03話:許してください諏訪子様
D-1104は「いちまる」と呼ばれるようになりました
チ「そうだ! カエル凍らせるところ見せてやるよ!!」
い「やめてあげようぜ…カエルがかわいそうだ」
チ「こう見えてカエルを殺さないように凍らせるの、結構難しいんだぞ~」
ド オ ン !?
洩矢…諏訪子?
どうして今ここに…
チルノは自分の能力を使ってカエルを凍らせると言った。俺はそれを軽く止めようとしたが、彼女は言うことを聞いてくれない。可哀想だがカエルには生贄になってもらおう。
__その瞬間、二人に戦慄が走った__
大きな音とともに砂埃が舞った。俺はその砂埃の中にもう一人の少女を見た。
砂埃が消える。
その少女は紫色の服に茶色の帽子を被っていた。その紫色の服には鳥獣戯画の蛙が描かれており、帽子からは大きな目が生えていた。見た目の年齢はチルノとそう変わらないように見えるが、格の違いを感じる圧倒的な風格がそこにはあった。
こわい。俺は蛇に睨まれた蛙のように動けなくなってしまった。
同時に、下手に動くべきではないとすぐに肌が感知した。彼女は見るからに怒っていた。
チルノ「で……出たな! いっつもアタイをつけ狙ってくる神やろー!!」
相変わらず声はでかいが、彼女は震えているように見えた。そのとき、もう一人の少女はチルノに対して軽く何かを投げつけるような動作をした。その瞬間チルノの周りの地形が盛り上がり、地面から岩が突き出して彼女のアゴにアッパーを食らわせた。チルノは5mほど吹き飛んで、青と赤色の四角い何かを出しながら地面に激突した。
紫色の服を着た少女はこちらの方を見た。チルノは妖精だから大丈夫かもしれないが、人間があのアッパーをまともに食らったら死んでしまう。俺は土下座をしようと膝をついた。だが、彼女は微笑みながらこう言った。
諏訪子「怪我はないか? 人間よ。私は洩矢諏訪子、守矢神社の神様なのだ」
彼女も最近この幻想郷にやってきたらしい。移り住んだと同時に、この幻想郷の信仰を独占するために博麗の巫女という人物に戦争を吹っ掛けた結果、敗北したという事件があったことを話してくれた。
いちまる「なるほど、それで博麗の巫女さんに分社を立てさせてもらった訳か。そんな大事そうなこと、ペラペラしゃべっちまって大丈夫なのか?」
諏訪子「大丈夫よ、みんな知ってるし。それにあなた、外の世界から来た人間でしょ? しかも財団の」
彼女はカエル座りをしながらこう言った。唐突に「財団」のことを話題に出されたため少し驚いた。
いちまる「財団を知っているのか!?」
諏訪子「もちろんよ。なんといっても、私は神様だからね。隠れてやっているつもりだけど、私の目はごまかせないわ。なんなら外の世界にいたときはたまに私の神社に調査しに来てたし」
いちまる「お世話になってたワケだな。『外の世界にいたときは』ってことは、今は来ていないのか?」
諏訪子「基本的には幻想郷にすら来ないわね。」
あの財団からすら存在を隠せているのか。あいつらが幻想郷をしったらきっと要注意団体とやらにでもするのだろう。諏訪子はこう続けた。
諏訪子「ただ……紫なら何か知ってるかもしれないわね。あの妖怪は幻想郷の中でも珍しく幻想郷と外の世界を自由に行き来できるから、外の世界で何かやり取りをしてるかもしれないわ。お前も財団のところに戻れるか心配だろう?」
それはどうだかな……と言いかけたところで、岩に縛られていたチルノが叫んだ
チルノ「だぁーもうこんなところに縛りつけやがって! 私も話に混ぜなさいよ~!!」
諏訪子「うるさい! カエルを凍らせる奴はそこで反省してなさい!」
俺は吹き出してしまった。




