なんだろう、こう、人なつっこい感じのするおねーさんだな。
「あ、はい。登録ならここで構いませんよ。でも、大丈夫ですか?」
?大丈夫とは?
「見た感じですけど、あんまり戦えそうな感じじゃないなぁって。」
あぁ。そっか、めっちゃ軽装だし、武器も何も持ってないからね。
「それに関しては問題ないよ。ちゃんと戦える。」
「な、ならいいんですけど。」
おねーさん困惑中。うんこれに関しては俺が悪いな。そんなことを考えてたら、
「おいおい。ガキがあんま調子乗んない方がいいぞ。」
ヤジが飛んできた。誰だ?30くらいのおっさんだった。酒飲んでんな。にしたって、絡まれイベントなんてホントにあるんだなぁ。なんか感動。
まぁでも、面倒だな。
「ハッハ。少なくともおっさんよりは強い。」
手ぇ出してくれないかなぁとか思いながら軽く挑発する。
「は?ガキが舐めてんじゃねぇぞ。」
お、乗ってきた。
「き、君!早く謝った方がいいよ。この人はこんなでもB級冒険者なんだよ。」
受付のおねーさんが言う。
思ったより高いな。ちょっと意外。見直した。
まぁ、やることは変わんないけど。
「じゃ、外行こっか。ここじゃ他に迷惑だしね。」
「糞ガキが。ぶっ殺してやる。」
あらあら。滾っちゃって。
さて。この世界のB級冒険者はどんなもんなんだろうねぇ。あぁ、ちょっと楽しみだ。
はい、と言うわけで章が変わります。今度はどこへ行くんでしょうかねぇ。おっと、その前にB級との試合でしたねぇ。さてさて、どうなることやら。