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第三話 立ってるフラグは横一文字で叩き壊せ……って無理か?

猫山さん、遅くなりましたが、感想ありがとうございます。

まさか、あのようなコメントがいただけるとは思っていませんでした。

これからも頑張りますので応援よろしくお願いします!

 道案内の看板と恋愛シュミレーションゲームのフラグは先々に立っているのなら、「人生の道しるべ」というのも先に立てておいてほしいと、ふと思う時がある。翔にとって、それが今まさにその状況だった。

 目の前には、傍目から見ても不良と分かる学生三人、そして俺の後ろには、その不良三人組から守るように女の子。まさに「やめろ! 彼女、嫌がってるじゃないか」の真っ最中なのだ。

 なんでこんな事になったんだ?

 とりあえず十五分前の自分に「『後悔先に立たず』という言葉を知らんのか?」と言ってやりたい……



 十五分前、学校を出た直後の翔はある選択を迫られていた。

「このまま、買い出し行っちゃうかな?」

 藤崎翔は基本的に学校帰りに買い出しをあまりしない。理由はふたつ、ひとつは、藤崎家が学校と買い出しをするスーパーとのド真ん中にあり、買い出しすると遠回りになるから、もう一つは、制服という目立つ格好であまり行動したくないからである。

 しかし、予定以上に図書室にいた為に、一度帰ると「夕方のタイムサービス」という戦場への参戦が遅れるという失態を起こしかねない時間になっていたのだ。

「仕方ない。そのまま直行するか……」

 数分の思案の後に、そう決めると普段の帰路ではなく、スーパーへ向かって歩き出した。

「とりあえず三日分の食料を買い込んで……、あとなくなりかけてる調味料の補充も……っと、こっちの道の方が近道だったな」

 住み慣れた町なので、買う物を頭の中でリストアップしながら目的地の最短ルートを進んでいくと、

「ちょっと! やめてください!」

「いいじゃねぇか。俺達と遊びに行こうぜ」

 さっきの選択を誤っていたようだ。まさか、フラグの定番「不良に絡まれた女の子」のシーンに出くわしてしまうとは……。

 これ、生で見るのは初めてだな。ドラマかラノベでしか出てこない王道のフラグパターンだもんな。

 ……と、いかんいかん、あまりに珍しい光景に、思わず見とれてしまった。ベタな恋愛小説なら「やめろ! 彼女、嫌がってるじゃないか」とでも言って間に立ち、見事に不良を追い払ってフラグのひとつでも立てるんだけど、生憎とこれは現実。良心は痛むが厄介事は勘弁だ。不良三人が怪訝そうにこちらを見てるし、こちらに飛び火しかねない。相手の女の子には悪いが、関わる前にさっさと退散をさせてもらおう。

 そう決めると、さっさと通り過ぎようと足早に歩き始めた……が、

「ちょっと、遅いじゃない」

 ……どうやら「フラグ」というものは「立てる」だけではなく、「無理やり立てさせる」という事もあるんだな。

 横を通りかかった瞬間、絡まれていた女の子に腕を掴まれ、

「彼女を待たせるなんて彼氏失格よ」

 とんでもない事を言って、ややこしい事態に巻き込まれた事にあっけにとられながらそう思った。

やっと三話目の投稿です。

オリジナルは本当に難しいです。

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