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第14話「ポイントが増えてきたので、色々と」

梅雨が明け、夏がもうすぐやってくる。


俺たちはついに9500ポイントを獲得した。


「わーいわーい」

「お姉ちゃん。もうすぐ夢の一万ポイントですよ」

「うんうんっ。長かったなぁ」


お前はそこまで頑張ってないだろ、と心の中で言っておく。

まあお宝や怪物の補充とかは朝昼晩とやってるけど。


アイテムや怪物も随時追加している。


【転換する英雄の為の地蔵(No16)】

1.お祈りすると性別が変わる。

2.ただしお金をお供えしなくてはならない。

3.金額により転換率は変化する。100%変える場合、2億円が必要(現在価値)。

4.お供えしたお金は消えてしまう。

5.地蔵を毎日掃除しないと、元に戻ってしまう。


【輝く英雄の為の地蔵(No17)】

1.お祈りすると全身美肌になる。

2.ただしお金をお供えしなくてはならない。

3.金額により美肌率は変化する。100%変える場合、1億円が必要(現在価値)。

4.お供えしたお金は消えてしまう。

5.地蔵を毎日掃除しないと、元に戻ってしまう。


【信仰心の欠片(小)(No18)】

1.当ダンジョンの地蔵シリーズへのお供え金額が1%低くなる。

2.二つ以上を所持した場合、2%、3%……と増加。ただし10%が最大。


【勇気の石(小)(No19)】

1.持っているだけで少しだけ勇気が湧いてくる。


【沈静の石(小)(No20)】

1.持っているだけで少しだけ気持ちが落ち着く。


その外にも、細かいアイテムを追加している。


まったくもって順調である。


イケメンも結局あれから来ていないし。


彼が一体何者だったのかは知るよしもないが、おそらくはプロのダンジョンハンターだったのだろう。


対策は特に立てていない。100~200ポイントの怪物をたくさん作る方法を継続している。また来たらアヴィに退治してもらおう。


「そうだ。ジュンイチに言わないといけないことがあるんでした」

「え、何」

「一万ポイントを超えた時点から、欲望ポイントの一部を献上しなくてはいけません」

「献上?」

「はい。魔界の王様に献上するのです。獲得ポイントの一割が自動的に消えますよ」

「まじかよ」


悪魔にも税があるのか。世知辛い世の中だぜ。


「んじゃあ、一万ポイントに到達しないように調整しながら、ダンジョンを大きくしていくか」


フロア追加である。

そろそろと考えていた。


人数が増えてきたもんだから、ダンジョンの中で挑戦者が出会い手を組んだりしているようなのだ。ダンジョン自体が狭いせいだろう。


「フロア追加はどれくらいのポイントでできるの?」

「固定ダンジョンなら1000。変化ダンジョンなら3000でできるよ」

「何それ」

「変化ダンジョンは道とか部屋の大きさとかが自動的に変わるんだよ。すごいでしょ」

「ふーん。不思議なダンジョンだなぁ」


きっとゲームなら1000回は遊べるに違いない。


「あとからグレードアップもできるけど、どうしよっか?」

「うーん」


今のこのダンジョンは変化していない。

ということは固定ダンジョンなのだろう。


「じゃあ地下5階はその不思議なダンジョンにしようか。見てみたいし」

「追加するのは地下4階だよ。わたしたちがいるこのフロアが地下5階に下がるの」

「へぇ」


割りこませるのか。


「んじゃ、9000ポイントになったらどんどんダンジョンを追加していくか。とりあえず全部変化ダンジョンで」

「おっけー。じゃあ作ってくるよん。お地蔵さんが似合う雰囲気にしてくるね」

「よく分からんけど任せる」

「あ、待ってください」


とアヴィが止めた。


「一万ポイントに到達すると献上が発生しますが、その代わりに色々とできることが増えますよ」

「ほう」

「一つはダンマス組合に参加できるようになります」

「なんじゃそりゃ」

「他のダンジョンと交流が持てたり、共同で運営ができたりします」

「へえ、他のダンジョンか」

「よくあるのはお宝の交換とかレンタルとかですね。他にもモンスターの出張とか、合同企画とか、色々あります」


なんか面倒だな。

ダンマス組合とやらはフロアが増えてきたら考えればいいだろ。


「とりあえず当分はフロア追加でいいかな。狭くなってるのは間違いないし」

「おっけ~」


というわけで、マモンは広間の扉の奥に向かって行った。


どうやってフロアを追加するのだろう。

マモンは怪物やお宝を作る時も、俺に見えないところでやっているのだ。


よく分からんが恥ずかしいらしい。


「だんだん大きなダンジョンになってきましたねぇ」

「そーだな」

「ジュンイチならこの先もきっと順調です。あっという間ですよ」

「あぁ。間違いないな」


こうして夏が始まるのだった。

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