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帝都散策目録  作者: 菊侍
1/1

~万世橋駅にて~

お手に取っていただきありがとうございます

この作品は高校時代に執筆していた三作目のものです

比較的短いうちに書くのを辞めてしまったので書き足しながら投稿していきたいと思っております

今後もお読みいただければ幸いです

昭和9年帝都東京


満員の汽車にゆられ今日も乗り換えの人に押されレンガ造の万世橋駅駅舎を出され、都会ならではの騒音、チンチン電車に雑多の声を駆け抜けて一枚のポスターに書いてあった場所を目指し日差しが照り付ける中、電気屋に入った。その電気屋から勇ましい声が聞こえてきた


「我が帝国は建国以来、数々の国難を耐え、亜細亜の大国支那、世界有数の海軍を持っていた露西亜、陸の覇王と言われた独逸との戦に勝利し世界の一等国としての資質と品格を示し、国際社会に多大なる恩恵を与えた。その我が国がなぜ国際社会から追放されなければならないのか?その原因は欧州列強の植民地支配である。」


5年前、日本は大戦景気で沸いていた。だが戦争が終わり商品が過剰生産され経済が破綻、日本は亜細亜に市場を求めたが亜細亜の多くでは植民地となっており、


その植民地では宗主国との間での取引を活発化させ宗主国の戦費赤字を解消しようとブロック経済がなされていて日本に入り込める隙間がなかった。


困り果てた政府は中国東北部、満州に傀儡国を建国、日本主導のブロック経済を試みるも傀儡国建国に欧米諸国が反対、日本は世界から孤立していた。


「まったくもってその通りだ」


「いいぞもっと言え」


ラジオの声にこたえるように周りが相槌を打つ

まったくもっていやな世の中になってしまったものだね


「お兄さん随分と心気臭そうな顔をしてるね」


「どうも私は戦が嫌いのものでしてね。そんなことよりも主人ここらへんでいい安宿はないか?」


「宿ですか、ここら辺はあまりないですかね…そうだ何ならこの家の裏に一件が開いているから貸しましょうか?」


「そうですか。じゃあこちらの方で借りさせてもらいます。月賦はいかほどに?」


「月50銭でいいよ…まぁなにぶん年季が入っているから古いし汚いからね」


「いや、実にありがたい。部屋が汚いのは住めば都といいますしからね。ではよろしくお願いします。」


そう言い早速主人とともに私裏に立つ家に住まわせてもらうことにした。もとは長屋だったのだろうか周り

との家に隙間がなく縦長な木造平建て無理やり作られたことが見てわかる


「では前金として1円50銭いただきますね。」


「うむではこれからよろしく頼む」


まぁ東京の一等地に1円50銭で住まえるならいいかなと思いとりあえずは荷物を置きまずはご近所にあいさつを…


まずは左隣にある家に尋ねる。こちらの家は一般的な木造建ての家で一般的な家庭であると思われる


トントン「いきなり失礼します。隣に引っ越してきた山本次郎というものです

今後ともどうぞよろしくお願いします」


戸が開いていたので入りながら自己紹介を述べてみたが返事がない…昼だというのに買い物にでも出かけたのであろうか


仕方ないので出直して後日改めて尋ねることにした








お読み頂きありがとうございます

次回は改めて万世橋駅周辺を散歩していきたいと思います

今後もお読み頂けたら幸いです

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