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00 コトダマ
本格的に書こうとかなり前から温めていた作品です、拙い部分もありますが楽しんで頂けると幸いです
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私の世界はいつも同じ
時間に追いつこうとして
時間に追い越されてしまう
因果応報の世の中で
螺旋の渦が私を呑みこむ
グルグルグルと巡る世界
息つく暇すら与えられない
ああ、せめて感情など捨ててしまえれば
こうも苦しまなくていいはずなのに
螺旋の階段で独りごちる
亡者は恨めしげに生者を呪い
聖者は喜び勇んで地獄の業火に足を入れる
次に私と踊るのは?
仮面舞踏は今日も満員
私たちは運命の隷属者
誰も彼もが渦から逃れられない
せめてこの両の眼が
眩しいばかりの光を捉える事が無かったのなら
私ももう少しは
自分をマトモだと思えただろうに
世界はあまりにも億劫で
覗き込むことすら
とうにやめてしまった